(編集部:2015年8月12日に公開された記事を再編集したものです)
老け顔の印象が強くなってしまう、ほうれい線。その原因は、「皮膚学」をもとにするとお肌の乾燥、「解剖学」をもとにするとダイエットなどが考えられます。それ以外にも、世界各国の健康美容法に照らし合わせると、多様な可能性があります。肌トラブルの解消には、何が原因なのか探ることが大切です。「Y’s Room」でも、お客様のお肌を触って、お話をお伺いして、その肌トラブルは何が本当の原因なのか、探ります。今回は、ほうれい線の原因として、どんなことが考えられるのかをみていきたいと思います。
目次
皮膚学で考えるほうれい線の原因 お肌の乾燥
・乾燥肌が皮膚のたるみになるまで
解剖学で考えるほうれい線の原因 ダイエット
・脂肪不足・筋肉の弾力低下がほうれい線の原因に
各国の美容法から考える原因1. 肺や腸の不調
・南アメリカインディアンゾーンの考え方
・経絡の考え方
・フェイスマッサージでほうれい線の原因を判別する
各国の美容法から考える原因2. 悲しみ
・英パッチフラワー療法における悲しみの種類
皮膚学で考えるほうれい線の原因 お肌の乾燥
ほうれい線は、口周りの皮膚がたるんでしまった肌トラブルです。
皮膚がたるんでしまうのは、お肌のハリが失われるためです。その原因は、皮膚学で考えると、お肌の乾燥が挙げられます。
乾燥肌が皮膚のたるみになるまで
お肌の水分量が減ってくると、乾燥肌になってしまいます。
皮膚の表面には、紫外線などの外的な刺激から、お肌を守る重要な役割があります。
しかし、乾燥肌になってしまうと、その機能が衰え、老化しやすくなってしまいます。
紫外線は、お肌のハリの決め手となるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などにも、ダメージを与えます。
さらに、それらを生成する細胞もダメージを受けてしまいます。
すると、ハリが保てなくなり、皮膚のたるみの原因となり、ほうれい線にもつながってしまうのです。
解剖学で考えるほうれい線の原因 ダイエット
急激なダイエットや過度な食事制限で、皮膚がたるんでいる方をお見かけしたことはありませんか?
解剖学をもとにすると、ダイエットもほうれい線の原因になってしまうのです。
脂肪不足・筋肉の弾力低下がほうれい線の原因に
ダイエットがほうれい線の原因になるのは、顔の脂肪や筋肉の役割が関係していて、
・脂肪には、クッションの働き
・筋肉には、表情を作る働き
があり、どちらもお肌のたるみを防ぐには重要な組織です。
過度なダイエットや食事制限は、脂肪細胞が急激に減ったり、小さくなったりすることで、ダイエットには成功しても、表面を覆う皮膚細胞がそれに追いつかない場合があります。
すると、余った皮膚がほうれい線を作る原因になってしまいます。
また、過度なダイエットには、冷え性になりやすいです。
それは、筋力不足、もしくは筋肉が固くなっている証拠です。筋肉に弾力がない状態ですね。
顔の筋肉は重力の影響を受けやすく、筋肉の柔軟性が低下すると、たるみにつながりやすく、ほうれい線につながってしまいます。
世界の美容法から考える原因1. 肺や腸の不調
では、世界各国の健康美容法に照らし合わせると、ほうれい線はどんな原因がみえてくるのでしょうか?
まずは、南米発症の「南アメリカインディアンゾーン」、中国発症の「経絡」の考え方をみていきましょう。
南アメリカインディアンゾーンの考え方
南アメリカインディアンゾーンでは、口周りの場所には、大腸の状態が表れるとされています。
つまり、ほうれい線は、大腸の不調が表れていると考えることもできます。
大腸は、食生活やストレスが原因となり、調子を崩しやすいです。
腸内細菌のバランスの悪さから、便秘気味になったり、過敏性腸症候群*になりやすくなったります。
腸内で発生した毒素は体内を巡るため、腸の不調はほうれい線に表れるだけではなく、身体やお肌にも良くありません。
*腹痛や下痢など大腸の働きの異常によって引き起こされる病気
(編集部:腸とお肌の関係については、「便秘で肌荒れ?腸と肌の関係!美肌作りに知るべきことまとめ」をご覧ください)
経絡の考え方
このように、南アメリカインディアンゾーンでは、ほうれい線は大腸の不調によるものと考えることもできます。
そして、経絡で、その大腸と結びつきがあるとされているのが、肺です。
つまり、肺の不調が大腸に影響し、それがほうれい線の原因になってしまうこともあるのです。
下記の方は、肺の不調につながりやすいので気をつけましょう。
・呼吸が浅い
・タバコを吸う
・猫背
フェイスマッサージでほうれい線の原因を判別する
ほうれい線の原因が、大腸や肺の不調によるものなのか、フェイスマッサージで推察することができます。
下記のように、呼応する位置を指で触ってみましょう。
■ 大腸の不調
まずは、ほうれい線が大腸の不調かを調べる方法です。
中指もしくは人差し指を使って、写真のように、ほうれい線の中心から上下にたどって、奥をつぶすようにして触っていきます。
そこにボコボコした「しこり」のようなものを感じたら、ほうれい線の原因は、大腸の不調が考えられます。
■ 肺の不調
次が、ほうれい線の原因が肺の不調かを調べる方法です。
写真のように、中指もしくは人差し指で、頬骨とほうれい線の間を、矢印の方向に上下同時に刺激します。
ここにボコボコとした「しこり」のようなものを感じたら、ほうれい線の原因は、肺の不調が考えられます。
もし、「このほうれい線は、大腸や肺の不調が原因かも」と考えられるときは、スキンケアやマッサージだけではなく、食生活や運動、姿勢などの生活習慣を見直すことが大切です。
世界の美容法から考える原因2. 悲しみ
スペインで発祥した「コスモリフト」というセラピーがあります。
コスモリフトでは、ほうれい線に関係する筋肉は、「悲しみ」の感情に深い関係があるとされています。
そのため、悲しみをうまく対処できない方は、ほうれい線につながりやすいと考えられます。
もし、ほうれい線の原因が感情面から来ているときは、悲しみを取り除き、心を穏やかにしてあげることが必要です。
英パッチフラワー療法における悲しみの種類
余談になりますが、悲しみについて、イギリス発症の「バッチフラワー療法」というセラピーをご紹介させていただきます。
バッチフラワー療法は、花の持つパワーを心の助けにする療法です。
花についた朝露を集めたり、ボールの中に花びらを入れたりして、花のエネルギーを水に転写したもの(フラワーエッセンス)を使います。
このバッチフラワーレメディは38種類あり、精神状態に合わせて選ぶのですが、悲しみにもいくつかの種類があります。
■ 「極度の悲しみ」タイプ
絶望や悲しみのどん底にいて、目の前が真っ暗で追い詰められたような状態。レメディは、スウィートチェストナットがお勧め。
■ 「トラウマ」タイプ
悲しい出来事などのショックから立ち直れないトラウマのような状態。レメディは、スターオブベツレヘムがお勧め。
■ 「なんだか憂うつ」タイプ
特に理由がなく、突然落ち込んだり、情緒不安定になったりする状態。レメディは、マスタードがお勧め。
このように、ひとえに「悲しみ」といっても、タイプが違います。
ほうれい線が「悲しみから来ているのかも」としたときでも、それがどんな悲しみなのかまで分かると対応しやすいですね。
*心の状態を知るには、アロマでのセルフケア法もあります。詳細は「心とお肌をつながっている!アロマで感情を把握する」をご覧ください。
まとめ
このように、ほうれい線の原因は、お肌の乾燥やダイエットなど、様々な可能性が考えられます。
ただスキンケアやマッサージでほうれい線を消しただけでは、根本的な原因が解決されず、またほうれい線が出てしまうこともあります。
大切なのは、本当の原因がどこにあるのかを探って、根本から改善することです。
今回ご紹介した内容をご参考いただければと思います。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:Holistic Health & Beauty Spa Y’s Room 櫻井 佑佳 先生、「キレイの先生」編集部)
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