山本先生、よろしくお願いします。

今回のテーマは、「コットンパック」です。

まず、コットンパックはどんなケアのことをいうんですか？

コットンパックは、コットンにローション・化粧水を浸してパックすることをいいます。

先生ご自身も、コットンパックをされているんですか？

はい、特に夏場は、夜のお手入れに行うことが多いです。

コットンパックは、どんな効果があるんですか？

化粧水を手で付けるのと比べると、コットンパックは保湿効果が断然違います。

化粧水を手で付けると、手のほうにも化粧水が入っていって、すべてをお顔に与えられるわけではありません。

それに、お手入れをしている間に、化粧水が生ぬるくなってしまう場合もあります。

そうすると、不衛生ですよね。

それに対してコットンパックは、角質層（皮膚のいちばん表面にある層）をしっかりうるおわすことができます。

それによって、お肌に透明感も出ます。

それから、スキンケアの方法には人それぞれの癖があります。

例えば化粧水を手で付けると、きちんと付けられている場所と付けられていない場所が出できやすいです。

ただコットンパックは、お顔全体を網羅（もうら）するように化粧水をきれいに付けることができます。

たしかにそれも、コットンパックの魅力ですね。

他に、コットンパックの効果はありますか？

朝と夜のスキンケアのどちらでコットンパックを行うかによって、効果も変わってきます。

それは、どういうことですか？

朝にコットンパックを行うと、メイクの乗りが良くなります。

それに、メイクのよれや崩れを防ぐことにもつながります。

コットンパックで、どうして化粧ノリが良くなるんでしょうか？

それも、コットンパックの保湿感によるとところが大きいです。

コットンパックは、化粧水がきちんと角質層まで届いて、角質（皮膚表面の古くなった肌細胞）がやわらかくなります。

それによってお顔全体が冷えて、毛穴の引き締めにもなります。

そうすると、皮脂（ひし・毛穴から分泌されている油分）の分泌を抑えることにもつながりますね。

毛穴が引き締まれば、化粧ノリも良くなります。

はい、ですので、メイク崩れを起こしたくないときは、朝にコットンパックを行うのもおすすめです。

そのときは、化粧水を冷蔵庫に入れて冷やしておいてからコットンパックを行うと、さらに効果的です。

それによって、お顔をキュッと引き締める効果を、さらに実感しやすいですよ。

冷えた化粧水でのコットンパックは、特に夏場は気持ちが良さそうです（笑）。

では夜のコットンパックは、どんな効果が期待できるんですか？

夜のコットンパックは、鎮静効果に優れています。

保湿や美容をメインに考えるときは、特に夜のコットンパックがおすすめです。

同じコットンパックでも、朝と夜では効果が違うんですね…。

はい、コットンパックを朝に行うのか夜に行うのかは、用途に合わせて考えていただくといいですよ。

コットンパックは、どんな人におすすめですか？

特に、乾燥肌の方におすすめです。

コットンパックは、保湿力が高いというお話もありましたね。

それから、お肌に吹き出物ができると、それを取るほうに意識が行きがちです。

ただニキビは、お肌の水分が足りずに乾燥から油が出て起こっている場合もあります。

サロンでは、そういう方にもコットンパックをおすすめしています。

大人ニキビの方も、コットンパックを続けることでニキビができにくくなりますよ。

コットンパックは、スキンケアのどのタイミングでやるといいですか？

夜のお手入れでは、クレンジング・洗顔後です。

朝のお手入れでは、洗顔後です。

ちなみに、乾燥のひどい方やインナードライ（肌表面がオイリーで内側は乾燥している状態）の方は、朝は泡洗顔を行わないのもひとつです。

そういった方が朝に泡洗顔を行うと、お肌に必要な皮脂なども取りすぎてしまう可能性があります。

それによって、お肌の乾燥がさらに進みやすくなります。

はい、基本的には、夜のお手入れでクレンジングや洗顔をきちんと行っていれば、汚れはしっかりと落とせます。

ですので、そういった方は、朝のお手入れでは、ぬるま湯でお顔をよく洗い流してから、そのままコットンパックを行っていただいても大丈夫ですよ。

コットンパックは、毎日やっても大丈夫なんですよね（笑）。

はい、もちろんです（笑）。

毎日、手で化粧水を付ける代わりに、コットンパックをするのはすごくいいですよね。

ただ、コットンパックは化粧水の量を使います。

そうすると、毎日のコットンパックはきついかもしれません…（苦笑）。

はい、それでも、週に1～2回コットンパックを行うだけでも、効果は実感いただけると思いますよ。

コットンパックは、化粧水の量を使うとのことでした。

はい、コットンパックが乾いてしまうと、逆にお肌の乾燥を進めてしまいます。

ですので、化粧水はたっぷりとお使いいただきたいです。

それは、化粧水をどのくらい使うといいんでしょうか…（苦笑）？

コットンが化粧水でひたひたになって垂れ落ちないくらいに、コットンに化粧水を浸してあげたいです。

それはたしかに、結構な量の化粧水を使いますね…（笑）。

はい（笑）、ただ、お肌が弱い方やアトピーのような症状のある方は、コットンを化粧水でひたひたにすると濃度が高くて、お顔に乗せたときひりつきを感じる可能性があります。

そういった方は、コットンを精製水に濡らしてギュッと絞ってから、化粧水を付けてあげるといいですよ。

精製水は、薬局などに100円くらいで取り扱っています。

もしくは、ベビー用品に、あらかじめ精製水に浸されているコットンもあります。

それに化粧水を加えて、コットンパックを行ってもいいですね。

ちなみに通常のコットンでしたら、ご自分で裂（さ）いて使用するタイプのものもありますが、そういったものは毛羽だったりする場合もあります。

ですのでコットンパックには、あらかじめ5枚に裂かれているコットンを使用するのが便利です。

コットンパックは、どう顔に乗せていけばいいですか？

おすすめなのは、両頬・鼻・おでこ・顎に5枚置くことです。

それで、コットンを優しく引っ張って伸ばし、隙間のないように置いてあげましょう。

コットンパックは、何分くらい顔に乗せておくといいんですか？

サロンのお客様には、2～3分くらいを目安にするようにお伝えしています。

先程もお話しましたが、コットンが乾いてしまうと、かえってお肌の乾燥を促してしまいます。

そうすると、お肌の水分がコットンのほうに持って行かれてしまうんですよね。

はい、ですのでコットンパックは、ひたひたの状態で終えることが大事です。

それがもったいなく感じるときは、その後に、首やデコルテにコットンパックをもういちど貼ってあげるのもいいですね。

首のコットンパックは、シワにもおすすめです。

後は、コットンパックの上からラップをかけると、水分が蒸発しにくくなります。

そうすると、パックの時間を長めにとれるようにもなりますよ。