美容のスペシャリストが教えるキレイ

基礎体温を上げるには?セラピストの教える体温を上げる方法15

本日のキレイの先生

島田 美生 先生

1400108_a01

「キレイの先生」編集部です。

今回は、リラクゼーションサロン 采香 の島田 美生 先生にインタビューさせていただきました。

島田 先生は、基礎体温を36.5度に上げるためのワークショップなど行っていらっしゃいます。

基礎体温を上げることは、健康や美容にも良いといいます。

そこで今回は、「基礎体温」をテーマに3回に分けてお届けします。

こちらは、その第3回です。

第1回の記事では、基礎体温の基本的な内容について、第2回の記事では、基礎体温が下がる原因について、まとめました。

この第3回では、基礎体温を上げる方法についてまとめます。

基礎体温を上げるには、どんなことがやれるのでしょうか?

島田 先生に教えていただきました。

目次

基礎体温とは
・基礎体温が低いと…

基礎体温を36.5度に上げる

基礎体温を上げる方法 食べ物
・バランスのとれた食事
・甘いものは控える
・食べ物

基礎体温を上げる方法 運動(筋トレ)
・スクワット
・かかとあげ

基礎体温を上げる方法 その他
・姿勢など
・生活習慣など

まとめ

本日のキレイの先生

リラクゼーションサロン 采香

島田 美生 先生

「キレイの先生」編集部

基礎体温とは

まずは、島田 先生のインタビューに入る前に、「基礎体温とは何か?」ということを、先生の第1回の記事から簡単にまとめさせていただきます。

基礎体温は、朝に目を覚ました直後、身体を動かす前の体温のことをいい、目を覚ましたときに寝たままの状態で、婦人体温計で測ります。

一般的に、体温は朝に目を覚ましたときがもっとも低く、次第に上がってきて夕方がもっとも高くなるため、基礎体温は起きている間でもっとも低い体温といえます。

基礎体温は、妊娠・出産するために備わった女性特有の身体の仕組みといえ、月経周期とリンクしたリズムがあります。

月経周期と基礎体温

下の図は、『生理前の肌荒れはどうして?対策は月経の捉え方を変えること』の記事で紹介したものですが、基礎体温は月経周期に合わせて変化します。

1100090_a06

基礎体温が低いと…

では続いて、基礎体温が低いと身体にはどんな影響が表れるのか、島田 先生の第2回の記事から簡単にまとめます。

現代社会では、基礎体温の低い人の方が多いといいます。

基礎体温が低いと、身体全体の血行も悪くなっていることが考えられ、全身に酸素や栄養が十分に行き渡りにくくなるため、疲れやすくなったり、免疫力も下がるので病気になりやすくなったりする他、腰痛や腹痛につながる場合もあります。

また、基礎体温が低いことで、寝付けない・寝ても途中で起きてしまう・冷え性になる・便秘になる・イライラが収まらない・毎日だるい、やる気が起きない、といったこともあるそうです。

基礎体温が下がる原因としては、運動不足が大きいです。

体温の40%は筋肉が動くことで作られているともいわれているため、例えば普段、エレベーターやエスカレーターばかりを使っていたり日中に歩く距離の少なかったりすると、基礎体温が下がる原因になります。

他には、生活習慣の乱れ(食生活の乱れ・睡眠不足・薄着・ストレス・飲酒・喫煙など)も、基礎体温の低下につながります。

では、どうすれば基礎体温を上げることができるのか、島田 先生のインタビューをご覧いただきたいと思います。

基礎体温を36.5度まで上げる

ここまでの先生の話をお聞きして、基礎体温が低いと、健康全般に良くないことが分かりました。

先生は、基礎体温の理想を、低温期で36.5とお考えとのことです。

低温期と高温期について

基礎体温には、月経周期とリンクしたリズムがあり、「低温期」と「高温期」があります。

低温期の基礎体温が35度台の人も多いそうですが、(低温期の)基礎体温を36.5度まで上げるのは、簡単なのですか?

ハードルが低いとはいえません。

ですので、ワークショップなどでは、まずは、(基礎体温を)低温期で36.2度くらい、高温期で36.5度くらいまで上げることを、最初の目標にしています。

基礎体温は、すぐに上がるものなのですか?

生活習慣から変えていくので、基礎体温はすぐに上がるというものではありません。

それが習慣化し、身体の変化が起きてきて、「(基礎体温が)上がってきた…」と感じられるのは、3ヶ月後くらいからでしょうか。

基礎体温が上がることで、どんな効果が期待できますか?

私自身の体験談や、ワークショップの生徒さんが言うところでは、ぐっすり眠れる、寝起きが楽になる、行動力が上がる、お肌がきれいになる、お腹の調子も良くなる、といったことが期待できると思います。

健康と美容の全般に良いということですね。

基礎体温を上げる方法 食べ物

1400108_a04

では、いよいよ、基礎体温を上げる方法を教えていただきたいと思います。

基礎体温を上げるには、どんなことができますか?

バランスのとれた食事

まずは、バランスのとれた食事です。

「炭水化物」・「タンパク質」・「脂質」・「ビタミン」・「ミネラル」を5大栄養素といいますが、現代社会の食事では、炭水化物と脂質は、あまり意識をしていなくても自然と摂れていると思います。

自分の食生活を思い浮かべてみても、たしかにそうですね。

ですので、特にタンパク質・ビタミン・ミネラルを補っていくと良いと思います。

タンパク質は肉や魚などから、ビタミンは野菜などから摂りやすいと思います。

ミネラルは、どんな食べ物に多く含まれていますか?

例えば、ミネラルの「亜鉛」は貝類に、「マグネシウム」は豆腐やナッツに、「鉄分」は赤みの肉など含まれています

ちなみに、動物性のタンパク質(肉など)には、「ヘム鉄」が多くまれていて、これは鉄分のひとつで、体内での吸収力が高いことが特徴です。

甘いものは控える

基礎体温を上げるには、甘いもの、特に白砂糖はできるだけ控えてほしいと思います。

それは、どうしてですか?

白砂糖には、身体を冷やす作用があるのですね。

甘いものを食べるとしたら、いちばん最後が良いです。

それは、(お腹に入っている状態で食べて)量を減らせるからですか?

それもありますが、血糖値の変化を激しくさせたくないためです。

血糖値が急激に上がったりすると、糖尿病予備軍となる可能性が高くなりますので。

後は、温かい食べ物を食べるのも、体温を上げることにつながります。

食べ物

ワークショップの生徒さんに、基礎体温を上げる食べ物として、おすすめしているものはありますか?

甘酒」がおすすめです。

甘酒には、糀由来の乳酸菌や食物繊維が含まれていて、腸内環境を整えるのに良いです。

他にも、葉酸、ビタミンB、鉄分などの栄養を、バランスよく摂ることができます。

漢方の素材としても用いられる「ナツメ」も、栄養が豊富です。

ナツメは、チップになったものが売られていたりして、食べやすく、日常生活に取り入れやすいです。

後は、「ショウガ」や「ココア」も良いです。

ショウガは、身体を温める作用がありますから、基礎体温を上げるのにも良さそうですね。

すりおろしたショウガを、レンジでチンして、ラップに小分けして冷凍しておくと便利ですね。

料理するときに、そのまま入れるだけで使うことができます。

ココアは、血管を開く作用があり、血行促進にもなります。

例えば、ココアに、すりおろしたショウガを入れて一緒に摂るのも良いですね。

基礎体温を上げる方法 運動(筋トレ)

先生は、基礎体温を上げるのに、筋トレをおすすめしたりもするそうですね。

はい、人の身体は、筋肉を動かすときにエネルギーが起きて、体温の40%は、筋肉の動きで作られるといわれています。

特に、太ももやふくらはぎなどの下半身の筋肉を使うことが、効果が高いです。

スクワット

ワークショップの生徒さんには、どんな筋トレをお伝えしているのですか?

例えば、「スクワット」です。

ただ、通常のスクワットは、何回も行うことは難しいと思うので、椅子を持って支えにして、立ったり座ったりするのでも良いです。

できれば、それを最低5回行うことを、習慣化してほしいと思います。

慣れてきたら、10回を3セット行うようにしたり、普通のスクワットを行うようにしたりしても良いと思います。

スクワットは、下半身の筋肉を総合的に鍛えることができて、腹筋も一緒に鍛えられます。

かかとあげ

他には、「かかとあげ」なども良いです。

かかとあげとは、何ですか?

階段の段のところに、足の前半分で立ちます

土踏まず(足裏のくぼんでいるところ)から後ろは、宙に浮いているようなイメージです。

その状態でかかとを上下に動かして、それを上下10回行います。

かかとあげは、どんな効果があるのですか?

ふくらはぎを重点的に動かすことができるので、血行促進になりますし、体幹を鍛えることにもつながります。

基礎体温を上げる方法 その他

姿勢など

先生は、ワークショップの生徒さんに、姿勢についてもアドバイスされているとのことです。

それは、どんなアドバイスをしているのですか?

例えば、歩き方です。

お腹から足が生えているようなイメージを意識して歩くと、お腹が鍛えられて腸の運動にもなります。

後は、肩甲骨(けんこうこつ・肩の背中側にある骨)と肩甲骨の間は、熱を起こしやすい場所のため、腕を回すだけでも基礎体温を上げるのには良いですよ。

生活習慣など

他には、ワークショップの生徒さんに、どんなアドバイスをしていますか?

身体を冷やすか温めるかでいうと、温める選択をしましょう」とお伝えしています。

例えば、薄着や、お肌の露出、シャワーだけで済ます、靴下をはかない、氷の入った飲み物をたくさん飲む、などといった身体を冷やす行動は、できるだけ避けることです。

お風呂や足湯につかることも、良いですね。

また、足首や手首など、「首」と付く場所を温めると、身体が温まりやすいです。

他には、睡眠をたっぷりとることも大切で、最低6時間は睡眠時間をとってほしいと思います。

睡眠時間が短いと、身体が修復しきらずに準備の整っていない状態で、新しい一日が再スタートしてしまいます。

まとめ

基礎体温は、一朝一夕で上げられるものではありません。

島田 先生も、基礎体温を上げるには、3ヶ月くらいかかるとおっしゃっていました。

ただ、基礎体温を上げる方法は、難しいことではありません。

日々の生活習慣をちょっと変えるだけでも、基礎体温を上げることにつながります。

今回の取材で挙がった方法をまとめてみます。

1. バランスのとれた食事

2. 甘いもの(特に白砂糖)は控える

3. 温かい食べ物を食べる

4. (食べ物)甘酒

5. (食べ物)ナツメ

6. (食べ物)ショウガ

7. (食べ物)ココア

8. スクワット

9. かかとあげ

10. お腹から足が生えているイメージを意識して歩く

11. 肩を回す

12. 身体を冷やす行動は控える

13. お風呂や足湯につかる

14. 「首」と付く場所を温める

15. 睡眠をたっぷりとる

これは、基礎体温を上げる方法のほんの一部で、島田 先生のワークショップでは、もっとたくさんのことをアドバイスされているといいます。

それでも、基礎体温を上げるために、これだけやれることがあります。

基礎体温が上がると、健康や美容にも良いです。

皆さまも、生活習慣など身近なところから変えていって、最初のステップとして、高温期の基礎体温を36.5度まで上げて、最終的には低温期で36.5度を目指してみてはいかがでしょうか?

* 2017年6月28日に公開した『基礎体温を上げるには?36.5度まで上げるための方法15』を再編集しました。

関連キーワード