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顔の歪みを改善するには?胸鎖乳突筋などをほぐす3つの方法

本日のキレイの先生

大谷 滋子 先生

顔の歪みを改善するには?胸鎖乳突筋などをほぐす3つの方法

「キレイの先生」編集部です。

顔が左右対称なのは、美人顔の条件のひとつといいます。

ただ、ほとんどの人は、顔の左右で非対称なのではないでしょうか。

私自身も、顔の左右では、まるで別人です。

それは、生まれついてのこともありますが、「顔の歪み」から来ている場合もあるでしょう。

今回は、そんな「顔の歪み」がテーマです。

プライベートボディケアサロン sogandso の大谷 滋子 先生に取材させていただき、前後編でお届けします。

前編では、顔の歪みの原因についてまとめました。

この後編では、「顔の歪みを改善するにはどんなことができるのか」ということを取り上げたいと思います。

顔の歪みを改善するには、ホームケアで、どんなことができるのでしょうか?

大谷 先生に教えていただきました。

目次

顔の歪みを改善するには

1. 胸鎖乳突筋をゆるめる

2. 笑筋や口角挙筋などをゆるめる

3. その他

まとめ

本日のキレイの先生

プライベートボディケアサロン sogandso

大谷 滋子 先生

「キレイの先生」編集部

顔の歪みを治すには

先生にはここまで、「顔の歪みの原因」について、話をお聞かせいただきました。

顔の歪みのない完璧な人はいないとのことでした。

ここからは、顔の歪みを改善するにはどんなことができるのかを、お話しいただきたいと思います。

(歪みは)骨の歪みを正しても、周りの状態や日常生活の癖があると、すぐに元に戻ってしまいます。

そうならないためには、骨の周りの筋肉のこわばりなど、根本の原因になっている場所を探ってケアすることが大切です。

先程、筋肉が(収縮し)硬直して凝り固まると、(筋肉にくっついている)骨もそれに引っ張られて、歪みの原因になるというお話もありましたね。

はい、骨の周りの筋肉や筋膜などをゆるめていくことは、矯正(きょうせい・正常な状態に戻すこと)につながります。

身体に「これが、本来の自然な状態」と気付かせて、身体が自分で(正しい状態に)戻っていくのをサポートするようなイメージです。

筋肉はどのようにねじれ歪んでいても、本来は、ホメオスタシス機能(身体が環境によって変化しても正常に戻る作用)によって、左右対称に戻っていくとされています。

ただ、長時間筋肉の収縮が維持されていると、その働きが弱くなってしまいます。

その結果、筋肉の構造が崩れることで、様々な生体機能に影響がおよぼされます。

1. 胸鎖乳突筋をゆるめる

具体的には、顔の歪みを改善するのに、どんなことができるのですか?

まずは、「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」をゆるめることです。

胸鎖乳突筋は、どんな筋肉なのですか?

頭と胴体をつなぐ首にある筋肉のひとつです。

胸骨と鎖骨の2ヶ所を起始(きし)として、首の側面を通り、側頭骨(そくとうこつ)の乳様突起(にゅうようとっき)につながる筋肉のため、「胸鎖乳突筋」と呼ばれています。

胸鎖乳突筋のイメージ

顔を横に向けると、(首の横に)キュッと出てくる筋肉がありませんか?

(首を横に向けて、首の側面を触ってみる)あ、あります!

それが、胸鎖乳突筋です。

どうして、この筋肉がポイントになるのでしょうか?

胸鎖乳突筋は、頭のポジションを決めるために、首を回したり曲げたりするのに重要な筋肉です。

場所的に、「咬筋(こうきん)」や「側頭筋(そくとうきん)」などの咀嚼筋(そしゃくきん)ともくっついていそうです。

咀嚼筋について

咀嚼筋は、咀嚼するときに使う筋肉で、とても力が強い分、凝り固まりやすいです。

そうなのです。

噛みしめなどの癖があると、咀嚼筋のこわばりに連動するようにして、胸鎖乳突筋もカチコチになっている人が多いですね。

また、(胸鎖乳突筋は)肩周りの筋肉がカチコチになっていると、そこからも影響を受けやすいです。

それは、胸鎖乳突筋が、肩の筋肉などとも連動しているためですね。

先生の話をお聞きすると、胸鎖乳突筋はたしかに、(首元の色々な筋肉や骨と連動している)重要な筋肉です。

胸鎖乳突筋をゆるめるには、どうしたら良いのでしょうか?

胸鎖乳突筋が柔軟だと、顔を横に向いたときに(首の側面に)キュッと出たところ(胸鎖乳突筋)を指でつまめますので、それだけでも良いです。

胸鎖乳突筋をゆるめる

(胸鎖乳突筋を指でつまもうとするが)すいません、私はそれが難しそうです…。

(胸鎖乳突筋の)筋肉が固くなっていると、つまみにくいかもしれませんね。

そうなんですね…。

そのときは、その(胸鎖乳突筋の)上を4指(人差し指から小指)でクルクルと刺激してあげながら、耳の後ろから鎖骨のあたりまで下がっていきます。

胸鎖乳突筋をゆるめる

このマッサージで、胸鎖乳突筋をゆるめることができるのですね。

これには、特に力は必要ないのですよね?

はい。

もし、(触って)固くなっているところがあれば、つまんだり、少しグイグイしたりしても大丈夫です。

2. 笑筋や口角挙筋などをゆるめる

顔の歪みを治すのに、胸鎖乳突筋の他に、ポイントになるような場所はあるのですか?

口角のえくぼの出るあたりは、表情筋(表情を作る筋肉)のターミナルになっています。

「ターミナル」ということは、ここ(口角のえくぼの出るあたり)は、色々な表情筋がくっついている場所だと思いますが、どんな筋肉があるのですか?

そこは、笑うときに使う「笑筋(しょうきん)」や、口角を上げる「口角挙筋(こうかくきょきん)」など多くの表情筋が重なっている場所です。

笑筋・口角挙筋のイメージ

(口角のえくぼの出るあたりは)頬や口角を上に引っ張るターミナルといえると思います。

そこ(口角のえくぼの出るあたり)も、筋肉をゆるめていくのですか?

はい、顔は緊張して(筋肉が固くなって)いることが多いと思いますので。

どのように、ゆるめていくのでしょうか?

4指でクルクルと刺激してみましょう。

えくぼのあたりをゆるめて顔の歪みを改善する

これによって、顔の表情も変わってきて、(歪んだ)骨も自然に動いてくるのではないかと思います。

3. その他

(顔の歪みを改善するには)後は、こめかみのちょっと後ろを両手で押さえながら、口を上下に開いたり閉じたり、顎を左右に動かしたりするのも良いです。

それを、10回くらい行います。

こめかみを押さえて口を開閉したりして顔の歪みを改善する

(これを行うと)「(左右で)こっちの方が口を開きやすいな」、「(手で押さえた部分が)こっちの方がガクンガクンするな」、「こっちの方は動かしづらいな」といったことが感じられると思います。

このエクササイズは、咬筋(こうきん)や側頭筋(そくとうきん)などをゆるめるのにも、効果がありそうですね。

そうですね。

顔のエクササイズの方法は、挙げるときりがないかもしれませんが、(今回挙げた3つの)これらを行うようにするだけでも、(顔の歪みは)変わってくると思います。

ただ、自分自身では、自分の歪みは分かりづらいです。

そのため、身体のプロに相談して、自分の歪みの状態を知ることも大事です。

顔の歪みは、身体の歪みが原因になるというお話もありました。

自分の顔の歪みがどこから来ているのか、専門家の方にいちどみてもらって、根本の原因を知った上で対処することが、大切ということですね。

はい、そうですね。

顔の歪みは、必ずといっていいほど、身体の歪みと連動していると思います。

ですので、「身体の一部である顔」という認識を持って、ケアされることをおすすめします。

まとめ

顔の歪みを改善するには、ひとまずは、(顔の中で)ポイントとなる場所を押さえることが良さそうです。

それが、胸鎖乳突筋や、口角のえくぼが出るあたりです。

顔の歪みは日常の癖が原因になるため、今回教えていただいた方法で、「歪みが治る」とは言い切れません。

ただ、胸鎖乳突筋などをゆるめてあげると、顔の筋肉や骨が本来の場所に戻る手助けもでき、歪みも整いやすくなります。

大谷 先生も、これらのことを毎日行うだけでも顔が変わってくるとおっしゃっていました。

「顔の歪みを改善したいな…」という方は、いちどお試しになってみてはいかがでしょうか?

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