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女性ホルモンのエストロゲンが増える卵胞期に摂りたい食べ物

本日のキレイの先生

瀧口 聖美 先生

女性ホルモンのエストロゲンが増える卵胞期に摂りたい食べ物

女性の身体は、女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の働きで、調子も変わります。体質改善をするなら、身体の調子も良い「卵胞期」がお勧めです。体質改善に良い食事をみていきますが、キーワードは「卵巣・子宮のアンチエイジング」です。

体質改善するには卵胞期がお勧めの理由

まずは、女性ホルモンの働きを知っておきましょう。

女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」があり、生理の周期と合わせて、下記のように、分泌量が増減します。

・卵胞期(生理後から排卵まで)
「エストロゲン」が優位になる(分泌量が多い)

・黄体期(排卵後から次の生理まで)
「プロゲステロン」が優位になる

女性ホルモンの分泌量変化のイメージ
※あくまでも女性ホルモンの分泌量の変化を分かりやすくご説明するためのイメージ図です。

エストロゲンが「美のホルモン」といわれるように、この2つのホルモンは、身体にも影響を与えます。

■ エストロゲンの特徴
・お肌の調子が良く、化粧乗りも良い
・髪の毛にもツヤがある
・痩せやすい
・元気
など

■ プロゲステロンの特徴
・お肌の調子が悪く、乾燥やたるみ、吹き出物が出やすい
・むくみやすい
・太りやすい
・イライラしやすい

身体の調子の良い卵胞期に体質改善する

つまり、身体の調子が良いのは、エストロゲンの分泌量が多い「卵胞期(生理後から排卵まで)」です。

体質改善は、この卵胞期に取り組むのがお勧めです。

黄体期(排卵後から次の生理まで)は、プロゲステロンが優位で、身体の調子も良くないため、「対処療法」が良いでしょう。

卵胞期にはビタミンEを摂ると良い

卵胞期は、卵巣の中で、卵子を育てている時期です(そして、排卵を迎えると、育てた卵子が子宮に移動します)。

子宮と卵巣の構造イメージ図

卵子が良い育ち方をするように、この時期に摂りたい栄養素は「ビタミンE」です。

ビタミンEには、抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぐ働きがあります。

卵巣や子宮の酸化を防ぎ、アンチエイジングです。

卵子が良い育ち方をすれば、生理前の不調や不快さも緩和されます。

ビタミンEを多く含んでいる食材

ビタミンEをたくさん含んでいる食材としては、下記のようなものが挙げられます。

ビタミンEを多く含んでいる食べ物(アボガド)

・イクラ
・タラコ
・アボガド
・かぼちゃ
・モロヘイヤ
・黒ごま
など

日常的に「鉄」を摂りたい

また、卵胞期に限らず、日常的に、卵巣や子宮を作る栄養素を摂ることは、体質改善には良いことです。

卵巣や子宮を作るのに、大切な栄養素は、
1) タンパク質
2) 鉄
3) カリウム
の3つが挙げられます。

この中で、不足している方が多いのは、「2) 鉄」です。

鉄は、身体に必要な酸素を運んだり、子宮の膜を作ったりする働きがあります。

鉄を多く含んでいる食材

鉄をたくさん含んでいる食材としては、下記のようなものが挙げられます。

鉄を多く含んでいる食べ物(肉)

・レバー
・カツオ
・マグロ
・シジミ
・赤身肉
など

小松菜やひじきなどにも、鉄は多く含まれていますが、動物性の方が、吸収が良いといわれています。

ちなみに、お肉の脂は、生理痛の原因になる場合もあります。

生理の時期に、お肉を食べるとしたら、脂身の少ない赤身肉が良いでしょう。

大豆製品の過剰摂取には気をつける

大豆製品

大豆などに含まれる「イソフラボン」も、エストロゲンと似た働きがあることは、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

ただ、イソフラボンの過剰摂取には、要注意です。

エストロゲンは年齢とともに分泌量が減少します。

しかし、20、30代は、エストロゲンもしっかり分泌されます。

エストロゲンが優位になりすぎてしまうと、子宮がんや乳がんのリスクも高まることが分かっています。

また、お豆腐や豆乳には、身体を冷やす作用があります。

冷え性の方は、特に気をつけるようにしてください。

食べ方としては、身体を温める効果があるものや、ショウガやネギ、ニラといった薬味と一緒に摂るのがお勧めです。

摂取をするなら目安として、一日に、お豆腐なら半丁、豆乳なら1杯を目途にしましょう。

まとめ

卵胞期は、元気で身体も調子が良い時期です。

だからこそ、体質改善のチャンスです。

「卵子・子宮のアンチエイジング」になるような食生活で、美しく健康な身体作りを心がけてはいかがでしょうか?

(取材:「キレイの先生」編集部 文:おうちサロン ketoru 瀧口 聖美先生、「キレイの先生」編集部)

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