「キレイの先生」編集部です。
湯気から漂う、心が安らぐ優しい香り。
飲むと、甘くておいしい。
エステサロンの先生方での取材では、ハーブティーをよくいただきます。
これが、おいしいんです。しかも、ハーブの成分の効能を得ることができます。
中でも、「ハーブコーディアル」から作ったものは、甘味があって最高です。ハーブコーディアルは、ハーブのシロップといえば良いのでしょうか?
今回は、アロマリンパサロン Cocologne の大塚 みな 先生に、「ハーブ」をテーマに話をお聞きし、前後編で分けさせていただきます。
この前編では、「ハーブコーディアル」についてまとめさせていただきます(後編では、「エルフだ―フラワー」についてまとめます。エルダーフラワー も、ハーブコーディアルに使えるハーブです)。
ハーブコーディアルとは、何なのでしょうか? ハーブコーディアルの作り方から、使い方まで教えていただきました。
目次
ハーブコーディアルとは
・ハーブについて
・ハーブコーディアル(シロップ)
ハーブコーディアルの作り方
・材料
・作り方
・保存方法
ハーブコーディアルの使い方
・ハーブティーなど
・その他
ハーブコーディアルとは
ハーブについて
昔の医学では、植物を使って薬が作られていました。
その西洋の「薬用植物」が、ハーブです。
ハーブの多くには、香りがあります。ただ、(種類によって異なりますが)アロマのように、はっきりした強い香りがあるわけではなく、嗅ぎ分けするのも難しいかもしれません。
編集部のコメント
私はこれまで、ハーブを「香りの強い植物」のことだと思っていました。料理にも、香り付けに使うイメージです。ハーブティーを香りで楽しめます。
ただ、ハーブの香りは、「おまけ」にしか過ぎませんでした。本来は、「薬草」という意味合いが強かったのですね。
私の中でのハーブのイメージがひっくり返って、取材早々から驚きました。
「薬用植物」なだけに、香りが良いだけではなく、身体に良い効果・効能がありそうです。
日本では、下のようなハーブが比較的手に入りやすく、よく知られているのではないでしょうか? スーパーでも、ハーブティーのパックで販売されていたりします。
■ 日本で比較的手に入りやすいハーブ
・ローズヒップ
・ハイビスカス
・カモミール
・ペパーミント
・レモングラス
など
編集部のコメント
日本では基本的に、ハーブは乾燥した状態で販売されていることが多いと思います。
ペパーミントなどは、生のものを見かける機会があるのではないでしょうか? カクテルなどにも使われていたりしますね。
ちなみに、私の自宅近くのスーパーでは、生のレモングラスをみかけたこともあります。このあたりは、料理に使うこともできますね。
ハーブコーディアル(シロップ)
「ハーブコーディアル」は、ハーブを濃く煮出して、砂糖を加えて飲みやすくしたシロップのようなものです。
編集部のコメント
ハーブのもっとも一般的な使い方は、ハーブティーではないかと思います。
ハーブティーは、乾燥ハーブにお湯を注いで作ります。
ハーブコーディアルはそれよりも濃く煮出して、砂糖で甘味を付けたものといえそうです。
ハーブの中には、ハーブティーで濃く煮出したりしたとき、苦味や酸味があって飲みづらいものもあります(ハーブの苦味・酸味は本来、旨味のひとつといえます。ただ、特に酸味は、日本人の味覚では好き嫌いが分かれがちです)。
例えばハイビスカスは、酸味が比較的強いハーブです
そういったハーブの苦味・酸味も、砂糖を加えてコーディアルにすることで、緩和することができます。
そしてハーブコーディアルは、ハーブのエキスを濃縮しているため、栄養価も高いです。
ハーブコーディアルの作り方
材料
ハーブコーディアルは、下の材料で作ります。
・水 200mL
・ハーブ 20g
これは、乾燥ハーブの基本的な分量です。使うハーブの種類によって、量は変わってきます。
・砂糖 100g
砂糖は、コーディアルの全体量の「半分」を用意しましょう。
・レモン汁 レモン1個分
レモン汁を加えることで、コーディアルの色をきれいにして、保存も効くようになります。また、ビタミンCが豊富で、美容にも良いです。
ちなみに、レモン汁はクエン酸でも代用できます。
作り方
1)
お湯を沸かして沸騰したら、ハーブを投入します。
2)
ハーブを約5~10分、軽くグツグツさせる感じで煮出します。
3)
「ハーブのエキスが出たな」という状態になったら火を止めて、ハーブを濾(こ)します。
4)
砂糖を加えて、溶かします。砂糖は基本的に、余熱で溶けると思います。溶け切らないときは、弱火で温め直すと、溶けやすくなります。
5)
余熱がとれたら、最後にレモン汁を加えたら、ハーブコーディアルの出来上がりです。
保存方法
手作りしたハーブコーディアルは、密封ビンに入れて、冷蔵庫で保存するのが理想です。秋冬は、常温での保存でも大丈夫です。
砂糖を入れているため保存が効きますが、1ヶ月以内に使い切ることをおすすめします。
ハーブコーディアルの使い方
ハーブコーディアルは、ハーブティーよりも使い方の幅が広いです。
そのまま飲んだり、料理にも使ったりすることができます。
ハーブティーなど
ハーブコーディアルを、5~7倍の水やお湯で割ると、ハーブティーになります。
炭酸水で割っても良いですね。すっきりした感じのドリンクになります。
また、牛乳や豆乳、お酒で割っても大丈夫です。その場合、ハーブコーディアルの量は、水やお湯で割るときよりも少なめで良いでしょう。
■ 水・お湯で割るとき:
(ハーブコーディアルの)5~7倍
■ 牛乳・豆乳・お酒で割るとき:
上よりも薄めて10倍くらいでも良い
ちなみに、ハーブコーディアルをビールで割ると、カクテルビールのような感じになります。
編集部のコメント
私は取材先のエステサロンで、ハーブティーをいただくことが少なくありません。
ハーブティーの中には、少し草っぽさが残っていて癖のあるものもあり、苦手な方もいらっしゃるようです。
それに比べると、ハーブコーディアルを薄めたハーブティーは、甘味があってジュースに近いかもしれません。
おいしくて、飲みやすいです。
それでいて、身体にも良いのですから、最高ですよね。
大塚 先生に教えていただいた使い方では、牛乳で割るのもおいしそうです。
そして、ビールで割るのは、是非チャレンジしてみたいです。カクテルビールのような風味になって、間違いなくおいしいはずです。いつものビールが、ちょっとした贅沢になりそうですね。
その他
ハーブコーディアルは、ヨーグルトや生クリームにかけたり、ケーキに混ぜたりして使うこともできます。
また、(ハーブの種類にもよりますが)料理の甘味付けにも使えます。 私は、例えばさつまいもを煮るときに、ハーブコーディアルを使ったりしています。
編集部のコメント
ハーブコーディアルが、料理の調味料にもなるのは、驚きではありませんか? 料理にハーブの風味が加わって、奥深さが出そうです。
このあたりは、シロップならではの使い方といえそうです。
大塚 先生とは、「魚を煮るときに、ジンジャー(生姜)のシロップを使うのも良さそうですね」という話で盛り上がりました。煮魚には、砂糖も使いますから、その代わりにハーブコーディアルを使うのも良さそうです。
大塚 先生の話をお聞きしながら、「甘酒のすごい美容・美肌効果!活用法に合わせた2つの作り方」で、「甘酒」について取材したときのことを思い出しました。
甘酒も、飲み物のイメージが強いと思いますが、料理の調味料にも使えるのです。
私自身、甘酒を料理に使ったことがあるのですが、甘酒の風味が加わって、おいしく仕上がります。
「洋」と「和」の違いこそあれ、ハーブコーディアルと同じですね。
どちらも、使い方が幅広いのが共通です。
ブレンドハーブコーディアル
ハーブコーディアルは、一種類のハーブで作ることもできますし、複数のハーブをブレンドして作ることもできます。
ブレンドは、「ローズヒップ」と「ハイビスカス」の組み合わせなどもおすすめです。
ローズヒップは、「ビタミンCの爆弾」とも呼ばれ、レモンの20倍のビタミンCが含まれています。
そしてハイビスカスは、クエン酸が豊富です。
このふたつは、美容にも効果の高い組み合わせです。
編集部のコメント
ローズヒップは、オイル(ローズヒップオイル)の方もよく知られているのではないでしょうか?
こちらも、美容効果の高いオイルです。
ローズヒップオイルについては、「美肌!美白!ローズヒップオイルの効果は抜群!使い方の注意」でもご紹介していますので、合わせてご覧になってみてください。
まとめ
「キレイの先生」編集部です。
ハーブコーディアルを薄めて作るハーブティーは、まるでジュースのようです。ハーブの苦みや酸味も緩和されます。
初めての方は、ハーブコーディアルから入られるのが親しみやすいかもしれません。
その上で、薬用植物を効果・効能を得られるのも嬉しいですね。
ハーブコーディアルの作り方は簡単で、使い方も幅広いです。いちど作って、置いておくと何かと便利そうです。
是非、お試しになってみてはいかがでしょうか?
大塚 先生の後編の記事では、代表的なハーブのひとつ「エルダーフラワー」についてまとめます。
こちらもハーブコーディアルに使うことができますので、合わせてご覧ください。
* 大塚 先生の後編の記事は、下からご覧ください。
(取材・文:「キレイの先生」編集部)