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努力の必要ゼロ!顔のリンパ流しにもなるスキンケアの方法!

本日のキレイの先生

金子 洋子 先生

努力の必要ゼロ!顔のリンパ流しにもなるスキンケアの方法!

「キレイの先生」編集部です。

私はずぼらで面倒くさがりです。

このサイトではこれまで、エステサロンの先生方に例えば、顔のリンパマッサージをいくつかご紹介いただきました。そのときも先生方には、「出来るだけ簡単なものを…」とお願いさせていただきました。

それは、「どなたでもできるように」ということもありますが、私自身が「大変なものは…」と思っていたのもひとつです(美容メディアの編集者としては失格ですよね…)。

今回、リンパドレナージュサロン セレッシャル の金子 洋子 先生に取材させていただくことになり、顔のリンパ流しにもなるスキンケアの方法があることをお聞きしました。

スキンケアの中で、リンパを流すこともできるなんて、一石二鳥で効率的です。「是非その方法を教えていただきたい」と、金子 先生に話をお聞きしました。

どんな方法でスキンケアをすると、顔のリンパを流すこともできるのでしょうか?

目次

リンパの働きとは
・リンパが滞ると

リンパが滞る原因
・乾燥肌もリンパの滞りの原因に

顔のリンパ流し
・顔のリンパを流すスキンケア

まとめ

リンパの働きとは

リンパの働きとは

「リンパ」は、身体の免疫機能のひとつです。

人の身体はほとんどが水で出来ていて、女性では70%、男性では60%が水といわれています。内蔵や脳も、水(組織液)に浮いているような状態です。

そしてその組織液も、水を飲んだりすることで新しい水分を摂ることで、入れ替わっています。

そのときに余った古い水分は、リンパ管で吸収され、身体の外に排出されています。

このリンパの働きによって、人の体内の水分量が保たれているともいえます。

リンパはその他、風邪菌などのウイルスも身体の外に排出する働きがあります。

その役割をしているのが、「リンパ節」です。

(おそらく、皆さまが「リンパ」とお聞きになって想像する場所は、このリンパ節が多いのではないかと思います)。

リンパ節はフィルターの役割があり、リンパ管を通じて運ばれてきたウイルスは、その「食作用(しょくさよう)」によって駆除されています。

このようにリンパは、主に「余分な体液(組織液)」や「ウイルス」を身体の外に排出する働きがありますが、他には脂肪なども流しています。

リンパが滞ると

リンパの流れが悪くなると、身体の余分な水分(組織液)を排出する働きが低下するため、むくみにつながります。それが、身体(や顔)への影響で、もっとも分かりやすいものだと思います。

また、ウイルスを食作用で駆除ができなくなると、免疫力が落ちます。身体のだるさや疲労も抜けにくくなります。

そして、身体も冷えやすくなります。

乾いたタオルと濡れたタオルを外に置いておいたところを、想像してみてください。乾いたタオルに比べて、濡れたタオルは冷たくなるでしょう。

それと同じように、人の身体も余計な水分があると、冷えやすくなります。

美容面では、リンパの流れが悪くなると、顔色が悪くなったり、皮膚の状態が悪くなって吹き出物につながったりします。

大人ニキビは、体内の老廃物が原因になります。そのため、リンパの流れが悪くなって体内に老廃物がたまると、ニキビも出来やすくなります。

このようにリンパの流れが悪くなると、健康・美容の両方の面でマイナスです。

リンパが滞る原因

リンパが滞る原因

リンパは、筋肉の伸縮・呼吸・腸の煽動運動などによって流れています。

(リンパも自動運動しています。とてもゆるやかな運動で、それによってリンパを流すことは、あまり期待できません)

そのため運動不足や、長時間同じ姿勢で動いていなかったりすると、リンパの流れが悪くなります。

他にも、睡眠不足や食生活の乱れ、冷えを助長するようなファッションも、リンパの流れが悪くなる原因になります。

乾燥肌もリンパの滞りの原因に

あまりそういう意識はないかもしれませんが、皮膚は身体の中と外を隔てている「器官」といえます。身体の中の水分が外に出ないように、皮膚がバリア機能の役割を果たしています。

しかし、皮膚の水分量が低下して乾燥すると、そのバリア機能も低下し、身体の中の水分も外に出ていきやすくなってしまいます。

すると、むくみはなくなるようにお思いになられるかもしれません。

しかし皮膚の乾燥も、リンパの流れが悪くなる原因になるのです。

それは、どうしてなのでしょうか? 一見すると、矛盾しているようにみます。

では、リンパを「川」に例えて考えてみます。

まずは、きれいに流れている川を想像してみてください。その川の水が少なくなって干上がってくると、川はどうなるでしょうか? 川は流れなくなり、水は同じ場所にとどまるようになると思います。

リンパも、体内の水分が少なくなりすぎると、流れが悪くなって水分がその場所にとどまりやすくなります。つまり、水分を摂りすぎても摂らなさすぎても、リンパの流れは悪くなるのです。

そしてリンパ管の最初の部分は、皮膚の真皮*にあります。

川でいうと、そこは「川上」に当たります。そこが干上がっていれば、川も出来ません。

そのため乾燥肌も、リンパの流れが悪くなる原因になります。

お肌が潤っていて健康であることは、リンパの流れにも大切なことで、それが身体の健康にもつながっています。

* 編集部:皮膚は、表面に見える方から「表皮」・「真皮」・「皮下組織」の3層構造となっています。真皮は、お肌の弾力や潤いの元になっています。

顔のリンパ流し

「顔のリンパ」というと、耳の裏側あたりや、顎をイメージされるかもしれません。

それらはリンパ節のある場所で、リンパ管は顔の全体に網の目のように張りめぐらされています。

■ よく知られている顔のリンパ節
・耳の裏側:「耳下リンパ節」
・顎の横:「顎下(がっか)リンパ節」
・顎の下:「オトガイ下リンパ節」

よく知られている顔のリンパ節

サロンではリンパの流れに沿って、これらのリンパ節に向けて、順々にリンパを流していきます。

ただホームケアでは、そのひとつひとつの順番を覚えていただく必要はありません。全体的なリンパの流れが分かっているだけで大丈夫です。

顔のリンパは最終的に、鎖骨にある「静脈角(じょうみゃくかく)」に流れていきます*。そこで血管(静脈)と合流して、心臓に戻っていきます。

(鎖骨にある静脈角で血管と合流するのは、顔のリンパだけではありません。身体のリンパも合流し、その場所がリンパのゴールになっています)

そのため、顔のリンパを鎖骨に向かって流していくだけでも、リンパの流れの改善になります。

* 鎖骨のリンパについては、「鎖骨のリンパの流し方!毎日5分マッサージでキレイになろう」でもご紹介いただきました。こちらも合わせてご覧になってみてください。

顔のリンパを流すスキンケア

顔のリンパを流すのに、私が普段からお客様にご紹介しているホームケアの方法があります。

それは、化粧水・乳液・クリームなどの塗り方です。

例えば、ほうれい線が気になるとき、皆さまは化粧品をどう塗ると良いと思いますか? ほうれい線は頬がたるんでいますから、頬を引き上げるようにして塗ると良さそうなイメージがありませんか? リフトアップですね。

ただ、リンパの観点からすると、それは逆なのです。

顔のリンパは、鎖骨の方に流れています。そのため化粧品も、鎖骨の方(下)に向かって、鎖骨まで伸ばすように塗ると、リンパの流れを良くするのに効果があります。

顔のリンパを流すスキンケア

そしてリンパは、皮膚の浅い場所(真皮)にありますから、化粧品を塗るときに力はいりません。優しく塗るようにしましょう。

スキンケアは、朝晩の1日2回です。そのときに毎回、リンパの流れを意識して化粧品を塗るようにすると、一週間で顔は変わると思います。

むくみがなくなって、顔が引き締まってくるでしょう。

皮膚が健康になってトラブルが減り、顔色も良くなります。

またほうれい線も、たるんだ頬の部分に老廃物がたまっている状態なので、薄くなる効果が期待できます。

まとめ

「キレイの先生」編集部です。

リンパドレナージュ(マッサージ)のサロンでは、セラピストさんが順を追って丁寧にリンパを流していただけます。ただホームケアでは、「そこまでしなくても大丈夫」というのは嬉しいですよね。

金子 先生に教えていただいたことは、本当にとても簡単なことです。

顔のリンパは鎖骨に向かって流れているということだけを、覚えておきましょう。

スキンケアではそれに従って、化粧水などを鎖骨まで伸ばすように塗れば、それだけで顔のリンパを流す効果があります。

「毎日マッサージするのは大変だな…」という方でも、朝晩2回のスキンケアでこれだけを心がければいいんです。

努力する必要がまったくないですよね。

皆さまも今夜のスキンケアから早速、リンパの流れを意識してスキンケアしてみてはいかがでしょうか?

(取材:「キレイの先生」編集部 文:リンパドレナージュサロン セレッシャル 金子 洋子 先生、「キレイの先生」編集部)

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