お顔のたるみが気になったとき、どうされますか? パックをしたり、その部分をマッサージしたりするのも良いでしょう。首やデコルテをケアするのも悪くありません。私としては、プラスで、さらにお顔から離れたお腹や足もマッサージしてほしいと思います。大切なのは、患部(お悩みの場所)だけではなく、身体全体をみることです。
身体の筋肉が縮まるとお顔を下げる
「お顔のたるみなのに、どうしてお腹や足をマッサージするの?」とお思いになられるかもしれません。
その理由はとてもシンプルです。
私たちの身体は一枚の皮でつながっていて、筋肉も全身でつながっているからです。
例えば、人の身体をシーツに当てはめてみます。
上の方がお顔で、そこから下がってお腹、足だとします。
もし、足首の筋肉が縮こまったら、どうなるでしょうか?
お顔も引っ張られるように下がってしまいます。
お腹の内臓が下がって(詳細は後述)も、同じようにお顔が引っ張られます。
若い内は、筋肉も弾力があります。
お顔が下の方に引っ張られても、元に戻ろうとする力が働いています。
ただ、年をとるにつれて、筋肉は弾力を失っていきます。
すると、お顔が引っ張られて下がった状態で固定されてしまいます。
その「お顔が下がっている」=「たるみ」です。
「むくみ」と「たるみ」のWパンチ
筋肉が縮こると、血流も悪くなります。
真っ直ぐな血管と、ジグザグな血管をイメージしてみてください。
ジグザグな血管の方が、血流が悪いですよね。
少し大げさですが、それが、筋肉が縮こまっているときの血管のイメージです(同様の理由で、身体が歪んでいても、血流悪化の原因になります)。
■ 血管のイメージ:
・筋肉がほぐれている、姿勢がきれい
真っ直ぐな血管 → 血流は良い
・筋肉が縮んでいる、身体に歪みがある
ジグザグな血管 → 血流が悪くなる
血流が悪くなって「むくみ」に
血流が悪くなると、老廃物をうまく流すことができず、「むくみ」につながります。
つまり、老廃物がたまった状態です。それは、「重り」を抱えているということです。
すると、お顔も下がりやすくなってしまいます。
むくみは「たるみ」の応援もしちゃうのです。
むくみやすい方は、たるみも出やすいといえます。
内臓が下がるとは
お顔を引き下げるのは、筋肉の縮みだけではありません。
内臓が下がっても、お顔を下に引っ張り、たるみの原因になります。
内臓の不調で内臓が下がる
内臓は調子が悪いと、下がるとお考えください。
例えば、分かりやすいところでいうと、便秘は腸に便が詰まっている状態です。その分、重みがありますね。それも、内臓が下がってしまう原因のひとつです。
もし、胃に痛みがあると、私たちの姿勢はどうなるでしょうか?
おそらく、写真のように背を丸めて、お腹をかばうようにして手を当て、肩も内側に入っていくのではないかと思います。
少なくとも、お腹が痛いとき、背筋をピンと伸ばす方はあまりいらっしゃらないでしょう。
すると、身体が縮こまっていますから、内臓も下がりやすいです。
内臓の不調で悪循環に
そして、厄介なことに、内臓は正しい場所でなければ100%の力を発揮できません。
例えば、他人の家で仕事することになっても、あまり集中できず、普段の力を発揮するのは難しいでしょう。
同じように、内臓も自分の家でなければ、100%の仕事ができないのです。
そして、それがまた内臓の不調につながり、さらに内臓を下げてしまう、といった悪循環に陥ってしまいます。
足首を緩めるとお顔のリフトアップに
筋肉が縮こまっているということは、筋肉が「固くなっている」、「コリになっている」ということです。
肩こりは、肩の筋肉が縮こまって固まり、お顔を下の方向に引っ張ります。
足の疲れも同じです。足の筋肉が固くなっていれば、お顔から距離があっても、お顔を下の方向に引っ張ります。
身体で、コリや、筋肉の固くなっている場所があれば、温めたり、動かしたりしてあげてください。
筋肉が緩めてば、お顔を下の方向に引っ張る力もなくなります。
末端の足首を緩めてあげるだけでも、お顔のリフトアップにもつながるのです。
(取材・文:「キレイの先生」編集部)
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