「キレイの先生」編集部です。
今回は、銀座マタニティ専門 心と身体のヒーリングサロン ぬくもり∞ の永岡 由美 先生に取材させていただきました。
永岡 先生は、妊婦さんのマタニティケアや、産後のママのケアのお仕事をされていらっしゃいます。
こちらは、永岡 先生の記事の後編です。
前編では、産後にシミや肌荒れが出る理由などを、まとめました。
この後編では、産後のスキンケアや、生活習慣で心がけたいことを、取り上げます。
永岡 先生の前編の記事
目次
産後のセルフケア
・食事
・冷え対策
・運動
・自分の時間を持つ
本日のキレイの先生
銀座マタニティ専門 心と身体のヒーリングサロン ぬくもり∞
永岡 由美 先生
「キレイの先生」編集部
産後のスキンケア
先生にはここまで、産後にシミや肌荒れが出る原因をお話しいただきました。
産後のスキンケアは、どんなことを心がけると良いですか?
産後のママさんは、忙しくて、スキンケアで化粧水を付けない人も少なくありません。
そこから、肌荒れ・ニキビなどのトラブルが出てくる場合もあります。
スキンケアの中でも、化粧水でしっかり保湿することが、とても大切といいます。
サロンのお客様には、スキンケアでは、お肌に化粧水をたっぷり入れて、保湿を重視してほしいことをお話ししています。
化粧水は、一回でバシャバシャと付けるよりも、数回に分けて付けることがおすすめです。
手で付けても、コットンで付けても大丈夫ですが、押さえ込むような感じで、お肌に入れてあげると良いと思います。
化粧水は数回に分けて
化粧水を数回に分けて付けてあげることで、お肌をしっかり保湿してあげることができます。他の先生も、下のように、化粧水を重ね付けすることをおすすめされていました。
1. 化粧水を付ける
2. お肌に化粧水がすべて入った感じがしたら、化粧水を重ね付けする
3. それを、「(お肌に)もう化粧水が入らないな…」と感じるまで繰り返す
化粧水を数回に分けて付けてあげることで、お肌はうるおい、バリア機能も高まります。
そして、角質層もスポンジのように、フワフワになります。
用語解説(バリア機能・角質層)
皮膚には、外部の刺激から皮膚を守る「バリア機能」があります。バリア機能がしっかり働くことで、肌荒れなどの予防にもなります。
「角質層」は、下の図のように、皮膚のもっとも表面にある層です。
下の記事でも紹介していますが、角質層が厚くなったり固くなったりすると、お肌のごわつきなどの原因になります。
産後のセルフケア
スキンケア以外では、産後のママさんに、身体のケアで、どんなアドバイスをしていますか?
食事
食事は、規則正しく、3食を食べてほしいと思います。
栄養の取れた食事を3食、食べなければ、母乳の出にも影響があります。
産後、「この栄養はしっかり摂った方が良い」といったものは、ありますか?
バランスの良い食事が、基本です。
偏食は、肌荒れの原因にもなります。
その上で、「ビタミン」や「ミネラル」などを摂ると良いと思います。
例えば、どんな食べ物が良いのでしょうか?
美白効果のある「ビタミンC」は、赤・黄ピーマン、柑橘系などに多く含まれていますね。
「リコピン」の多く含まれているトマトや、緑黄色野菜なども良いです。
リコピンは、抗酸化力も高いので、アンチエイジングにも良さそうです。
抗酸化とは
「老化」と呼ばれる現象は、細胞の「酸化」が原因のひとつです。酸化は、細胞が錆びてしまうようなイメージで、それによって機能が低下します。下の記事でも紹介していますが、「抗酸化」は、酸化を抑える作用のことをいい、アンチエイジングにつながります。
妊娠中の貧血がひどいときに摂ると良いといわれている「葉酸」も、良いです。
葉酸は、プルーンなどに含まれています。
プルーンも、たしか抗酸化力が高いのですよね。
ミネラルは、ひじきやワカメに多く含まれています。
他に何か、食事面でのアドバイスはありますか?
白砂糖は、身体を冷やす作用があるといわれているので、例えばケーキなどもそうですが、控えめにした方が良いと思います。
冷え対策
食事以外の生活習慣で、産後のママさんにお伝えしていることはありますか?
身体が冷えないようにすることです。
冷えは、お肌にも悪いですものね。
はい。
身体が冷えて、血行が悪くなると、内臓も冷えます。
すると、食べ物で良い栄養を摂っても、吸収されずに、出ていきやすくなってしまいます。
冷えで肌の調子が…
永岡 先生のおっしゃるように、身体が冷えると、血行が悪くなります。皮膚に必要な栄養は、血液から届けられています。血行が悪くなって、皮膚に十分な栄養が行き届かなくなると、皮膚の状態も悪くなりやすいです。
冷え対策としては、どんなことができますか?
一年中を通して、「首」と付く部分を冷やさないようにしてほしいです。
足首や手首、首などですね。
例えば、夏でも、外出するときはスカーフを持って出たり、家でエアコンを付けるときは上に一枚羽織るようにしたり、靴下を履くようにしたりして、肌の露出を控えるようにすると良いと思います。
運動
他には、産後のセルフケアとして、セルフマッサージなどはどうなのでしょうか?
マッサージでも良いですが、産後は運動不足になりがちです。
例えば、ヨガやピラティス、スイミングなどは、赤ちゃんを連れて一緒にできて、楽しく行えると思います。
自分の時間を持つ
後は、美容とは直接的な関係はあまりありませんが、子育てにメリハリをつけることも大切です。
きっちりし過ぎていると、子育てにいっぱいいっぱいになりやすいです。
そのため、手を抜くところは抜いて、しっかり育児するところはして、といったような少しの「適当さ」があっても良いのではないでしょうか。
例えば、ご主人のお休みの日などに、赤ちゃんをみてもらって、ママが赤ちゃんから離れて自分の時間を作ることもオススメしています。
たしかに、子育てにメリハリをつけて、少し余裕を持てるようにすることも、セルフケアといえそうです。
まとめ
永岡 先生のおっしゃるように、産後は、赤ちゃんが最優先になって、自分に回せる時間があまりないママさんも多いと思います。
ただ、その中でも、スキンケアでは化粧水をたっぷり付けるなど、身近なところから、ご自分のケアにも目を向けてみてはいかがでしょうか?
バランスの良い食事を三食きちんと取ったり、自分の時間を持つようにしたりすることは、自分自身のケアになるだけではなく、子育てにも良い影響が出るようにも感じます。
今回は、永岡 先生の取材内容を、2回にわたってお届けしました。
産後のママさんのヒントになれば嬉しいです。