「キレイの先生」編集部です。
トマト。ピーマン。カボチャ。ニンジン。パプリカ。ゴーヤ。玉ねぎ…。
私が、Salon de waco の阿部先生のアドバイスをお聞きして、スーパーで買い物したときのかごの中身です。
レインボーとまではいかなくても、色とりどりです。それが狙いなんです。
これらの食べ物には、共通するキーワードがあります。
「抗酸化」です。
阿部 先生には、「活性酸素」についての取材をし、活性酸素や(それによって生じる)過酸化脂質が、美容・健康のすべてに悪いことをお聞きしました。
しかも現代社会は、生きているだけで、活性酸素が増えやすい環境と言えます。
活性酸素を何とか除去したい…。
そこで、抗酸化力のある食べ物です。
活性酸素を除去するのに、どんな食べ物が良いのでしょうか?
阿部 先生の「活性酸素」に関する記事の後編です。
* 阿部 先生の前回の記事、「活性酸素・過酸化脂質は美肌作りの大敵!活性酸素の原因とは」と合わせてご覧ください。
目次
抗酸化の大切さ
お肌がくすみやすい。たるみが気になる。アトピーの症状がある。シミや色素沈着が気になる。ニキビが治りにくい。疲れやすい。風邪をひきやすくなった。
これらのことが当てはまる方は、活性酸素によるダメージが、身体にたまっていることが考えられます。
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
阿部 先生には前回の記事で、活性酸素がお肌や身体にどんな影響を与えるのかをお話しいただきました。
活性酸素の悪さぶりは、うんざりするくらいです。
それを、簡単にまとめさせていただきます。抗酸化力のある食べ物のことをすぐにご覧になりたい方は、こちらを読み飛ばしてください。
活性酸素は、「活性」と付くように、元気な酸素です。むしろ元気過ぎて、暴れん坊といった方が良いかもしれません。活性酸は、身体を異物やウイルスから守る働きがありますが、細胞などを酸化させて(錆びさせて)しまう作用があるのです。
身体の細胞の膜などは、脂質(油)で出来ています。そして、油は酸化しやすい性質です。
活性酸素によって、それらの脂質が酸化して「過酸化脂質」になると、細胞が劣化して老化する原因になります。
それは、お肌にもすべてが悪いといえます。例えば、下のようなトラブルにつながりやすくなります。
■ ニキビ、吹き出物
毛穴に詰まった油(皮脂)が活性酸素によって酸化して、炎症を起こす。
■ シミ
活性酸素が肌細胞を酸化させようとすると、メラニン色素が生成され、細胞の身代わりに酸化して黒ずむ。
■ しわ、たるみ
過酸化脂質がコラーゲンやエラスチンなどの弾力成分を破壊し、お肌の弾力が低下する。
■ アトピー、かゆみ、かぶれ
いかがでしょうか? 活性酸素は、あらゆる(といって良いでしょう)肌トラブルの原因になるのです。
まさに美容の大敵です。
阿部 先生の前回の記事では、このあたりのことを詳しくお話しいただいています。是非、こちらの記事と合わせてご覧になってみてください。
* 阿部 先生の前回の記事は、「活性酸素・過酸化脂質は美肌作りの大敵!活性酸素の原因とは」からご覧いただけます。
いかに活性酸素による身体(やお肌)の酸化を止めるかということが、健康・美容のポイントです。
人の身体には元々、活性酸素をやっつける酵素がありますが、20代をピークに減少します。
「30歳がお肌の曲がり角」といわれたりもしますが、それは抗酸化力が低下することで、活性酸素によるシミ・しわ・ニキビなどが出やすくなるのも、理由のひとつです。
そのため、食べ物やスキンケアで、抗酸化作用のある成分を摂ることが大切です。
サロンでも、抗酸化力に特化したエステ、オリジナルのスキンケアにこだわっています。
1~4 フィトケミカル
抗酸化力の高い食べ物でまずおすすめなのが、「フィトケミカル」を含んだものです。
フィトケミカルは、野菜・果物・豆類・海草などの下のようなものに含まれていて、「カロテン」・「リコピン」・「アントシアニン」・「クロロフィル」などの成分があります。
■ フィトケミカルは野菜などのどこに含まれているのか?
・色
・香り
・苦み
・辛み
など
植物には足がありませんので、過酷な環境でも逃げることができません。
そこで、生き残るために身に付けた力が、抗酸化力の高い「フィトケミカル」といえます。
編集部のコメント
「キレイの先生」編集部です。
阿部 先生にこの話をお聞きしたとき、ホホバオイルのことが頭に浮かびました。
ホホバオイルは保湿力が高いオイルで、砂漠地方に生息する樹木の身から抽出されます。ホホバは乾燥した環境でも、水分を保持して生きることができます。それは、生き残るために身に付けた植物の力といえますね。
フィトケミカルも、それと同じなのですね。植物は、活性酸素のいちばんの原因の紫外線から逃げることができません。酸化を止めるための抗酸化成分を作り出すことは、自然なことなのかもしれません。
生命のすごさを感じますよね。
私たちは食事やスキンケアで、そういった植物の力を借りることができます。
フィトケミカルは、例えば下のような食べ物に多く含まれています。食べ物の色で考えると、分かりやすいかもしれません。
1. カロテン (→ オレンジ)
ニンジン、かぼちゃ、など
2. リコピン (→ 赤)
トマト、スイカ、など
3. アントシアニン (→ 紫)
ブルーベリー、なす、など
4. クロロフィル (→ 緑)
ホウレン草、モロヘイヤ、など
これらをすべて覚えなくても、買い物するときは、カラフルで色の濃い野菜を選んで、かごの中身がレインボーカラーになるようにすると良いでしょう。
また、にんにく・しそ・パクチーなどの香りの強い食べ物も、フィトケミカルが豊富に含まれています。
5~7 ビタミンACE
ビタミンも、抗酸化の高い栄養です。
特に、「ビタミンACE(エース)」と呼ばれる、「ビタミンA」・「ビタミンC」・「ビタミンE」は抗酸化力が高いです。
下のような食べ物に多く含まれています。
5. ビタミンA
緑の野菜、緑黄色野菜
例)ニンジン、ホウレン草、しそ、なと
6. ビタミンC
柑橘類、緑黄色野菜
例)みかん、ブロッコリー、トマト、パプリカ、など
7. ビタミンE
ナッツ類
例)アーモンド、くるみ、大豆、ゴマ、など
8~13 ミネラル
「ミネラル」は、抗酸化成分とセットで働くサポート役で、抗酸化には欠かせない栄養です。
下のような食べ物に多く含まれています。
8. ミネラル
カキ、レバー、魚介類、など
9. セレン
同上
10. 銅
豆類、魚、など
11. マンガン
ゴマ、穀類、など
12. マグネシウム
穀類、豆類、昆布、など
13. 鉄
豆類、あさり、など
14 アスタキサンチン
最後に紹介させていただくのが、驚異の抗酸化力といわれている「アスタキサンチン」です。
アスタキサンチンは、βカロテンの10倍、ビタミンEの500~100倍の抗酸化力があるといわれています。
サケやエビなどの赤い魚介類に多く含まれていて、油と一緒に摂ると、吸収が良くなります。
ちなみに、ミスユニバースの合宿では一日に2回、サケを使った食事が出されたそうです。
まとめ
「キレイの先生」編集部です。
私が、買い物かごの中ができるだけカラフルになるように野菜を選んだ理由が、お分かりになられたでしょうか?
ここに挙がった食べ物をひとつひとつ覚えるのは、大変かもしれません。でも、買い物の方法をちょっと工夫するだけでも、抗酸化力の高い食べ物を選ぶことができそうです。
阿部 先生の話をお聞きするまで、ミネラルが抗酸化成分のサポート役になることは知りませんでした。
活性酸素を除去するために、抗酸化力の高い食べ物を摂るだけでは不十分なのですね。
「バランスが良い食事が大切」
子どものときから、親や先生に必ずいわれたことです。活性酸素を除去するのにも、そんな当たり前のことがいえそうです。
* 阿部 先生の前編の記事は、下からご覧ください。
(取材:「キレイの先生」編集部 文:Salon de waco 阿部 わかこ 先生、「キレイの先生」編集部)