美容のスペシャリストが教えるキレイ

たるみ毛穴の原因とエステ員が改善にすすめる洗顔後の温冷すすぎケア

本日のキレイの先生

富田 恵 先生

今回のテーマは、「たるみ毛穴」です。

プライベートサロン Anelan Spa の富田 恵 先生に、インタビューさせていただきました。

たるみ毛穴は、肌のたるみによって毛穴が縦に開いてくる症状のことをいいます。

そうした毛穴のたるみは、年齢によるものもありますが、紫外線や普段のスキンケア方法が原因になることもあります。

そしてたるみ毛穴を改善するには、毛穴汚れを取るだけでは不十分で、洗顔後のすすぎでおすすめのケアがあるそうです。

今回は、たるみ毛穴の原因や改善方法について、富田先生に話をお聞きしました。

目次

毛穴の役割と肌への影響
・毛穴から分泌された油分と水分で保護膜が作られる
・肌の状態は環境面と遺伝的な要素に関係する
・スキンタイプは皮脂腺の大きさが影響する

たるみ毛穴とは
・たるみ毛穴は肌の弾力低下から起こる老化現象
・鼻は毛穴が多いがたるみ毛穴は起こりづらい
・頬は肌がたるみやすく毛穴もたるみやすい

たるみ毛穴の原因
・加齢で毛穴もたるみやすくなる
・紫外線による肌老化の影響も大きい
・クレンジング・洗顔での肌摩擦がたるみの原因にも
・クレンジングなどでの洗いすぎも肌のダメージに
・毛穴パックは肌を引っ張ってしまい負担が大きい
・生活習慣の乱れも肌老化を進める

たるみ毛穴を改善する方法
・洗顔後のすすぎを冷水で締めて毛穴を引き締め
・洗顔後は温冷すすぎで毛穴ケア効果をアップ
・温冷すすぎは肌代謝が上がって美肌効果も
・正しいクレンジング・洗顔を行うのは基本
・たるみ毛穴にはエステケアもおすすめ

たるみ毛穴におすすめの化粧品

まとめ

毛穴の役割と肌への影響

毛穴について

「たるみ毛穴」のお話の前に、まずは毛穴の構造についてお話しさせていただきます。

毛穴は、その漢字が表す通り、毛が生えている「穴」です。

穴の深さは、真皮(しんぴ・3層に分かれた皮膚の真ん中の層)まであります。

そして毛穴は、ただ毛が生えているだけではありません。

毛穴の中に「皮脂腺(ひしせん)」という器官があって、皮脂(ひし・皮膚の油分)が分泌されている場所でもあります。

また毛穴には、「汗腺(かんせん)」という器官もあり、汗も分泌されています。

毛穴から分泌された油分と水分で保護膜が作られる

毛穴の皮脂腺から分泌された油分の皮脂は、汗腺から出た水分の汗と混ざり合って、保護膜「皮脂膜(ひしまく)」を作ります。

皮脂膜は、天然の保湿クリームです

皮膚の水分が蒸発するのを防いだり、紫外線・ほこり・排気ガス・花粉・PM2.5などの外部の刺激から皮膚を保護したりする働きがあります。

その皮脂膜の働きによって、お肌はバリア機能が保たれています。

スキンケアは、「いかに皮脂膜を作れるお肌に整えるか」ということが大切になります。

肌の状態は環境面と遺伝的な要素に関係する

たるみ毛穴から話が少しそれてしまいますが、皮脂腺がお肌に与える影響についてお話しさせていただきます。

お肌の状態は、「スキンコンディション」と「スキンタイプ」が関係してきます

スキンコンディションは、環境によるものです。

例えば、「冬は湿度が低くて乾燥している」・「紫外線を浴びてしまった」・「お肌の水分量が不足している」といったようなことが当てはまります。

それに対してスキンタイプは、遺伝的なものです

こちらは生まれ持ったものなので、基本的に変えることはできません。

スキンタイプは皮脂腺の大きさが影響する

遺伝的なスキンタイプのベースになるのが、皮脂腺の大きさです

これはあまり知られていないことですが、毛穴の中にある皮脂腺は人によって大きさが違っています。

それによって、皮脂の分泌量も変わってきます。

スキンタイプを、「オイリー」・「ノーマルオイリー」・「ノーマルドライ」・「オイルドライ」で分けたとしましょう。

それぞれの皮脂腺の大きさをブドウの品種で例えると、オイリー肌は巨峰(きょほう)とお考えください。

それに対してオイルドライ肌の皮脂腺は、デラウェア(小粒の種なしブドウ)くらいといえます。

皮脂腺の大きさは遺伝によるもののため、基本的に変わることはありません。

ですので、自分のスキンタイプに合っていないスキンケアを行うと、逆効果になる可能性もあります。

例えば皮脂腺の大きいオイリー肌の方には、オイル美容はあまり向いていません。

たるみ毛穴とは

たるみ毛穴とは

では、たるみ毛穴についてお話しさせていただきます。

毛穴は本来、丸い形をしています。

それが、縦に長く伸びてしまった状態を、「たるみ毛穴」といいます

一般的に毛穴悩みは、皮脂分泌によって起こるイメージがあるかもしれません。

それに対してたるみ毛穴は、お肌のたるみから起こるお悩みです。

たるみ毛穴は肌の弾力低下から起こる老化現象

お肌の弾力は、真皮が土台になっています。

皮膚の3層構造

真皮は、「コラーゲン」が網目状になって構成されています。

その網目の交差部分を「エラスチン」がつないでいます。

そしてその網目の中にある「ヒアルロン酸」が、水分を保持しています。

これらが、お肌の土台となっている弾力成分です。

これらのコラーゲンなどの弾力成分は、年齢とともに減少していきます

そうすると、それまでピンッと張っていたコラーゲンの網目がたるんだり崩れたりします。

エラスチンも、網目の交差部分から外れやすくなります。

そうすると、お肌の弾力が低下して、たるみも起こりやすくなります。

それが毛穴周りで起こると、毛穴が縦に伸びてきて、たるみ毛穴になります。

つまりたるみ毛穴は、お肌のたるみから起こる老化現象といえます

鼻は毛穴が多いがたるみ毛穴は起こりづらい

毛穴は、身体の真ん中のラインに集まっています。

お顔でいうと、鼻や顎(あご)などのTゾーンに多くあります。

それもあって、例えば鼻は黒ずみなどの毛穴トラブルが出やすいです。

ただ、鼻の毛穴がたるむことはほとんどないはずです。

それは、皮膚の皮下組織(ひかそしき・3層に分かれた皮膚のいちばん下の層)の厚さが関係しています

鼻の皮膚は、皮下組織が薄いです。

ですので鼻を触ると、皮膚のすぐ下に骨があるように感じられるでしょう。

それは、鼻の皮膚には、たるむ部分がほとんどないということです。

そのため、鼻は毛穴の多い場所ですが、たるみ毛穴は起こりづらいです。

頬は肌がたるみやすく毛穴もたるみやすい

それに対して頬は、皮膚の皮下組織が厚いです。

その分、皮膚のたるむ余地が多いといえます。

それに頬は、お顔の中心にも近いので、鼻ほどではありませんが毛穴も多くあります。

ですので、特に頬はたるみ毛穴が起こりやすいです。

たるみ毛穴の原因

頬の毛穴がたるみやすい理由

加齢で毛穴もたるみやすくなる

たるみ毛穴は、お肌の老化現象です。

ですので、加齢による影響も大きいです。

実際、サロンのお客様をみていても、20代の方にはたるみ毛穴はほとんどみられません。

それが30代以降になると、毛穴のたるみを気にされる方が出てきて、特に40代以降にお悩みが増える印象です。

紫外線による肌老化の影響も大きい

お肌の老化は、年齢だけが原因ではありません。

実は、肌老化の80%は紫外線が原因といわれています

そうした紫外線の影響でお肌の老化が進むと、たるみ毛穴も起こりやすくなります。

ですので外出するときは、きちんと日焼け止めを塗って紫外線対策を行うことが大切です。

それが、たるみ毛穴の予防にもなります。

クレンジング・洗顔での肌摩擦がたるみの原因にも

それから、スキンケアでの肌摩擦(まさつ)によるダメージの影響もあります

例えば、ゴム風船を膨らませてから空気を抜くと、その後のゴムはたるんでしまいますよね。

それと同じように、例えばクレンジング・洗顔でお顔をゴシゴシとこすって行っていると、皮膚が引っ張られて伸びてしまいます。

それによって、たるみも起こりやすくなります。

同じ理由で、過度のフェイスマッサージにも気を付けていただきたいです

フェイスマッサージは、オイルやクリームなどの潤滑油(じゅんかつゆ)を付けた上で行われるでしょう。

ただ過度なマッサージで、潤滑油が乾いたことに気付かない方もいらっしゃるようです。

そのままマッサージを続けると、皮膚を引っ張ってしまいますので、たるみにもつながりやすくなります。

クレンジングなどでの洗いすぎも肌のダメージに

スキンケアでは、クレンジング・洗顔で皮脂汚れを取ることはとても大事です。

ただ逆に、クレンジング・洗顔でお顔を洗いすぎると、お肌に必要な皮脂まで取りすぎてしまいがちです。

そうすると、保護膜が壊れてバリア機能も低下します。

それによってお肌は紫外線などの外部の刺激にも弱くなり、老化も進んでしまいます。

ですので、たるみ毛穴に限ったことではありませんが、クレンジング・洗顔での洗いすぎにも気を付けていただきたいです。

毛穴パックは肌を引っ張ってしまい負担が大きい

鼻の角栓(毛穴に詰まった皮脂などの汚れが固まったもの)などケアに、テープを貼ってピッと剥がすような毛穴パックもあります。

毛穴パックはたしかに、角栓などに対しては即効性が高いです。

ただ毛穴パックは、お肌への負担が大きいですし、無駄に皮膚を引っ張ってしまいます

それによって、たるみ毛穴につながる可能性もあります。

生活習慣の乱れも肌老化を進める

後は、毛穴のたるみは、生活習慣による影響もあります

例えば睡眠不足や不規則な食事などの生活習慣の乱れも、お肌の老化を進めてしまいます。

それからタバコは、身体だけではなくお肌にも良くありません。

タバコの有害成分は、エラスチンを破壊する作用があるといわれています。

それによって、お肌のたるみも起こりやすくなります。

たるみ毛穴を改善する方法

たるみ毛穴の改善法

一般的な毛穴ケアは、毛穴汚れを取るのに向いています。

ただたるみ毛穴は、お肌のたるみから起こります。

ですので毛穴ケアだけでは、たるみ毛穴を改善することは難しいです。

洗顔後のすすぎを冷水で締めて毛穴を引き締め

たるみ毛穴を改善するのにいちばんおすすめなのは、洗顔後のお顔のすすぎにひと工夫を入れることです。

洗顔は、基本的に34度前後のぬるま湯で行います。

洗顔後のすすぎもそうですね。

通常は、そこで洗顔を終えて化粧水に移ります。

ただたるみ毛穴には、そこからもういちど冷水でお顔をすすいであげましょう

それによって、毛穴を引き締めることもできます。

たるみ毛穴の改善方法

【洗顔後のすすぎの毛穴ケア】
1. ぬるま湯で洗顔を行う
2. 最初にぬるま湯で顔をすすいだ後に、もういちど冷水で顔をすすぐ

洗顔後は温冷すすぎで毛穴ケア効果をアップ

たるみ毛穴のケアにさらにおすすめなのが、その洗顔後のすすぎをぬるま湯と冷水で交互に行うことです。

「ぬるま湯・冷水・ぬるま湯・冷水」といったように、ぬるま湯と冷水で交互に1回ずつお顔をバシャッとすすいであげましょう。

ぬるま湯でお顔をすすぐと、毛穴が開きます。

逆に冷水ですすぐと、毛穴が引き締まります。

それによって、毛穴の引き締め効果はさらに高まります。

そのときは、最後は冷水でお顔をすすいで仕上げるようにしましょう。

たるみ毛穴の改善方法

【効果的な洗顔後すすぎ毛穴ケア】
1. ぬるま湯で洗顔を行う
2. 最初にぬるま湯で顔をすすぐ
3. 次に冷水で顔をすすぐ
4. またぬるま湯で顔をすすぐ
5. それを繰り返す

温冷すすぎは肌代謝が上がって美肌効果も

ちなみに、洗顔後のすすぎをぬるま湯と冷水で行うと、血管も開いたり閉じたりします。

それによって、血行促進効果もあります

お肌に必要な栄養や酸素は、血液から届けられています。

お顔の血流が良くなることで、肌代謝の活性化にもつながります。

ですので、洗顔後のすすぎをぬるま湯と冷水で交互に行うことは、美肌にもつながります

正しいクレンジング・洗顔を行うのは基本

先程、通常の毛穴ケアだけではたるみ毛穴の改善は難しいとお話しました。

ただ基本的なことではありますが、たるみ毛穴のケアも、正しいクレンジング・洗顔を行うことが前提です。

クレンジングは、メイク汚れや排気ガスなどの化学的な汚れを落とします。

それに対して洗顔は、それ以外の酸化した皮脂などの汚れを落とします。

クレンジング・洗顔が正しく行えていなくて、毛穴汚れが残っている状態で、洗顔後のすすぎで毛穴を引き締めると、その汚れも一緒に閉じ込めてしまうことになります。

そうすると、毛穴トラブルも起こりやすくなりますね。

ですのでたるみ毛穴を改善するのにも、正しいクレンジング・洗顔を行って汚れをきちんと落としてあげることが大切ですよ。

たるみ毛穴にはエステケアもおすすめ

たるみ毛穴には、エステケアもおすすめです。

例えば当サロンには、「美ストーンフェイシャル」というメニューがあります。

こちらのメニューではまず、お客様の毛穴の大きさに合わせた洗顔料で洗顔を行い、お肌の水分と油分のバランスを整えていきます。

その後にフェイスマッピング・肌分析を行い、お顔のパーツごとに状況をみてマッサージ剤を選びます。

そしてトリートメントには、玄武岩を温めた「ホットストーン」と、翡翠(ひすい)や大理石を冷やした「コールドストーン」を使用します。

最初にホットストーンをお顔に当てて、次にコールドストーンを当てていきます。

それを交互に繰り返すことで、毛穴の引き締め効果もとても高いですし、血行促進になって肌代謝も上がります。

ですので、「美ストーンフェイシャル」はたるみ毛穴にもおすすめのメニューで、お客様にもお肌の仕上がりの違いをご実感いただいています。

たるみ毛穴におすすめの化粧品

「キレイの先生」編集部です、ここまでが、富田先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。

ここからは、たるみ毛穴におすすめの化粧品をご紹介します。

毛穴レス効果を美容サロン経営者が絶賛

「うるおいが肌奥まで引っ張られて、毛穴が日に日にキュッと引き締まっていきました!」

美容サロン経営者がそう話したのが、「キレイの先生 ブースターミルク」です。

ブースターミルクは、洗顔後すぐに付けるミルクで、このサイトに登場した数十名の美容家の先生方に協力いただき開発しました。

その開発協力者のおひとり、サロン結香 の矢澤 ともみ 先生の感想をご紹介します。

肌が乾燥していると、毛穴も涙型に広がりやすくなります。

ブースターミルクで肌が水分をうまく抱え込めるようになって、気になっていた毛穴も日に日にキュッと引き締まっていきました

それはブースターミルクで、スキンケアの保湿力がアップするのが大きいですよね。

ブースターミルクのあるなしでは、化粧水を付けたときの保湿感が全然違います(笑)。

ブースターミルクを付けると、その後の化粧水が、乾いたスポンジに水分が入っていくみたいに肌奥までギュッと引っ張られていくことを感じます!

それに、化粧水後しばらくそのままでいても、乾燥をほとんど感じませんでした。

それからもうひとつ驚いたのが、このテクスチャーです。

ミルクの予想を裏切るみずみずしさで(笑)、べたつきもないので使いやすいです!

* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。

商品概要

キレイの先生 ブースターミルク

美容サロン経営者がくすみ・ごわつきにも絶賛した「キレイの先生 ブースターミルク」は、洗顔後の最初に使用するミルクです。
みずみずしいミルクがうるおいを肌奥まで引き込んで、肌の水分保持成分の「セラミド」と「天然保湿因子」がうるおいを抱き込んで放しません。
定期購入のお申込みで初回50%OFFでお試しいただけ、配送回数の制限もありません。

●内容量:30mL
●通常価格:税別2,980円
●定期初回価格:税別1,490円


毛穴におすすめのクレンジング

D.U.O ザクレンジングバーム

肌に摩擦をかけずしっとりと洗えながら毛穴のざらつきもツルン!

@コスメの2部門のランキングで第1位を獲得し、累計の販売数が400万個を突破した「新感覚のとろけるクレンジング」です。
独自技術のナノマトリクス構造で、肌の上でバームがとろけて、肌のすみずみまで汚れを落としながら31種類ものエイジングケア成分が肌に浸透していき、ダブル洗顔不要です。

●内容量:90g
●通常価格:税別3,600円

美容家の感想

肌摩擦なく洗える優しさ!しっとり感がありつつも毛穴のざらつきがなめらかに!

バームが肌の上でとろけてクリームのような質感に変わり、摩擦をかけずにお化粧を落とせるのがすごくいいです。それは、クレンジングでいちばん大事なことで、肌への優しさが感じられます。洗い上がりはしっとり感がありつつも、毛穴詰まりがやわらかくなって、小鼻のざらつきがツルンとしてなめらかさも出ました!

* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。

美容のプロが毛穴クレンジングを比較しました

毛穴悩みには、クレンジングで汚れをきちんと取ることも大切ですが、肌のうるおい成分を取りすぎないことにも気を付ける必要があります。
美容のスペシャリストの先生方にクレンジングをお試しいただき、そのバランスの良い商品をまとめましたので、下の記事も合わせてご覧になってみてください。

まとめ

毛穴のたるみが目立つと、老けた印象も強くなってしまいます。

今回富田先生に教えていただいた洗顔後のすすぎでの温冷ケアは、今日のスキンケアから行える内容です。

しかも、即効性も高いといいます。

毛穴のたるみが気になり始めたら、お試しになってみるといいですよ。

その上で肌老化を進めないように、その原因となることに気を付けましょう。

(取材:「キレイの先生」編集部 文:プライベートサロン Anelan Spa 富田 恵 先生、「キレイの先生」編集部)

* 2016年5月20日に公開した『たるみ毛穴とは!頬の毛穴がたるみやすい理由から改善法まで』を再編集しました。