美容のスペシャリストが教えるキレイ

発汗効果ばつぐん!バスソルトの効果!使い方のコツ5つとは

本日のキレイの先生

いなくら さつき 先生

発汗効果ばつぐん!バスソルトの効果!使い方のコツ5つとは

「キレイの先生」編集部です。

今回は、Kaoriya-Styling のいなくら さつき 先生に取材させていただきました。

いなくら 先生は、アロマテラピーインストラクターです。

精油は、ディフューザーなどで焚いて香りを楽しむだけではなく、様々な楽しみ方があります。

例えば、バスソルトに精油を加えることもできるといいます。

アロマバスソルトは、いなくら 先生のワークショップでも人気があるそうです。

そこで今回は、「バスソルト」をテーマに話をお聞きし、その内容を前後編に分けてお届けします。

この前編では、バスソルトの効果や使い方を中心にまとめました。

後編では、手作りのアロマバスソルトの作り方を取り上げます。

バスソルトは、どのような効果が期待できるのでしょうか?

そして、どんな使い方をするのでしょうか?

いなくら 先生に教えていただきました。

目次

バスソルトとは

バスソルトの効果・効能
・デトックス効果
・リラックス効果
・保湿効果
・美肌効果

バスソルトの使い方
・1. バスソルトの量
・2. お風呂の温度
・3. お風呂につかる時間
・4. お風呂の前に水を飲む
・5. バスソルトの代わりに重曹を入れる

まとめ

本日のキレイの先生

Kaoriya-Styling

のいなくら さつき 先生

「キレイの先生」編集部

バスソルトとは

いなくら 先生、よろしくお願いします。

今回のテーマは、「バスソルト」です。

基本的なことなのですが、「バスソルト」とは何なのでしょうか?

簡単にいうと、その名の通り、「入浴する際に入れるお塩のこと」です。

お風呂に塩を入れることで、温泉でいう「塩化物泉」に近いものになります。

塩化物泉は、塩分の含まれている泉質で、海の近くに多く分布していて、なめると、しょっぱいです。

塩だけで身体を洗う「塩浴」

バスソルトではありませんが、塩だけで身体や髪を洗う「塩浴」といった美容法もありますね。

バスソルトは、いつ頃からあるものなのでしょうか?

日本では、1985年に、ドイツのクナイプ社の「ハーバル」ブランドのバスソルトが、ソニープラザで初めて販売されて、「バスソルト」という言葉が知られるようになりました。

それが、美容に敏感な人たちから少しずつ広まっていきました。

クナイプ社は、日本でもいちばん有名なバスソルトのメーカーだと思います。

ただ、香りが比較的強いので、「(バスソルトを)自分で作りたい」という人や、ナチュラル志向の人が、アロマバスソルトの作り方のワークショップに来ている印象があります。

先生ご自身も、バスソルトをお使いになっているのですか?

はい、必需品ですね。

若い人には、シャワーで済ませてしまう人が多いと思います。

私自身もそうですね…。

2時間の睡眠よりも、30分の入浴をした方が、疲れが取れたりリフレッシュできたりして、睡眠の質を上げられるといわれています。

そのため、シャワーではなく、できるだけ入浴してほしいと思います。

そして、現代の女性は、忙しい人が多いです。

バスソルトは、入浴の効果を高めるため、忙しくて時間のない人ほど、お使いになってほしいです。

バスソルトの効果・効能

バスソルトは、どんな効果が期待できるのでしょうか?

デトックス効果

いちばんは、汗と一緒に体内の不純物を出す「デトックス効果」です。

お風呂にバスソルトを入れるのと、入れないのでは、発汗の効果が4倍ほど違うといわれています。

4倍も違うのですか!?

それは、どうしてですか?

液体には、濃度の違うもの同士では、濃度の高い方が低い方を引っ張って、液体全体の濃度のバランスを一定に保とうとする働きがあります。

それを、「浸透圧」といいます。

人間の体液は、「生理的食塩水」で、海水の塩の濃度と近いです。

バスソルトを入れた(塩の)濃度の濃い湯船につかると、浸透圧の働きで、体内の水分が汗で外に押し出されます。

それが、デトックスにもつながります。

バスソルトのデトックス効果

バスソルトのデトックス効果をまとめます。

液体には、「濃度の高い方が、低い方を引っ張る」浸透圧の働きがあるとのことでした。

人間の体液は、海水の塩の濃度に近いため、バスソルトを入れた湯船につかると、下のようになります。

1. 体内の水分よりも、お風呂の方が、塩の濃度が高い

2. (濃度の高い液体が、低い方を引っ張るため)体内の水分が外に押し出される

3. 汗をかいて、デトックスになる

私は、バスソルトを入れることで、「物理的に温かく感じるようになるのかな?」と思っていました。ただ、バスソルトのデトックス効果は、液体の「浸透圧」という働きが大きく関係していたようです。

周りを見渡すと、化粧品や食事で、良いものを「入れよう、入れよう」とする傾向があると思います。

そうですね。

ただ、体内の不純物を外に出すことも、とても大切です。

まずはデトックス、その後の導入」という考え方もできるのではないでしょうか。

デトックスは、「きれいのもと」です。

リラックス効果

お風呂は、血液の循環が良くなって、全身をめぐるようになり、身体がぽかぽかと温まります。

すると、副交感神経が優位になって、ゆったりとした気分になり、リラックス効果があります。

これは、バスソルトというよりも、お風呂の効果といえるかもしれません。

副交感神経とは

副交感神経は、「自律神経」のひとつです。自律神経は、人の身体と心をコントロールしている神経で、「交感神経(緊張の神経で、昼に優位になる)」と「副交感神経(リラックスの神経で、夜に優位になる)」があり、交互に入れ替わりながら、バランスを取っています。

保湿効果

湯船に塩を入れると、普通のお湯よりも、保湿効果が高くなります。

塩には、お肌への吸着作用があるため、毛穴の老廃物が排出されることで、皮脂(毛穴から分泌される油分)が出るようになり、肌にしっとりとうるおいが生まれます。

そして、塩は、皮膚表面に膜を作るので、お肌から水分が蒸発しにくくなり、高い保湿効果が期待できます。

ただ、20分以上、湯船につかっていると、かえって体内の水分が奪われて乾燥してしまう場合もあります。

そのため、保湿効果を求めるときは、20分以上は、入浴しない方が良いと思います。

乾燥肌の人は…

乾燥肌の人は、20~30分入浴すると、角質層にあるセラミド(皮膚の水分保持の役割をしている成分)まで溶け出してしまい、乾燥を悪化させる場合があるため、少し短めの15分くらいがおすすめとのことです。

また、保湿効果だけを考えると、バスソルトではなく、ハチミツや植物オイルなどをお風呂に入れても良いと思います。

ただ、汗をかいてデトックスの効果を得るという点では、バスソルトが優れています。

入浴の美容効果

ちなみに、下の記事では、入浴の美容効果をまとめています。もちろん、バスソルトでも、同じような効果を得られるといえます。

美肌効果

バスソルトの直接的な効果とはいえないかもしれませんが、体内の不純物を外に出してデトックスをした後に、スキンケアを行うことで、(スキンケア)化粧品の入りも良くなります。

それは、美肌にもつながりそうです。

また、お肌はリサイクルされていますが、大人になると、その期間が延び、角質が分厚くなりやすいです。

角質の除去にも、バスソルトのデトックス効果は良いです。

角質の除去について

皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれて、それが少しずつ表面に上がって、最後は古くなったもの(角質)が剥がれ落ちて、日々新しく生まれ変わっています。下の記事でも紹介していますが、この皮膚のリサイクルを「ターンオーバー」といいます。

ターンオーバーは、28日が理想の周期といわれていますが、加齢とともに周期が長くなります。すると、角質がなかなか剝がれ落ちずに分厚くなって、お肌のごわつきやくすみなどの原因になります。余分な角質を除去することで、透明感のあるお肌に整えて、ターンオーバーを促す効果も期待できます。

ちなみに、角質のケアとしては、下の記事でも紹介している「ピーリング」などの方法もあります。

バスソルトの使い方

バスソルトの使い方

1. バスソルトの量

バスソルトの使い方を教えていただきたいと思います。

バスソルトは、一回のお風呂で、どのくらいの量を入れると良いですか?

大さじ3杯くらいを入れても良いと思います。

お風呂の塩分の濃度を高めなければ、汗がかきにくく、デトックス効果を得られないです。

2. お風呂の温度

お風呂の温度で、アドバイスはありますか?

夜は、ぬるめのお湯が良いでしょう。

平熱のプラス23度が目安で、3840度くらいが良いと思います。

それはどうしてですか?

ぬるめのお湯につかると、副交感神経が優位になるためです。

それによって、血圧が低下し、内臓の働きが活発になり、筋肉がゆるんで、身体はリラックスした状態になります。

夜、質の良い睡眠をとることにもつながります。

夜のお風呂はぬるま湯?

夜は本来、副交感神経(リラックスの神経)が優位になります。もし、夜に交感神経(緊張の神経)が優位になっていると、寝付けなかったり、眠りが浅くなったりします。

ぬるま湯のお風呂につかることで、副交感神経を優位にすることができ、質の良い睡眠をとるのにも効果的です。

逆に、朝は、熱めのお湯に入ると良いでしょう。

平熱のプラス6度くらいが目安で、42度以上のお湯でも良いと思います。

交感神経が優位になって、筋肉が緊張し、体は興奮状態になります。

つまり、身体がシャキッとするということですね。

3. お風呂につかる時間

先程、お風呂に20分以上つかると、体内の水分が奪われて乾燥しやすくなる、というお話がありました。

お風呂につかるのは、20分以内に抑えるのが良さそうですね。

お風呂につかる最適な時間は、体調や年齢などで変わりますが、基本は20分以内が目安です。

時間があれば、お風呂に10分つかって5分休憩し、再び10分つかる、といったように、「分割浴」をすることが、理想です。

汗のかきが良くなります。

そのときは、軽く汗ばんできたら、いちど湯船から上がって休憩するなどして、調整することが大切です。

また、湯船に入る前に冷水を浴びておくと、温度差で汗をかきやすくなります。

ちなみに、最近では、体温を平熱より 1.5度くらい上げると、細胞の「ヒートショックプロテイン」というタンパク質が活性化して、免疫機能が高まることが分かってきています。

お風呂に入る時間は、バスソルトを使っていないときにも、当てはまるのですか?

そうですね。

ただ、お風呂にバスソルトを入れると、汗をかき始める時間が4倍くらい早くなります。

そのため、バスソルトを使っていないと、20分以内では、なかなか汗をかきづらいかもしれません。

4. お風呂の前に水を飲む

他に、バスソルトを使ってお風呂に入るとき、アドバイスはありますか?

お風呂に入る前に、水分を多めに摂ってほしいと思います。

身体が「(不純物を)出したい、出したい」と思って、それを持っていく水分がないと、排出する力も減ってしまいます。

キンキンに冷えた水では腸を刺激してしまうため、常温のミネラルウォーターが良いです。

最低、コップ一杯は飲むようにすることをおすすめします。

5. バスソルトの代わりに重曹(炭酸水素ナトリウム)を入れる

例えば、「塩はお肌がヒリヒリとしてしまう、でも水道水だけではお肌に刺激がある」という人は、バスソルトの代わりに、お風呂に重曹を入れるのも良いです。

重曹には、皮膚の柔軟・洗浄作用があります。

バスソルトのデトックス効果は得られませんが、皮膚をなめらかにする効果は、バスソルトよりも重曹の方が高いです。

ちなみに、塩に、重曹とクエン酸の材料を混ぜると、泡の出る「発泡バスソルト」を作ることができ、お子さんのいらっしゃるご家庭にはおすすめです。

自宅で炭酸美容

下の記事では、バスソルトではありませんが、重曹を使って手作りする「炭酸パック」を紹介しています。

まとめ

いなくら 先生への取材前、「バスソルトというけど、バスシュガーじゃいけないのかな…」と、そんなことを考えていました。

ただ、デトックス効果を得るには、バスソルトがいちばんなのですね。

お風呂にバスソルトを入れることで、汗をかく効果が4倍くらい高まるといいますから、忙しくて時間のない人には本当におすすめです。

いなくら 先生には、バスソルトの種類や、手作りのアロマバスソルトの作り方も教えていただきました。

それは、後編の記事でまとめさせていただきます。

いなくら 先生の「アロマバスソルト」の記事

こちらも面白い内容なので、是非合わせてご覧いただきたいと思います。

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