「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「シアバターで手作りするアロマクリーム」です。
Aroma tamayura(たまゆら) 中楠 順子 先生にインタビューさせていただきました。
先生はアロマセラピストとしてご活動されるかたわら、アロマクラフト(精油を使った化粧品などのアイテム作り)のワークショップなどで講師もされていらっしゃって、これまで、クレンジング料・洗顔石鹸・ジェル・シャンプーなど多くのアイテムの作り方をこれまでレクチャーされてきたそうです。
ご自身でも、普段から化粧水などをお作りになられているとのことでした。
今回、そんなアロマクラフトの中から取り上げるのは、シアバターを使ったアロマクリームです。
クリームはスキンケアにも使えますし、ハンドクリームにもなります。
シアバターのアロマクリームは、どうやって作るのでしょうか?
中楠先生に作り方を教えていただきました。
目次
シアバターの手作りアロマクリームの材料
・シアバター
・植物オイル(ホホバオイルなど)
・みつろう
・精油
シアバターのアロマクリームの作り方
・1. 精油以外の材料を湯煎する
・2. 精油を加える
・3. クリームを容器に移す
・白色ワセリンやハチミツを加えてアレンジする
精油は何を入れたらいい?
・フランキンセンス
・ローズ
手作り化粧品の魅力とは
手作り化粧品は、難しいものではなく、材料と道具があれば簡単に作れてしまいます。
私が手作り化粧品に魅力を感じるのは、ご自分の目的に合わせて好きな精油を選べること、それから保存料や添加物を使わずに手作りできることです。
最近は、オーガニック表示のスキンケア化粧品も増えてきましたが、中には、全成分の中でオーガニック成分はごく一部である商品もありますし、保存料や添加物が含まれていることも多いです。
手作り化粧品は、自分でどんな材料が入っているかを把握できるので、その点でも安心です。
また、自分が使う量だけを、少量から作ることができるのも便利です。
それに、手作りしたお化粧品には愛着がわきますし、精油の香りも良いので、使う楽しみもあります。
そして、作る過程も楽しいので、化粧品作りに集中すると気持ちがリフレッシュされ、気分転換になってストレス解消にもつながります。
「作っても使っても楽しい」、それが手作り化粧品です。
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シアバターの手作りアロマクリームの材料
シアバターで手作りするアロマクリームの材料と、必要な道具をご紹介します。
材料は、10gのクリームを作るときの分量です。
■ 材料(10gの手作りクリームを作るとき)
・シアバター 5g
・植物オイル(ホホバオイルなど) 3mL
・みつろう* 2g
・精油 2滴
* みつろうは入れなくても可。
■ 道具
・ビーカー(30mLのサイズのものがおすすめ)
・鍋
・攪拌(かくはん)用のガラス棒
・容器(10mL)
シアバター
シアバターは、「シアの実」から採取したバター状の油分です。
それ自体の香りはそれほど強くないため、精油と合わせたときに精油の香りを邪魔しません。
常温では固体で溶けにくいですが、固すぎないので、手作りクリームの基材(化粧品のベースとなる材料)にはおすすめです。
主成分は、「オレイン酸」・「ステアリン酸」「リノール酸」で、例えば、オレイン酸は皮膚の皮脂(ひし・毛穴から分泌されている油分)にも含まれていて、美容効果の高い成分として知られています。
シアバターは、保湿性が高くて皮膚の保護に優れている他、お肌のターンオーバーを促す作用があるとされ、肌老化によるシワやくすみの予防にも良いです。
そのため、シアバターは、単体でスキンケアのクリームとして使うこともできます。
ターンオーバーについて
皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれ、それが少しずつ表面に上がり、最後は古くなったもの(角質)が剥がれ落ち、日々新しく生まれ変わっています。そのサイクルを、「ターンオーバー」といいます。
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植物オイル(ホホバオイルなど)
今回のアロマクリームには、植物オイルは「ホホバオイル」を使いました。
ホホバオイルは、正確には油脂ではなくワックスで、冷えると固まるため、クリームを手作りするときの材料にも向いています。
保湿性が高くて酸化しにくいのが特徴です。
植物油は、ホホバオイル以外にも、「アルガンオイル」などもお使いいただけますし、「アボカドオイル」もおすすめです。
アボカドオイルは、保湿性のとても高く、お肌を柔らかくする作用もあります。
ただ、質感が重いので、アボカドオイル単体を使うのではなく、ホホバオイルなどにアボカドオイルを少し加えて使うのが良いと思います。
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みつろう
みつろうは、ミツバチの巣から採取されるワックスです。
シアバターや植物オイルと同様に、保湿性が高くてお肌を保護してくれます。
また、「ビタミンE」を豊富に含んでいて、お肌の再生を促す作用があるとされています。
みつろうには、「未精製」と「精製」の2つのタイプがあります。
■ 精製と未精製のみつろうの違い
・未精製:黄色っぽい色でほのかに甘い香りがして、ビタミンEも豊富に含まれています。
・精製:白っぽい色でほとんど香りはないので、初めての手作り化粧品には使いやすいです。
私は、未精製のみつろうを使うことが多いですが、どちらをお使いになるかは、ご自身の好みでお選びいただいて大丈夫です。
また、みつろうがなくてもアロマクリームを手作りすることはできます。
みつろうを加えると固めのクリームに、入れなければやわらかめのクリームに仕上がります。
ちなみに、今回は、シアバターを基材にしてアロマクリームを手作りしますが、みつろうにも常温で固形化する性質があるため、みつろうを手作りクリームの基材に使うことができます。
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精油
アロマクリームに入れる精油は、
精油は、基本的には、ご自分の好きな香りでお選びいただくのがいちばんです。
クリームを使うときにリラックス効果も得たいですので。
ちなみに私は今回、「フランキンセンス」の精油を使用しました。
シアバターのアロマクリームの作り方
では、シアバターで手作りするアロマクリームの作り方をご紹介します。
とても簡単ですよ。
1. 精油以外の材料を湯煎する
まずは、お鍋に水を張ってその中にビーカーを入れ、火をかけます。
水が沸騰したらいちど火を止めて、シアバター・植物オイル・みつろうをビーカーの中に入れ、湯煎(ゆせん)します。
最初に、精油以外の材料を入れるということですね。
そして、ガラス棒などで材料を混ぜ合わせていきます。
みつろうがいちばん溶けにくいですが、それでも2~3分で混ざり合うと思います。
もし、みつろうを加えていなければ、かなり短時間で混ぜることができるはずです。
湯煎は、火を止めた状態で行いましょう。
水が温まったら、鍋はコンロから外しても良いと思います。
湯煎とは
「キレイの先生」編集部です。湯煎のやり方は、下の写真をご参考にしてください。
2. 精油を加える
材料が混ざったら、お湯からビーカー取り出して、そこに精油を加えて素早く混ぜ合わせます。
お湯からビーカーを取り出すと、クリームはどんどん固まってきますので、ここでは素早く混ぜることがポイントです。
もし、クリームが固まり始めたら、もういちど湯煎に戻して溶かしてあげましょう。
3. クリームを容器に移す
精油が混ざり合ったら、クリームを容器に移します。
このとき、クリームは熱くなっているので、ご注意ください。
クリームを冷まして固まれば、手作りアロマクリームの完成です。
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白色ワセリンやハチミツを加えてアレンジする
シアバターの手作りクリームは、材料に白色ワセリンを加えてアレンジすることもできます。
その場合の分量は、シアバターを3g、白色ワセリンを3gくらいにすることがおすすめです。
ワセリンも香りはほとんどないので、精油の香りを邪魔することはありません。
作り方は、いまご紹介した内容と同じで大丈夫です。
ワセリンを加えることで、あかぎれやささくれなどのケアにも使えるクリームに仕上がりますよ。
後は、ハチミツを加えて作ることもできます。
10gのクリームを作るときには、ハチミツの分量は1gくらいです。
ハチミツを加えることで、クリームが少しやわらかくなってツヤが出ます。
ハチミツには「ビタミンE」や「ローヤルゼリー」が豊富に含まれているので、その美容効果を加えることもできますね。
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精油は何を入れたらいい?
アロマクリームに入れる精油は、好みの香りでお選びいただくのがいちばんです。
クリームを使うときに、楽しんでいただいてリラックスするのも大切なことです。
今回、美容効果の高い精油をいくつかご紹介させていただきますが、基本的には、ご自分の好きなものをお使いいただければと思います。
フランキンセンス
「フランキンセンス」は、アンチエイジングの代表的な精油です。
瘢痕(はんこん)形成作用(傷を治す作用)があるとされていて、肌老化によるシワやたるみなどの予防にも良いです。
フランキンセンスは、市販のスキンケア化粧品にも使われていることも多いですよ。
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ローズ
「ローズ」も、アンチエイジングの精油として知られています。
ローズの精油は「ゲラニオール」という成分を含んでいて、それは、お肌の再生作用や収れん作用があるとされていて、肌老化の予防などにも良いです。
ちなみに、ゲラニオールは、「ゼラニウム」や「パルマローザ」などの精油にも含まれていて、どちらもローズに近い香りがします。
これらも、美容効果の高い精油です。
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アロマクリームはスキンケアにもハンドクリームにも
シアバターで手作りしたアロマクリームは、万能クリームです。
例えば、お顔のお手入れに、化粧水・美容液の後の最後の「ふた」として使えます。
お肌の乾燥が気になるところに、チョコンチョコンとポイント使いするのも良いですね。
私はこのクリームを化粧下地の代わりに使うこともあります。
シアバターを基材としていて油性なので、お肌に付けると膜を作ってくれる感じで、その上にお化粧していきます。
その他にも、アロマクリームは、リップクリームにもなりますし、ネイルケアすることもできます。
カサカサしてひび割れた指先にハンドクリームとして塗ることもできますし、肘やかかとのガサガサのケアにも使えます。
ですので、このクリームがポーチの中にひとつ入っていると、色々な使い方ができるのでとても便利だと思いますよ。
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* 手作りクリームはパッチテストを行ってから使用を開始してください。かゆみやかぶれが出た場合は、使用を停止し医師に相談してください。
編集部の選ぶおすすめのシアバター
「キレイの先生」編集部です。
ここまでが、中楠先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。
ここからは、編集部の選んだおすすめのシアバターをご紹介します。
ココロピュア シアバター
「ココロピュア」はオーガニックのコスメブランドで、オーガニック認証の「エコサート」を取得したオーガニック100%のシアバターです。
天然100%のシアバターを、水洗いして不純物を取り除く手法で、日本で手間暇をかけてろ過しているため、全身に安心してお使いいただけます。
低温圧搾で抽出してから水洗いでろ過するまで、熱を加えることがないため、シアバター本来の栄養成分が損なわれることなく含まれています。
美容家の感想
最初は固形で、手に取ってなじませて溶かしていくと、しっとり感がすごくあります。オイリーな香りがしますが、その中にも植物本来の香りが感じられて、「これが本物のシアバターの香りなんだな…」ということを初めて知りました。スキンケアのクリーム代わりに使いましたが、植物的なカバー感がすごくあって、お肌をしっかりと保護してくれ、お肌がもっちりして翌日のうるおいも感じられました。シアバターにはUVケアの効果もあるので、夏の日焼け後に塗ってあげるのも良さそうですよね。
* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。
編集部のここがオススメ!
・オーガニック認証「エコサート」を取得したオーガニック100%のシアバター!
・日本で手間暇をかけて水洗いしてろ過しているので全身に安心して使える!
・製造工程で熱が加えられずシアバター本来の栄養成分が損なわれずに含まれている!
ママバター フェイス&ボディクリーム
「MAMA BUTTER(ママバター)」は、シアバターをメインの保湿成分としたコスメブランドで、販売実績は累計200万個を突破しています。
ママバターのラインナップの中でも、フェイス&ボディクリームはもっともベーシックなアイテムで、ナチュラルシアバター100%の植物性保湿クリームです。
日本で加工・製造していて、皮膚科医による皮膚刺激性テストとアレルギーテストを実施済みで、安心して使いやすいです。
編集部のここがオススメ!
・販売実績が累計200万個を突破するシアバターのコスメブランド!
・100%ピュアの天然シアバターの保湿クリーム!
・皮膚刺激性テストとアレルギーテストを実施済みで安心して使いやすい!
キレイの先生 バラに満ちるオールインワンもオススメ!
手作り化粧品にご興味のある方は、このサイトから出ている「キレイの先生 バラに満ちるオールインワン」もおすすめですよ。
キレイの先生 バラに満ちるオールインワンは、このサイトから200人以上の美容スペシャリストの方々の教えをまとめたオールインワンです。
水を一滴も加えず、バラの美容成分の詰まったローズウォーターに贅沢に置き換え(全成分に水の表記がありますが原料由来のものです)、ホホバオイルやライスオイルなどのキャリアオイルがうるおいを逃しません。
自然なバラの優しく華やかな香りに包まれながら、美容成分98%のチカラでお肌をうるおします。
美容家の感想
成分表示を見ると、最初にくる成分が「ダマスクバラ花水」とある贅沢さ。さらに、「米ぬか油」や「ホホバオイル」をはじめとしたお肌に良い植物油、美肌には欠かせない「セラミド」、「ヒアルロン酸」、「コラーゲン」、そして、25種類もの植物エキスが含まれています。植物の自然な香りが心地良く、本当にこれ1本で十分にうるおうので他のアイテムは必要なくなります!自然派にも安心して使える成分で作られているのが、嬉しいところです。
* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。
編集部のここがオススメ!
・水を一滴も加えずに美容成分豊富なローズウォーターに置き換え!
・98%の美容成分のチカラで肌をうるおす!
・ホホバオイルなどのキャリアオイルがうるおいを逃さない!
バラに満ちるオールインワン
商品名:キレイの先生 バラに満ちるオールインワン
ブランド:キレイの先生
容量:65mL
通常価格:税別2,880円
初回特別価格:税別1,000円
まとめ
シアバターで手作りしたアロマクリームは、精油の香りが心地良いのはもちろん、シアバターや植物オイルの保湿力を備えています。
スキンケアに使うこともできますし、ハンドクリームにすることもできます。
中楠先生のおっしゃったように、少量を使ってポーチでいつも持ち歩くのも良いですね。
ご興味のある方は、先生に教えてもらった作り方をご参考にして手作りしてみてください。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:Aroma tamayura(たまゆら) 中楠 順子 先生、「キレイの先生」編集部)
* 2016年3月21日に公開した『シアバターの手作り万能クリームの作り方!アロマとブレンド』を再編集しました。