「キレイの先生」編集部です。
顔をリフトアップするには、どんなことができると思いますか?
私がまず思いつくのは、フェイスマッサージです。
もちろんそれも効果がありますが、毎日のスキンケアをひと手間かけるだけでも、リフトアップにつながるといいます。
例えば、たるみやすいフェイスラインは、化粧水などをパッティングで付けるのです。
今回、取材させていただいたのは、ウインズ銀座 浦和サロン の中村 厚子 先生です。
顔をリフトアップするには、スキンケアでどんなことができるのでしょうか?
どうして、化粧水などをパッティングすることで、リフトアップの効果が期待できるのでしょうか?
中村 先生に教えていただきました。
目次
本日のキレイの先生
ウインズ銀座 浦和サロン
中村 厚子 先生
「キレイの先生」編集部
顔のリフトアップになるスキンケアについて
中村 先生、よろしくお願いします。
取材前に電話でお話しさせていただいたとき、スキンケア化粧品をパッティングして付けることで、顔のリフトアップになるとおっしゃっていました。
今回は、そのことについて、詳しく話をお聞きしてみたいと思います。
それは、化粧水をパッティングで付けるということでしょうか?
化粧水だけではなく、乳液やクリームなど、(スキンケア)化粧品のすべてです。
ただ、顔のすべての場所で、パッティングするわけではありません。
例えば、シミのある場所をパッティングして叩くと、沈着が悪化してしまいます。
編集部のコメント
シミは、黒っぽいメラニン色素が、皮膚に沈着している状態です(それを「色素沈着」といいます)。色素沈着については、下の記事でも取り上げています。
また、頬骨から目の周りも、パッティングは行いません。
顔の場所によって、スキンケアの方法が違います。
私は、パッティングの話をお聞きしたとき、顔全体をパッティングすることで、リフトアップ効果があると思い込んでいました。
そういうわけではなく、パッティングした方が良い場所と、そうではない場所があるということでしょうか?
はい。
サロンのお客様にはお話しするのですが、時々のエステを「フランス料理」とすると、日々の化粧品は「毎日のお食事」です。
例えば、毎日おかゆばかりの食事では、体調を崩してしまうと思います。
スキンケアも、ただパッパッと付けるのと、ひと手間をかけるのでは、効果が違います。
お客様には、エステの手技を取り入れたスキンケアの方法を、アドバイスさせていただいています。
つまり、今回教えていただくのは、スキンケア全体で「こうするとリフトアップ効果もありますよ」という方法なのですね。
頬やフェイスラインは化粧水などをパッティングで付ける
パッティングのお話が出たので、まずはそこからお話しいただきたいと思います。
頬やフェイスラインなどは、(スキンケア)化粧品をパッティングで付けるのが良いと思います。
頬やフェイスラインは、たるみが出やすい場所です。
そこをパッティングすることで、どうしてリフトアップにつながるのでしょうか?
パッティングすることで、血流や、リンパの流れが良くなります。それによって、小顔にもつながります。
編集部のコメント
パッティングの効果について、簡単に補足させていただきます。
リンパは、体内の老廃物を回収して排出する役割があるため、リンパの流れが滞ると、老廃物がたまって、むくみやたるみの原因になります。
パッティングで刺激を与えることで、血液やリンパの流れを良くすることができ、老廃物を流すことができると、むくみの解消になり小顔やリフトアップにつながります。
頬やフェイスラインは、スキンケア化粧品を付けずにパッティングするのも良いのでしょうか?
(スキンケア)化粧品をパッティングして付けることで、化粧品の浸透も良くなるため、スキンケアで行うことがおすすめです。
パッティングは、どのように行えば良いですか?
指先の腹でパチパチとパッティングするのではなく、手の平全体を当てて、顔を覆うようなイメージです。
目の周りはツボを押すように
先程、頬骨から目の周りはパッティングを行わないとおっしゃっていました。
はい、そこはトラブルのある方も少なくありません。
編集部のコメント
目の周りは、顔の中でも皮膚の薄い場所です。パッティングすると刺激になって、トラブルにつながりやすいでしょう。そのことも、目の周りはパッティングを行わない方が良い理由に挙げられると思います。
目の周りのトラブルについては、下の記事でも取り上げています。
目の周りは、どのようにスキンケアを行うのが良いでしょうか?
目の周りには、ツボが多くあります。
ソフトタッチでツボを押すようにして、(スキンケア)化粧品を付けると良いでしょう。
目の下に骨の際があって、触ると、凹んだラインがあると思います。
そのライン上にツボがいくつかあるので、そこに指を当てるようにします。
目の上は、引き上げるようにしても良いです。
編集部のコメント
下の図は、目の周りにある代表的なツボです。これを参考にして、スキンケア化粧品を付けても良いかもしれません。
1) 晴明(せいめい)
目頭と小鼻の間のくぼんだ場所です。
2) 攅竹(さんちく)
眉の下の方を触ると、骨のくぼみがあります。それの眉頭(眉の内側)の場所です。
3) 魚腰(ぎょよう)
眉の骨のくぼみで、眉の真ん中あたりの場所です。
4) 糸竹空(しちくくう)
眉の骨のくぼみで、眉尻(眉の外側)の場所です。
5) 承泣(しょうきゅう)
目の下の方を触ると、骨のくぼみがあります。そこの目の真ん中あたりの場所です。
これらのツボは、目をぱっちり大きくさせるのにも効果が期待できます。
目の周りのツボについては、下の記事でもご紹介しています。
その他のスキンケアの方法
顔の他の場所で、「スキンケアではこうした方が良いよ」といったことはありますか?
おでこがたるむと、横に線が入るようなシワが出やすいです。
そのときは、おでこの横ジワに対し、垂直に上げてマッサージするように(スキンケア)化粧品を付けると良いです。
また、フェイスラインからおでこまで、手の平の面を使って、マッサージするように引き上げながら、化粧品を付ける方法もあります。
それは、顔のリフトアップ効果も高そうです。
これらは、エステティシャンの手技を取り入れた方法です。
私自身も、エステの資格を取ってから、顔の場所によってケアの方法が違うと気付かされました。
顔のリフトアップに良いスキンケア化粧品は?
スキンケアで、化粧品はどのくらいの量を使うのがおすすめですか?
化粧品の量は、パッケージなどには、「パール大」や「500円玉大」と書かれていることが多いと思います。
ただ、その2~3倍の量をお使いになることをおすすめします。
たっぷりお使いいただくことで、マッサージすることもできます。
スキンケア化粧品で、顔のリフトアップにおすすめの成分はありますか?
お肌のたるみは、加齢などによるコラーゲンやエラスチンなどの減少が、原因のひとつです。
ただ、例えばコラーゲンは分子が大きく、お肌にはバリア機能があるため、中に入っていくことはできません。
化粧品で、コラーゲンやエラスチンを入れるのは、難しいです。
編集部のコメント
皮膚は、「表皮(ひょうひ)」・「真皮(しんぴ)」・「皮下組織(ひかそしき)」の3層構造になっています。コラーゲンやエラスチンは真皮にあり、お肌の弾力の元となっています。
そして表皮は、下の図のように、さらに細かな層に分かれています。
この中で、もっとも表面の「角質層(かくしつそう)」が、お肌のバリア機能の役割をしています。
それによって、皮膚は水分を保持することができ、外部の刺激から守られています。
そのため、化粧品で分子の大きなコラーゲンなどを入れても、中に入っていくことは難しいです。
人の身体は、コラーゲンやエラスチンを再生する力を持っています。
(スキンケア)化粧品では、その力を上げるような成分がおすすめです。
それは、どんな成分があるのでしょうか?
ミネラルや、タンパク質の元となっているアミノ酸です。
他には、ビタミンも、コラーゲンなどを産生するのに一定量が必要です。
これらの成分は、スキンケアだけではなく、食べ物やサプリメントなどから摂ることも大切です。
まとめ
スキンケアの方法にひと手間かけることで、顔のリフトアップにもつながるとのことでした。
どの場所に、どのようにしてスキンケア化粧品を付けると良いのか、中村 先生のお話をまとめてみます。
■ 頬・フェイスライン
パッティングして化粧品を付ける。血液やリンパの流れが良くなることで、小顔・リフトアップ効果が期待できる。
■ 頬骨から目の周り
目の周りのツボを押すようにして、化粧品を付ける。パッティングは行わない。
■ おでこ
おでこの横ジワを、マッサージするように垂直に上げて、化粧品を付ける。
それぞれの場所で、それぞれ適した化粧品の付け方があるのですね。
中村 先生が、スキンケアを食事に例えたお話は、とても分かりやすかったです。
時々のエステが「特別な」フランス料理とすれば、毎日のスキンケアは「普通の」食事です。
私たちの身体は、普通の食事で作られます。
それは、スキンケアにも当てはまることです。
忙しい日々の中で、スキンケアもつい「楽をしたい」というのもよく分かります。
ただ、中村 先生のおっしゃるように、そこをちょっとひと手間かけるだけで、お肌が変わってくるのだと思いますよ。