健康のためには、できれば朝の朝食を食べる前に、軽い運動をして身体を動かしておきたいところです。しかし、忙しい現代社会、その時間をとるのがなかなか難しいという方も多いのではないでしょうか? そんなときは、頭と耳、そして足裏をマッサージしてあげてください。それだけで全身の活性化につながります。
マッサージが運動の代用になる理由
「BeauRyzm」では、アーユルヴェーダの思想をもとに施術を行っています。
(編集部:アーユルヴェーダについては「アーユルヴェーダって何? 美容法? いいえ、もっと広く…」も合わせてご参照ください)
アーユルヴェーダでは、朝の起床後、朝食前に、ヨガやストレッチなどで、身体を軽く動かすのが良いとされています。
朝に行う軽い運動として、私がお勧めするのは、下記の部位をマッサージしてあげることです。
1. 頭
2. 耳
3. 足裏
この3つの部位には共通点があるのですが、なにかお分かりになりますか?
それは、全身のツボが集まっている部位ということです。
例えば、「耳つぼマッサージ」や「足つぼマッサージ」といった健康法があるように、顔や耳、足裏には、身体の全身や臓器につながるとされる「つぼ」があります。
つまり、頭や耳、足裏に刺激を与えるだけで、身体全体を活性化することができるのです。
(編集部:つぼではありませんが、それと近い健康法にリフレクソロジーというものがあります。リフレクソロジーについては、「「リフレクソロジー」という健康法を知らない人むけ簡単解説」も合わせてご覧ください)
アーユルヴェーダでは「ごま油」を使用する
アーユルヴェーダのトリートメント(身体を癒す手技)では、通常、ごま油を使用します。
例えば、オイルを額の一点に流し続けるアーユルヴェーダの代表的なトリートメント「シロダーラ」でも、基本的には、ごま油を使用します(お客様の体質によってはココナッツオイルなどを使用する場合もあります)。
ごま油は、ビタミン、ミネラル、タンパク質、鉄分が多く含まれており、肌の老化防止、シミやしわの予防につながり、保湿力にも優れています。また、身体を温める作用もあるため、代謝の改善につながります。
このマッサージでも、ごま油の使用をお勧めします。
マッサージ用にごま油を準備する
ごま油は、スーパーなどで市販されている食品用の「太白ごま油」をお使いください。
太白ごま油は製法上、生ものになりますので、容器から出すと酸化が進んでしまいます。酸化した油を摂ると、体内で活性酸素が発生する原因となってしまいます。活性酸素はシミなどにつながりますから、お肌にもマイナスです。
そのため、太白ごま油も、そのまま使用するのではなく、酸化を防ぐキュアリング(加熱処理)が必要になります。
キュアリングは簡単で、太白ごま油を鍋で100度まで熱するだけです。火傷をしないよう、冷めてから使用しましょう。
冷めた太白ごま油は、密封できる容器で、冷暗所で保存することをお勧めします。
入浴してお肌をきれいにしておく
できれば、マッサージを行う前に、入浴して、お肌をきれいにしておいてください。
マッサージは、ごま油を塗りながら、行っていきます。お肌が汚れたままでは、オイルをせっかく乗せても、もったいないですから、お肌をきれいにして、オイルが染み込むようにしてあげましょう。
マッサージの方法
では早速、それぞれの部位のマッサージをご紹介します。
マッサージは、(ご用意できるのであれば)いちど加熱処理したごま油を、手に乗せて体温で温めてから、行ってください。
1. 「頭」のマッサージ
指の腹で頭を押すようにしてマッサージします。手を動かしながら、頭全体を刺激していきます。
マッサージでごま油が髪につくと思いますが、それほど多い量ではなく、髪のツヤにもなるので、そのままにしておいても問題ありません。
2. 「耳」のマッサージ
指で耳をはさんで流したり、いろいろな方向に引っ張ったりして、耳全体に刺激を与えてください。もし、固くなっている部分があれば、そこをもんで、やわらかくしてあげましょう。
耳をマッサージすると、血流が良くなって、耳が赤くなっていくのが実感できると思います。
マッサージが終わった後は、ホットタオルでごま油をふき取ってください。
3. 「足裏」のマッサージ
足裏の全体を触るようにして、刺激していきます。耳と同じように、固くなっているところは、重点的にもんだりして、やわらかくするようにしてください。
また、私は足裏のマッサージを行うときは、ふくらはぎの方まで一緒に流すようにしています。足を動かすことによって、関節の運動にもなります。
マッサージでついたごま油は、ホットタオルでふき取るようにしましょう。
まとめ
アーユルヴェーダの教えでも、朝の起床後に、軽い運動で身体を起こしてあげるのは大切なことです。
ただ、ランニングやヨガ、ストレッチを行わなくても、つぼを刺激してあげれば、全身の活性化につながります。
「朝運動している時間なんてない」という方は、つぼを触ってあげるだけで刺激を与えられますから、試してみてください。身体の調子の違いが実感できるのではないかと思います。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:アーユルヴェティックアロマセラピーサロン BeauRyzm ねもと かなこ 先生、「キレイの先生」編集部)