美容のスペシャリストが教えるキレイ

太白ごま油の効果効能と使い方!スキンケアにも優秀!美容専門家に聞く

本日のキレイの先生

鈴木 まり 先生

今回のテーマは、「太白(たいはく)ごま油」です。

東京都王子 エステ&アーユルヴェーダサロン ROSA の鈴木 まり 先生にインタビューさせていただきました。

太白ごま油は、料理用の香ばしいごま油とは抽出方法が異なり、一般的なごま油とは別物のオイルです。

肌なじみも良くエイジングケアにも向いているため、マッサージやスキンケアに使用することもできます。

そんな太白ごま油の効果・効能について、鈴木先生に教えていただきました。

目次

太白ごま油とは
・アーユルヴェーダでは太白ごま油がよく使用される

太白ごま油の効果・効能
・太白ごま油はデトックスの作用に優れている
・ゴマリグナンなどの栄養が豊富に含まれている

太白ごま油の使い方
・太白ごま油は加熱処理をしてからセルフケアに使用する
・太白ごま油にホーリーバジルをブレンドする
・シナモンとブラックペッパーをブレンドする
・太白ごま油に精油などをブレンドするのもおすすめ

太白ごま油をセルフケアに使用する
・太白ごま油でうがいをして免疫力を高める
・スキンケアで太白ごま油をブースターオイルにするなど
・太白ごま油でオイルパックを行う
・太白ごま油でお腹全体のマッサージを行う

編集部の選ぶ太白ごま油好きにおすすめの化粧品

まとめ

太白ごま油とは

太白ごま油は生のゴマから抽出されたピュアオイル

アーユルヴェーダ(インドの伝統医学)では、ゴマから抽出したセサミオイルが使われることが多く、サロンでもセサミオイルを使用しています。

アーユルヴェーで使用されるセサミオイルは、料理で使われる香ばしいごま油とは種類が違います。

一般的な料理用のごま油は、ゴマを焙煎(ばいせん・乾煎りすること)してからオイルが抽出されています。

それに対して、アーユルヴェーダで使用されるセサミオイルは、焙煎せずに生のゴマから抽出したピュアオイルです

ちなみに、アーユルヴェーダの本場インドでは、専門の製法で作られたセサミオイルが、薬局で医薬品として取り扱われています。

当サロンでも、本場のセサミオイルを使用しています。

ただ、ご家庭でそういったものを用意するのは大変でしょうから、スーパーなどで市販されている白ごま油・太白ごま油で代用してセルフケアに使用することもできます。

太白ごま油は、色は透明で香りもほとんど付いていません

ごま油の種類

■ 料理用のごま油
・製法:焙煎したゴマから抽出される
・色:茶色
・香り:香ばしいゴマの香り

■ セサミオイル・太白ごま油セサミオイル
・製法:焙煎したゴマから抽出される
・色:透明
・香り:香りはほとんどしない

アーユルヴェーダでは太白ごま油がよく使用される

アーユルヴェーダでは、セサミオイルは、主にベースオイルとして使用されます

ベースオイルとは、オイルやハーブをブレンドしてマッサージオイルを作るときに基材にするオイルのことです。

アーユルヴェーダでは、セサミオイルの他に、ココナッツオイルなどもベースオイルとして用いられます。

太白ごま油の効果・効能

太白ごま油のデトックス効能

太白ごま油はデトックスの作用に優れている

アーユルヴェーダは、西洋医学のように病気を治療するわけではなく、人間の持つ自己治癒力を高めて自分自身で病気を治すという考えのもとに成り立っています。

自己治癒力を高めるには、身体に悪い老廃物を…アーユルヴェーダでいう「アーマ」を体内から取り除いてあげることが必要です。

それによって、気だるさや疲労感も取れますし、健康にもつながります。

美容面でもプラスです。

セサミオイルは、アルコールを分解するなどデトックス(体内の老廃物を排出すること)機能を備える肝臓にアプローチする作用を持つとされ、特にデトックスの効果・効能に優れています

そのため、アーユルヴェーダの本場のインドでは、セサミオイルは「万能薬」のように使用されていて、薬局でも取り扱われています。

太白ごま油の効果・効能

特にデトックスの作用に優れていて、アーユルヴェーダでは万能薬のように使用されている

ゴマリグナンなどの栄養が豊富に含まれている

セサミオイルは、栄養的には「ゴマリグナン」・「リノール酸」・「オレイン酸」などを豊富に含んでいます

健康食品などによく含まれている栄養素のセサミンも、ゴマリグナンの一種です。

ゴマリグナンは、抗酸化作用があります。

身体の細胞の酸化が老化となりますので、セサミオイルはエイジングケアにも向いています

リノール酸は不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)の一種で、身体に必要不可欠な栄養素ですが、体内で作ることができません

オレイン酸も、不飽和脂肪酸の一種で、老化を予防する効能があるとされています。

また、皮脂(ひし・毛穴から分泌されている油分)にも多く含まれているため、セサミオイルは、お肌のコンディションを整える効能も期待できます。

太白ごま油の主な栄養

ゴマリグナン:抗酸化作用を持つ
リノール酸:身体に必要不可欠な栄養素だが体内で生成できない
オレイン酸:老化を予防して肌コンディションを整える作用を持つ

太白ごま油の使い方

太白ごま油は加熱処理をしてからセルフケアに使用する

ご家庭で太白ごま油をセルフケアに使用するときは、いちど加熱処理を行う必要があります

アーユルヴェーダでも、加熱処理したセサミオイルが使われていて、その加熱処理を「キュアリング」といいます。

ご家庭では、湯煎(ゆせん・水を張ったお鍋の中に耐熱容器を入れて温めること)して太白ごま油を加熱処理するのがおすすめです。

そのときは、太白ごま油を100度くらいの温度で10~15分湯煎します。

そして、それを冷ましてからマッサージなどに使用します。

ちなみに、加熱処理した太白ごま油は、まだ温かいうちに使用するのがおすすめです

常温で半年間ほどは保存が効きますが、できるだけ早く使い切ることをおすすめします。

キュアリングの方法

1. 太白ごま油を湯煎で温める(100度くらいの温度で10~15分間)
2. オイルが冷めたらマッサージなどに使用する

太白ごま油にホーリーバジルをブレンドする

アーユルヴェーダでは、セサミオイルは単体で使用されることもありますが、ブレンドオイルのベースとして使用されることが多いです。

当サロンのトリートメントでも、ブレンドオイルを使用しています。

アーユルヴェーダのブレンドオイルは、セサミオイルにハーブや香辛料などを加えて作られます。

例えば「ホーリーバジル」は、インドではセサミオイル・ココナッツオイルと並んで代表的な生薬で、セサミオイルと同じように「万能薬」とされています

ホーリーバジルは、苗でも市販されていますし、パウダーになっているものもあります。

太白ごま油にブレンドするには、太白ごま油を湯煎するときに一緒に入れます

苗でお持ちのときは、オイルに枝ごと入れて湯煎し、その漬け置きの状態のまま保存して大丈夫です。

ホーリーバジルのブレンドオイルは、イグサのような香りでリラックスできますし、アトピー肌のケアなどにも向いています。

シナモンとブラックペッパーをブレンドする

太白ごま油にシナモンをブレンド

冷え性の方は、太白ごま油に「シナモン」と「ブラックペッパー」をブレンドするのもおすすめです。

ブラックペッパーは、粉末になっていない粒の「ホールタイプ」を使用します。

ブレンドオイルを200mL作る場合は、 シナモンを1枝、ブラックペッパーを5~10ホール、太白ごま油と一緒に湯煎します。

このブレンドオイルも、シナモンなどを漬け置きの状態のまま保存して大丈夫です。

ブレンドオイルの作り方

(下記を一緒に湯煎する)
太白ごま油:200mL
シナモン:1枝
ブラックペッパー:5~10ホール

太白ごま油に精油などをブレンドするのもおすすめ

太白ごま油をベースにしたブレンドオイルは、バジルなどのハーブ、グレープフルーツなどの柑橘系の皮などでも作ることができます。

後は、お好みの精油を加えれば、香りのいいブレンドオイルが出来上がり、精油の効能を得ることもできます。

太白ごま油は、単体で使用することもできますが、ハーブや精油をブレンドするのもおすすめですよ。

太白ごま油をセルフケアに使用する

アーユルヴェーダでは、セサミオイルは幅広い用途に使用されています。

マッサージにも使用されますし、額にオイルを垂らし続ける「シロダーラ」などの療法もあります。

日本では原則禁止ですが、アーユルヴェーダの本場のインドでは、ドクターの監修のもと、セサミオイルを目や耳の中に垂らすような療法も行われています。

当サロンでも、セサミオイルがベースのブレンドオイルを、ドーシャ(アーユルヴェーダで分類される3つの体質・性質)ごとに用意していて、それをトリートメント(施術)で使用しています。

太白ごま油でうがいをして免疫力を高める

アーユルヴェーダの本場のインドでは、セサミオイルでうがいが行われたりしています。

それと同じように、普段のうがいを、水から太白ごま油に変えるのも、ひとつの使い方です。

インドではうがいした後もそのままでいることが多いですが、口の中のべたつき気になる方は、その後に水でゆすいでいただいて大丈夫です。

太白ごま油でうがいすることで、口内の粘膜のデトックスになって免疫力を高めることにもつながりますし、口臭や風邪の予防にもいいです

特に喉(のど)の調子が悪いときは、夜寝る前にごま油でうがいするのもおすすめです。

スキンケアで太白ごま油をブースターオイルにするなど

セサミオイルは肌なじみもいいので、スキンケアに使用することもできます

お肌と髪の毛を形成するホルモンは肝臓で作られていて、セサミオイルは、その肝機能にアプローチする作用があるとされています。

ですので、美肌効果も期待でき、シミ・小じわ・くすみなどのケアにも向いています

セサミオイルをスキンケアに使用するときは、洗顔後の最初にお顔全体になじませることがおすすめです。

それによって、その後の化粧水の浸透感も高まります。

そして、セサミオイルでフェイスマッサージするのもいいですね。

フェイスマッサージは、特に目の周りは小じわやクマの表れやすい場所ですから、中指と薬指の腹を使ってセサミオイルでクルクルとマッサージしてあげると目元のケアにも有効です。

太白ごま油の使い方

(スキンケア)
洗顔後にブースターオイルとして使用する
フェイスマッサージに使用する
など

太白ごま油でオイルパックを行う

スキンケアでのスペシャルケアとしては、セサミオイルを「オイルパック」に使用することもできます。

オイルパックは、セサミオイルをお顔に乗せて20分くらいしたら落として行います。

ちなみに、オイルパックを行ってセサミオイルを落とすときは、タオルよりもティッシュで拭き落とすほうが摩擦が起きづらいのでいいですよ。

【編集部Voice】オイルパックについて

オイルパックは、オイルでパックを行うお手入れのことをいい、オイルの成分の浸透を高めることができます。
その上から、ホットタオルを乗せることもおすすめで、さらに効果を高められます。

太白ごま油でお腹全体のマッサージを行う

セサミオイルは、肝臓にアプローチする作用があるとされています。

そのため、セサミオイルで、肝臓のあるお腹を中心にマッサージしてあげるのもおすすめです。

マッサージは、セサミオイルをたっぷり使ってお腹を全体的に行います。

太白ごま油の使い方(お腹のマッサージ)

ちなみに、アーユルヴェーダには「マルマ」という考え方があります。

マルマは、ツボと似たようなものですが、ツボに比べると面が大きいです。

お腹を広めにマッサージしてあげることで、マルマを刺激することもできますよ。

編集部の選ぶ太白ごま油好きにおすすめの化粧品

「キレイの先生」編集部です。

ここまでが、鈴木先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。

ここからは、太白ごま油にご興味のある方におすすめの化粧品をご紹介します。

SimSim セサミピュアオイル

アーユルヴェーダのスタジオを運営し、セサミオイルやヘナ(白髪染めなどに用いられるハーブ)のメーカーである「SimSim」の無添加100%のピュアオイルです。
セサミオイルをセルフケアに使用するには加熱処理(キュアリング)が必要なのですが、セサミピュアオイルはあらかじめキュアリングされているので、セルフケアにそのまま用いることができます。

●内容量:110mL
●通常価格:税別2,200円

ヴァーチェ マルラオイル

南アフリカで「神の木」とも呼ばれるマルラの木の実から採れる希少なエイジングケアオイルです。マルラの木が乾燥の厳しい環境で育つだけに高保湿で、アルガンオイルの約3.6倍の抗酸化力を備え、「ビタミンC・E」や「オメガ6・9」などの年齢肌に大切な成分を豊富に含んでいます。オイルとは思えないサラサラした質感が特徴で、肌にすっと浸透して油浮きの不快感もなく、オイル独特の匂いもほとんどありません。

●内容量:18mL
●通常価格:税別3,680円

美容家の感想

オイル苦手女子にもすすめられるサラサラ感!保湿力も高くて肌がふっくら!

オイルだけどサラサラで浸透がいいから肌にスッとなじんで、オイルのべたつきな苦手な方にもすすめられる使いやすさです。それでいて、オイルならではの保湿感は高くて、夜のお手入れの仕上げに使うと翌朝までうるおいが保てましたし、肌に弾力が出てふっくらして乾燥小じわも改善されました!

* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。

まとめ

太白ごま油は、アーユルヴェーダでは定番のオイルとして使用されているオイルで、特にデトックスの効果・効能に優れています。

そのため、太白ごま油でうがいをするのも健康に良いですし、スキンケアやマッサージにも使用でき、セルフケアとしても幅広い用途があります。

太白ごま油は、美容オイルとしてもおすすめのオイルですよ。

(取材:「キレイの先生」編集部 文:エステ&アーユルヴェーダサロン ROSA 鈴木 まり 先生、「キレイの先生」編集部)

* 2016年2月29日に公開した『太白ごま油のデトックス効能!うがいやスキンケア等の使い方』を再編集しました。