日隈先生、よろしくお願いします。

今回のテーマは、「グリーンピール」です。

グリーンピールとは、何なのでしょうか？

グリーンピールは、簡単にいうと、100%天然のハーブを使い、そのパワーで肌細胞を再生させるトリートメントのことをいいます。

グリーンピールには、1日で終わるもの、2日かけるもの、3日かけるものなど、いくつかのコースがあって、その中でもっともベーシックなのが、5日間かけて行うもので、ハーブの再生力をもっとも実感できます。

ハーブは、どんなものをお使いになるのですか？

グリーンピールには、全部で13種類のハーブが使われています。

ハーブは、ドイツの専用の農場で作られていて、機械を使わず人の手作業で栽培されています。

農薬や化学薬品も使われていませんし、食べられるくらいの品質で丁寧に作られているのが特徴です。

グリーンピールは、それらのハーブの成分だけで出来ていて、不純物は含まれていません。

グリーンピールの施術は、そのハーブを使って、どのように行うんですか？

ハーブは粉末になっていて、専用のコンセントレート（液体）と混ぜると、結晶化します。

それを、お顔にクルクルと塗り込んでいくように乗せて、結晶化した成分を毛穴から経皮吸収（皮膚から成分を吸収すること）させていきます。

ハーブの粉末とコンセントレートを混ぜて結晶化した成分は、針状（しんじょう・針のように尖った状態）の形をしています。

ですので、その結晶はミクロレベルの小さな粒子ではあるのですが、毛穴に入っていくときに、チクチクとした痛みを感じることがあります。

グリーンピールは、「お顔に擦（す）り込む」と表現されることがありますが、実際には、擦り込んでいくわけではありません。

ただ、お顔に乗せたときチクチクすることがあるために、そう言われたりするのだと思います。

グリーンピールは、皮膚がいちどポロポロに剥がれるんですよね？

そうですね、個人差はありますが、例えば5日間かけてグリーンピールを行う場合でしたら、3日目から4日目あたりで、皮膚がポロポロとむけたり、ペリッとむけたりする場合が多いと思います。

どうして、グリーンピールは皮膚がむけてくるんですか？

グリーンピールには、ターンオーバーを正常化する作用があるためです。

ターンオーバーについて、簡単に教えていただけますか？

ターンオーバーは、皮膚の表面の部分「表皮（ひょうひ）」の生まれ変わりのことをいいます。

表皮は、いちばん下で作られた細胞がどんどん押し上げられていきます。

皮膚の表面の部分は、死んだ細胞が角質層になって、バリア機能（皮膚の水分の蒸発を防いだり、外部の刺激から皮膚を守ったりする働き）として働いてお肌を守っています。

それで最終的には、角質層は一定の周期で剥（は）がれていって、また内側からどんどん新しい赤ちゃん細胞が育っていきます。

そうして、新しい細胞が生まれ育って剥がれていくまでのサイクルを、「ターンオーバー」といいます。

（参考：美容セラピストに聞くターンオーバーとは）

ターンオーバーの周期は、20代前半で、28日間といわれています。

ターンオーバーのサイクルが乱れて遅くなったりすると、お肌のごわついたりくすんだりするんですよね？

（参考：エステティシャンに聞く肌のごわつきについて）

はい、そうですね。

つまり、グリーンピールは、ターンオーバーを促して、不要な角質層を取り除いていくトリートメントということですか？

ターンオーバーを「促す」というよりも、「正常化する」といったほうがいいかもしれません。

ターンオーバーのサイクルは、早すぎるのも良くありません。

そうか、ターンオーバーのサイクルが早すぎると、未熟な状態の細胞が肌表面に出てしまいますから、今度は敏感肌に傾きやすくなるといいますね。

（参考：エステティシャンに聞く敏感肌について）

はい、そういう方までターンオーバーを早めては、かえって悪影響があります。

グリーンピールの目的は、皮膚をむくことではありません。

私のサロンではまだいらっしゃいませんが、中には、グリーンピールで皮膚のむけない方もいらっしゃいます。

それも、グリーンピールがターンオーバーを促すのではなく、整えることが目的だからなんですね。

はい、皮膚がむけないからといって、グリーンピールの効果がないわけではありません。

皮膚がむけなくても、お肌はきれいになっていきますよ。

グリーンピールは、「ピーリング」といわれることがあります。

ピーリングは、余分な角質を取り除いていく方法ですよね。

はい、ケミカルピーリング（酸などの化学的な成分で角質をほぐして剥がれ落ちやすくする角質ケア）などがよく知られていますよね。

（参考：美容セラピストに聞くピーリングについて）

ピーリングは、余分な角質を外から強制的に取り除いていくようなイメージがあるのではないかと思います。

それに対して、グリーンピールは、ハーブの力によって、皮膚の中から細胞を育てて、自分自身の自然治癒力で古い角質を浮かしていくようなイメージです。

なるほど、グリーンピールもピーリングもターンオーバーを整えるケアですが、ピーリングは「外から」の、グリーンピールは「中から」のアプローチで、方法が違うんですね。

先程、グリーンピールのコースの中でもっともベーシックなのは、5日間のコースとおっしゃっていましたが、それは、どのように進めていくんですか？

まずは1日目に、サロンで、グリーンピールをお肌入れ込みます。

2日目は、毛穴の中にハーブの成分に残っていることが多く、まだチクチクとした痛みを感じることもあるかもしれません。

それから、成分が体温で溶けて（お肌の）中に少しずつ入っていき、3～4日目くらいから、皮膚のむけてくる方が多いです。

皮膚がむけてくるのは、個人差がありますから、それ以降になる方もいらっしゃいます。

それで、5～7日目に、もういちどサロンにお越しいただき、新しく出来た皮膚に美容液を入れ込んで、オリジナルハンドマッサージでのアフターケアを行います。

サロンで1日目にグリーンピールを入れ込んでから、5～7日目にアフターケアを受けるまでは、新しいお肌が生まれてくるのを待つことになるんですか？

そうですね、その間は、ご自宅で専用の化粧品でケアをしていただけます。

グリーンピールは、やはり定期的に何回かやるのがいいんですか？

そうですね、1回のグリーンピールでご満足いただける方もいらっしゃいますが、大きな肌トラブルのない方でしたら、基本的には、「年齢÷10」の回数を、月1回ペースで行っていただくのが理想です。

例えば40歳の方でしたら…月1回を4回分やるのがベストということですね。

グリーンピールは、いちど受けて、またすぐその後に受けてもいいんですか？

いいえ、グリーンピールの頻度は、最短でも28日は空けていただきます。

ターンオーバーの期間ですね。

お肌を育てる必要がありますから。

ちなみに、グリーンピールは、自宅でもやれるんでしょうか？

いいえ、ご自分では行えません。

グリーンピールは、エステサロンならではのトリートメントなんですね。

グリーンピールは、ターンオーバーを正常化する作用があるとのことでしたが、それによって、どのような効果を期待できますか？

ご自身の肌レベルがランクアップするので、毛穴トラブル・くすみ・シミ・シワ・ニキビ・ニキビ跡など、あらゆるお肌の悩みに対して働きかけてくれますよ。

肌レベルが上がれば、あらゆる美肌効果が期待できそうです（笑）。

ただ、グリーンピールは、美容整形ではありませんから、1回の施術でお顔の形が変わったり、別人のように肌タイプがガラリと変わったりするわけではありません。

もちろん、1回の施術でも即効性のある効果を得られますが、あくまでもお肌はステップバイステップで育てていくものです。

ちなみに、グリーンピールで、特に感じやすい効果はあるんですか？

特に共通して実感いただきやすい効果としては、顔がワントーンからツートーン明るくなったり、毛穴が引き締まったりすることなどが挙げられます。

（参考：エステティシャンに聞く毛穴の引き締めについて）

それから、肌荒れも減っていきますし、お肌がやわらかくなって、ホームケアでのスキンケア化粧品の入りが違ってくることもご実感いただけると思います。

それに、お肌にハリやツヤ感が出ることも、大きいです。

先生のサロンのお客様からは、グリーンピールにどんな感想をいただきますか？

あるお客様から、「ファンデーションが必要なくなって、いままでファンデーション選びで悩んでいたのが嘘みたい」とおっしゃっていただいたのは、印象的です。

それも、お肌全体のレベルがアップしたからなんでしょうね。

はい、それから、グリーンピールをお受けになって、「自分のお肌じゃないみたい」、「お肌が日に日に良くなっていく」といったお声もいただきます。

後は、様々なエステサロンを渡り歩いたり、美容皮膚科などに通われていたり、これまで様々なケアをされてきた方ほど、グリーンピールのパワーに驚かれ、はまってしまう方が多い印象があります。