「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「オイルを使ってのヘッドマッサージ」です。
アーユルヴェーダサロン ゆう の上野 由美子 先生に取材させていただきました。
ヘッドマッサージは、抜け毛の予防や、顔のリフトアップにもつながるといいます。
そして、オイルを使ってヘッドマッサージをすることで、オイルの効果を得ることもできます。
ヘッドマッサージには、どんなオイルを使うと良いのでしょうか?
どんな方法で、ヘッドマッサージを行うのでしょうか?
上野 先生に取材させていただきました。
目次
オイルを使ったヘッドマッサージの方法
・オイルの準備
・ヘッドマッサージは朝がおすすめ
・ヘッドマッサージの方法
・注意点
本日のキレイの先生
アーユルヴェーダサロン ゆう
上野 由美子 先生
「キレイの先生」編集部
セルフケアのマッサージをするには
上野 先生、よろしくお願いします。
今回のテーマは、「オイルを使ってのヘッドマッサージ」です。
先日、お電話でお話ししたとき、アーユルヴェーダ的には、ホームケアのマッサージは、ヘッド・耳・足裏の3点がおすすめとおっしゃっていました。
アーユルヴェーダについて
アーユルヴェーダは、インドの伝統医学のことをいい、日本では主に健康目的で用いられています。
ご自身で全身を(マッサージで)ケアするのは、時間もかかり、持続するのも困難だと思います。
(ホームケアのマッサージで)気軽にできて効果を得られやすいのが、(ヘッド・耳・足裏の)3点だと思います。
どうして、その3点がおすすめなのですか?
最近は、スマホやPCなどで目を酷使する人が多くなりました。
ヘッドマッサージをすることで、リラックス効果を得られ、目の疲れから来る頭痛の緩和にもつながります。
また、耳と足裏には、内臓の反射区があります。
反射区は、体内の臓器や器官とつながっているとされる場所のことをいうのですよね?
はい、アーユルヴェーダでは「マルマ」といいます。
(中医学の)ツボと同じようなイメージです。
マルマについての記事
(マッサージで)耳や足裏を刺激することで、内臓機能の働きを高め、デトックスにもつながります。
セサミオイル
今回教えていただくヘッドマッサージは、オイルを使うとのことでした。
アーユルヴェーダのオイルマッサージの目的は、デトックス(体内の老廃物を排出すること)です。
(体内の)毒素を排出する効果の高い「セサミオイル」で、マッサージしていきます。
セサミオイルは、ゴマ油のことですよね。
アーユルヴェーダの定番のオイルと聞きます。
そうですね。
例えば、マッサージに使用するときは、数種類の薬草・ハーブを煮詰めてセサミオイルと混ぜ、3時間以上かけて、薬用効果を持つオイルを作ったりします。
後は、オイルを口に入れてうがいして免疫力を上げたり、綿棒で鼻の粘膜に付けて花粉症の予防にしたりする他、耳の中に入れてもリラックス効果があるといわれています。
セサミオイルの使い方について
上野 先生もおっしゃっていましたが、オイルを鼻の中に付けたり、耳の中に入れたりすることは、日本では医療行為に当たるため、他人に行うことはできません。
セサミオイルは、どんなオイルなのですか?
先程もお話しましたが、毒素の排出効果が高いといわれています。
そして、ゴマ特有の抗酸化物質「セサモール」や、細胞の代謝を活性化させるといわれる「セラニウム」、美肌に欠かせない「ビタミンE」などが含まれています。
美容効果の高い成分も、多く含んでいるのですね。
アンチエイジングにも良さそうです。
そうですね。
セサミオイルの記事
ヘッドマッサージの効果
ヘッドマッサージは、どんな効果を期待できるのでしょうか?
アーユルヴェーダのマッサージでは、人肌くらいに温めたオイルを使います。
(ヘッドマッサージで)温かなオイルが頭皮全体に広がって頭皮にうるおいを与え、血行も良くなります。
その結果、抜け毛や白髪の防止になります。
また、温めたオイルを使うことで、(オイルの)お肌への浸透も良くなります。
そして、緊張して固くなった頭皮をほどくようにマッサージすることで、リラックス効果を得られます。
深い睡眠を取るのにも良く、眼精疲労や、お顔のリフトアップ、くすみの改善などにも役立ちます。
(凝り固まった)頭の筋肉をゆるめることで、筋肉に弾力が戻り、顔を引き上げられるようになるので、小顔にも良さそうです。
頭のマッサージの記事
オイルを使ったヘッドマッサージの方法
オイルの準備
アーユルヴェーダのマッサージには、セサミオイルをお使いになるとのことでした。
それは、スーパーでも市販されているゴマ油で良いのですか?
ご家庭でのマッサージでは、無色透明の「太白ゴマ油」を使用します。
ゴマ油というと、茶色の香ばしいオイルだと思うのですが、それとは違うのですか?
(一般的な)茶色のゴマ油は、ゴマを煎(い)ってから絞って作られています。
それに対して、太白ゴマ油は、生のゴマを搾って作られています。
ですので、(一般的なゴマ油と太白ゴマ油)では、成分が違っています。
太白ゴマ油の記事
(マッサージに使うオイルは)添加物の入っていないものを選ぶようにします。
そして、オイルは、いちど鍋で100度まで温めて「キュアリング」します。
太白ゴマ油をそのまま(マッサージに)使うわけではないのですか?
はい、(オイルを100度まで温めることで)不純物を飛ばします。
また、それによって、(オイルの)お肌への浸透を高めることもできます。
(熱したオイルが)冷めたら、ガラス瓶などの保存容器に移します。
キュアリングしたオイルは、6ヶ月くらいはもちます。
ヘッドマッサージは朝がおすすめ
ヘッドマッサージは、いつ行うと良いですか?
シャンプーのときですか?
(アーユルヴェーダの)オイルマッサージは、朝がすすめられています。
朝ですか!?
ヘッドマッサージを朝に行うイメージは、あまりありませんでした。
それは、どうしてなのですか?
アーユルヴェーダでは、朝が毒出しのベストタイムとされていますので、朝に排便をし、歯磨きをし、洗顔をしてから、オイルマッサージを行います。
もちろん、「(ヘッドマッサージは)絶対に朝でなければいけない」というわけではありませんので、朝に時間が取れないときは、いつでも大丈夫です。
ヘッドマッサージの方法
では、ヘッドマッサージの方法を教えていただきたいと思います。
まずは、オイルを人肌くらいに温め直します。
それは、オイルを鍋などに入れて火をかけ温めるのですか?
(オイルを)直接火にかけると、人肌の温度はすぐ超えてしまいますね(笑)。
たしかに、そうです(笑)。
では、どのようにオイルを温め直したら良いのでしょうか?
オイルは、湯煎(ゆせん)で温めます。
湯煎について
オイルを耐熱の容器に入れて、それをお湯の中で間接的に温めます。
マッサージは、人肌に温めたオイルを頭頂部から染み込ませて、指の腹3本で円を描くようにして、なじませます。
次は、つむじのあたり、そして、首の付け根にもオイルをなじませます。
頭頂部から、首の付け根まで下りていく感じですね。
その後は、指の腹を使ってシャンプーするような感じで、頭皮全体をマッサージしていきます。
目が疲れている時は、こめかみ周りを入念にケアすると良いでしょう。
そして、髪の毛を束にしてつかみ、根元から引っ張るようにします。
それを、頭全体で5ヶ所くらい行います。
最後は、頭が冷えないようにラップを巻き、その上からタオルを巻いて、10分~15分ほどしてから、シャンプーで洗い流します。
最後に、頭にラップを巻くのは、オイルを浸透させるためですか?
はい。
ですので、その状態でちょっと置いた方が良いですね。
注意点
マッサージの注意点としては、食後は避け、(食後から)2時間くらい経ってから行ってほしいと思います。
それは、どうしてですか?
食べ物を食べたときは、(食べたものを)胃の中で消化するために、血液が胃に集中しています。
そのときにマッサージを行うと、全身に血が回って、消化不良を起こしてしまう可能性があります。
また、(マッサージは)生理中や妊娠中は避け、生理4日目以降から行うようにしましょう。
生理は、体内の余分なものを排出する働きがありますから、わざわざマッサージをしてデトックスする必要がありません。
後は、風邪や熱があるときも、(マッサージは)避けてください。
まとめ
アーユルヴェーダのオイルマッサージでは、セサミオイルがよく使われます。
ご自宅で、サロンと同じようなオイルマッサージをすることは難しいですが、ヘッドマッサージでしたらホームケアで行うこともできますね。
オイルを使ってヘッドマッサージすることで、頭の筋肉をほぐしたり血行を良くしたりするだけではなく、オイルの成分を頭皮に吸収することができ、セサミオイルのデトックス効果を得ることも期待できます。
オイルを使ってのヘッドマッサージは、アーユルヴェーダのオイルマッサージを、自宅で手軽に取り入れられる方法ですよ。