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ヘンプオイルの効能!麻の実オイルは栄養豊富で美容効果抜群

本日のキレイの先生

石川 栄美子 先生

ヘンプオイルの効能!麻の実オイルは栄養豊富で美容効果抜群

「キレイの先生」編集部です。

皆さまは「ヘンプオイル」をご存知ですか? このサイトで取り上げるくらいですから、美容効果の高いオイルです。

ヘンプオイルはキャリアオイル(植物油)のひとつで、「麻の実オイル」ともいいます。

実は私もこれまで、そういったオイルがあることを知りませんでした。

石川 栄美子 先生と話をしていたときに、たまたまその名前が出て、とても面白そうだったので、取材させていただくことになりました。

石川 先生は、以前取材させていただいたHeart Warm Café の中村 由美子 先生の妹さんでいらっしゃいます。

ご姉妹で同じお仕事をされているのは素敵ですね。

ヘンプオイルとは、どんなオイルなのでしょうか? どんな効果効能があって、どんな使い方ができるのでしょうか?

石川 先生に、ヘンプオイルについて話をお聞きしました。

目次

ヘンプオイル(麻の実オイル)とは

ヘンプオイルの栄養

ヘンプオイルの効果効能
・美容
・健康

使い方(スキンケア)
・美容オイル
・クレンジングオイルに加える
・マッサージオイル

使い方(アロマクラフト)
・材料
・作り方

使い方(食用)

まとめ

ヘンプオイル(麻の実オイル)とは

ヘンプオイル(麻の実オイル)とは

私がヘンプオイルを使い始めたのは、5~6年前のことです。その頃はまだ、ヘンプオイルはあまり知られていなかったと思います。

ただ最近になって、人気が上がってきているのを感じます。例えばテレビでも、有名人のご自宅が映されると、キッチンにヘンプオイルの容器が置いてあるのを見かけることがあります。

ヘンプオイルは麻の実から抽出されるオイルで、お肌につけることも、食用に使うこともできます。

価格的には、植物油の中で高価といえるかもしれません。とても栄養が豊富なのが、特徴です。

麻の実とは、「大麻」の実のことです。

そうお聞きになると、「大麻?」と構えられる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、ヘンプオイルは麻の「実」から、(薬物の)大麻は麻の「葉・穂先」から抽出され、これらはまったくの別物です。

麻の実は栄養が豊富に含まれていて、オイルの他にも、砕いてナッツにしたり、粉末(ヘンプパウダー)にしたりして、食用としても利用されています。

* 麻の実は、殻の部分に特に栄養が含まれていて、殻ごとの実のことを「ヘンプシード」といいます。ヘンプシードは、スーパーフード(有効成分が突出して多く含まれている食べ物)のひとつに数えられています。そして、殻を外した麻の実は、「ヘンプ」と呼ばれています。

ヘンプオイルの栄養

ヘンプオイルの栄養

脂肪酸の中には、人が生きていくのに欠かせない「必須脂肪酸」があります。これは体内で作ることができず、外から摂取する必要があるものです。

ヘンプオイルには、その必須脂肪酸の80%以上が含まれていて、どの植物油よりも多いです。

その中でも特に豊富なのが、「オメガ6(リノール酸)」と「オメガ3(αリノレイン酸)」です。

WHO(世界保健機関)や厚生労働省は、このふたつの必須脂肪酸のバランスが、「リノール酸:αリノレイン酸 = 3:1」を推奨しています。

そして、そのバランスが取れていると、下記のような効果があるとされています。

・血液がさらさらになる
・コレステロールのバランスを調整する
・アレルギー性疾患*の改善予防
・肺や腸のがんの予防
など

* 花粉症、アトピー、喘息、動脈硬化、など

ヘンプオイルには、リノール酸とαリノレイン酸が、そのもっともバランスが良いとされる「3:1」の割合で含まれているのです。

そのためヘンプオイルは、「天然のサプリメント」とも呼ばれています。

ヘンプオイルの効果効能

ヘンプオイルの効果効能

美容

ヘンプオイルは、オメガ6(リノール酸)とオメガ3(αリノレイン酸)のバランスが良いこともあり、保湿作用のとても高いオイルです。

ある研究では、ヘンプオイルに含まれる有効成分(αリノレン酸など)が、お肌につけて約80時間経過した後でも、お肌にとどまって浸透しているという結果が出たそうです。

お肌の中で保湿を保つ時間が長いというのも、ヘンプオイルの特徴といえるでしょう。

そのため、乾燥肌やお肌のかさつきには、特におすすめです。

他にも美容面では、ヘンプオイルには下記のような効果があるとされています。

・血行促進作用
・殺菌作用
・抗アレルギー作用
など

このようにヘンプオイルは、お肌の保護と免疫力向上を合わせたオイルといえます。

健康

ヘンプオイルは食用としても、とても健康に良いオイルです。

それもやはりいちばんは、オメガ3とオメガ6がバランスよく豊富に含まれていることでしょう。

効果は、先程ご紹介したようなことが挙げられます。

・血液をさらさらにする
・コレステロールのバランスを調整する
・アレルギー性疾患の改善予防
など

長期的にヘンプオイルを(食用で)摂るようにすると、脂肪の燃焼を促すことにもつながり、ダイエットなどにもおすすめです。

そして現代社会は、動物性の脂肪の摂取が多くなりがちな傾向にあります。そのため、ヘンプオイルなどで植物性の脂肪を摂ることで、体調管理にも役立ちます。

使い方(スキンケア)

ヘンプオイルの使い方(スキンケア)

市販されているヘンプオイルには、「食用」と「化粧用」があります。

スキンケアには、「化粧用」のものを使うようにしましょう。

食用のヘンプオイルは基本的に、麻の実を圧搾しただけオイルです。オリーブオイルのように、薄緑の色をしています。

化粧用のものは、それがろ過されています。色は透明でサラサラしていて、ホホバオイルのような肌触りです。

美容オイル

春夏になると、保湿をやめてしまう方もいらっしゃるようですが、春は花粉症、夏は日焼けといったように、お肌が乾燥する原因はどの季節にもあります。

お肌をしっかり保湿することは、通年を通じて大切なことです。

ヘンプオイルが保湿力に優れていることはお話しました。

ヘンプオイルはそのままで、美容オイルとしてお使いいただけます。

そのときは、化粧水の後にヘンプオイルをつけ、最後はサラッとした乳液などで仕上げるのがおすすめです。

クレンジングオイルに加える

ヘンプオイルは、クレンジングオイルに加えて使うこともできます。

それよって、クレンジングをしたときに血行促進につながり、殺菌効果もあります。

分量は、クレンジングオイルが150~200mLの容器であれば、ヘンプオイルは小さじ1杯くらいで大丈夫です。

容器に最初からヘンプオイルを加えて、それをクレンジングのごとに使っていくようにしましょう。

マッサージオイル

ヘンプオイルの使い方(マッサージオイル)

ヘンプオイルは、マッサージオイルにもなります。

これは、ヘンプオイルだけでも大丈夫ですが、他の植物油とブレンドするのもおすすめです。

例えばホホバオイルは、癖もなく、どんな肌質にもお使いいただけて、ヘンプオイルとの相性も良いです。

このふたつでブレンドするときは、下記の分量で良いと思います。

・ホホバオイル 大さじ1杯

・ヘンプオイル 小さじ1杯

この分量で、3日分くらいの量になります。

後は、これらを混ぜ合わせれば、ブレンドのマッサージオイルの出来上がりです。

それを使って、お肌のお手入れを一通り終えた後、最後にフェイスマッサージするのも良いでしょう。

また、お風呂でメイクを落とした後にマッサージをすれば、毛穴が開いている状態なので、オイルがよく浸透します。

(このマッサージオイルは身体にお使いいただいても大丈夫です)

使い方(アロマクラフト)

ヘンプオイルの使い方(アロマクラフト)

私は以前、市販の化粧品を使っていた頃、お肌にトラブルが出てしまうことが少なくありませんでした。それは、「オーガニック」と言っている化粧品でも、同じでした。

それから自分自身で化粧品を作るようになり、それが私のお肌にはそれが合っていたようで、現在も手作りの化粧品を使っています。

そこで、お手入れの仕上げに使っているのが、ヘンプオイルを使った「手作り乳液」です。

これは、過去にアロマクラフト教室をしていたときに取り上げたこともあるのですが、生徒さんは全員が「これはお肌に合う」とお話しされていました。

これを使った日と使わなかった日とでは、お肌の調子に差を感じるほど、おすすめの乳液です。

その作り方をご紹介します。

材料

下記が手作り乳液の材料ですが、出来上がり量が約110mLのときの分量です。

【a】
・ヘンプオイル(麻の実オイル) 大さじ1
・ローズヒップオイル 小さじ1*
・植物性乳化ワックス 2g

* 他の植物油に置き換えることもできます。また、こちらを抜いても大丈夫です。

【b】
・精製水、芳香蒸留水* (合わせて)90cc
・精油 5滴まで

* 芳香蒸留水は「フローラルウォーター」のことで、ローズウォーターなどがあります。私は普段、芳香蒸留水は使わずに、精製水だけで作ることが多いです。

作り方

手作り乳液は、下のような手順で作ります。

1)
耐熱容器を2つ用意して、ひとつにaを、もうひとつにbを入れます。

2)
そのふたつを同時に湯煎(湯せん)にかけます。

3)
湯煎をかけながら、aのオイルとワックスをよく混ぜ合わせます。このとき、よくなじませるのがポイントです。

4)
aのワックスが完全に溶けたら、両方の中の温度を計ります。同じくらいの温度であることを確かめたら、湯煎から下ろします。
このときの温度は、50度以上が好ましいです。

5)
bをaの容器に少しずつ加え、よく混ぜ合わせます。
そして、冷めるまでの約30分、泡だて器で混ぜ続けます。
この工程を怠ると分離してしまうので、注意が必要です。

6)
完全に冷めたら精油を加えて、混ぜ合わせれば出来上がりです。

この手作り乳液は、冷蔵庫で約2週間、保存可能です。お使いになるときは、振ってから使うようにしましょう。

使い方(食用)

ヘンプオイルの使い方(食用)

ヘンプオイルはお肌につけるだけではなく、食用としても栄養価が高く、健康に良いです。

食用のヘンプオイルは、オリーブオイルなどの代わりに使うことができます。手作りのドレッシングに加えても良いですね。

火で温めることもできますが、熱しすぎると煙が出るため、ヘンプオイルで揚げ物をするのはやめた方が良いでしょう。

また、ヘンプオイルではありませんが、「ヘンプシードパウダー」や「ヘンプシードナッツ」も栄養が高くおすすめです。

これらをサラダに加えても良いですね。私は普段、ヘンプシードパウダーをヨーグルトに入れたりしています。

ヘンプシードナッツは食感を楽しむこともでき、お味噌汁の仕上げに入れたり、米を炊くときに加えたりしてもおいしいです。

まとめ

「キレイの先生」編集部です。

石川 先生にヘンプオイルの栄養の話をお聞きして、「ヘンプオイルはそんなにすごかったんだ」と驚きました。

必須脂肪酸が豊富で、オメガ6とオメガ3は理想的なバランスで入っているのですね。

美容に効果があるのも納得です。

石川 先生には今回、ヘンプオイルの手作り乳液をプレゼントいただきました(石川 先生、ありがとうございました!)。

サラッとした付け心地が気持ちよくて、お使いになった全員が「お肌に合う」とおっしゃったのも納得です。

ヘンプオイルは、ホホバオイルやココナッツオイルなどと比べると、まだ一般的とはいえないかもしれません。

ただ、栄養満点で美容・健康にも効果のある注目のオイルです。

(取材・文:「キレイの先生」編集部)

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