美容のスペシャリストが教えるキレイ

朝クレンジングは洗顔よりも優先的に!美容家の教える朝のスキンケア方法

本日のキレイの先生

野間 礼子 先生

今回のテーマは、「朝のスキンケア方法」です。

Casa di Venere の野間 礼子 先生にインタビューさせていただきました。

朝は忙しくて時間がないので、スキンケアもシンプルに済ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ただ朝のスキンケアも、夜と同じように行うのが理想だといいます。

それは、クレンジングも含みます。

むしろ朝も、洗顔よりもクレンジングほうが優先度が高いそうです。

朝のスキンケアの方法について、野間先生に話をお聞きしました。

目次

朝のスキンケア方法
・スキンケアは肌の機能のバランスを整えるのが目的
・朝のスキンケアは夜と同じように行うのがおすすめ

朝のクレンジングが大切な理由
・クレンジングは油汚れを落とす役割がある
・油汚れには皮脂汚れや化粧品の油分も含む
・朝は洗顔よりもクレンジングを優先的に行う

スキンケアで大切なこと
・自分の肌状態を見極めてスキンケアを行う
・肌質に合った化粧品を選ぶ

スキンケア効果を高めるポイント
・洗顔は洗いすぎずに短時間で行う
・化粧水は4回くらいに小分けにして重ね付けする
・こってりしたクリームはできるだけ控える
・肌のべたつきが気になるときも保湿が大事

朝のスキンケアにおすすめの化粧品

まとめ

朝のスキンケア方法

朝のスキンケア

スキンケアは肌の機能のバランスを整えるのが目的

朝のスキンケア方法を考えるのにも、まずはスキンケアの目的から考えてみましょう。

お肌には色々な機能がありますが、その中でも、代謝・水分保湿・皮脂(ひし・毛穴から分泌されている油分)分泌が、お肌の状態に大きく関係してきます

その3つの機能が、正三角形のようにきれいにバランスが取れていると、肌トラブルも起こりづらいです。

それに対して、お肌の代謝が落ちたり皮脂分泌が過剰になったりして、その三角形のバランスが崩れると肌トラブルも起こりやすくなります。

スキンケアの基本的な目的は、お肌の代謝・水分保湿・皮脂分泌のバランスを整えることです。

そのために、不要なものを取り除いて足りないものを補っていきます

【編集部補足】肌代謝について

皮膚は、内側で新しい肌細胞が生まれて、それが少しずつ表面に上がり、最後は古くなったもの(角質)が剥がれ落ち、日々新しく生まれ変わっています。
そうした皮膚の新陳代謝を、「ターンオーバー」といいます。

朝のスキンケアは夜と同じように行うのがおすすめ

朝のスキンケアは、夜と比べると手軽に行われている方も多いのではないでしょうか。

ただスキンケアの目的は、朝と夜で変わるわけではありません。

どちらも、お肌の代謝・水分保湿・皮脂分泌を整えることが、主な目的です。

それに当然のことですが、お肌の構造も朝と夜で変わりません。

ですので基本的には、朝のスキンケアも夜と同じように行うことをおすすめします。

朝のクレンジングが大切な理由

朝のクレンジング

朝のスキンケアも、夜と同じ内容で大丈夫ですので、クレンジングも行っていただきたいです。

クレンジングは油汚れを落とす役割がある

クレンジングは、「メイク落とし」と思われているかもしれません。

実際、朝にクレンジングを行わない方も多いでしょう。

たしかに朝は、メイクを落とす必要はありません。

ただクレンジングの本来の役割は、メイクを落とすことというよりも、油汚れを落とすことにあります。

油汚れには皮脂汚れや化粧品の油分も含む

クレンジングで落とす油汚れには、メイク汚れも含まれますが、それだけではありません。

例えば、皮脂汚れもそうです

皮脂は、夜眠っている間にも分泌されています。

それから、朝起きたときのお顔には、前夜のスキンケアの乳液やクリームも残っています

クリームなどは、お肌に入れ込むというよりも、肌表面を覆(おお)ってスキンケアのふたをする役割があります。

ですので、すべてがお肌に吸収されるわけではなく、翌朝のお顔にも残っています。

そして、そうした古い油汚れがお顔の表面に残っていると、酸化して黒ずみの原因にもなります

それにその状態のままでは、朝のスキンケアで化粧品を付けてもお肌に浸透しづらいです。

さらにその上からクリームなどを塗ると、お顔にどんどん油分が乗ることになります。

それによって、お顔もくすみやすくなります

朝は洗顔よりもクレンジングを優先的に行う

朝のスキンケアは、お顔に残っているそうした油汚れを落とすためにも、クレンジングを行っていただきたいです。

それもあって、サロンのお客様には、朝に時間がないときでも洗顔よりクレンジングを行うことをおすすめしています。

洗顔は、水性の汚れを落とす役割があります。

洗顔では、油汚れを落とすことは難しいです。

油汚れを落とすのは、クレンジングの役割です。

ただ朝はノーメイクの状態ですから、夜と同じ方法でクレンジングを行う必要はありません。

クレンジング料の量も、朝は夜の半分くらいで大丈夫です

ちなみに、朝のスキンケア方法からは話がそれますが、同じ理由で、ノーメイクの日も夜はクレンジングを行ったほうがいいですよ。

スキンケアで大切なこと

スキンケアで大切なこと

自分の肌状態を見極めてスキンケアを行う

スキンケアは基本的に、朝と夜で方法に差をつける必要はありません。

それよりも大切なのは、自分の肌状態を見極めてスキンケアを行うことです。

例えば皮脂がしっかり出ている方は、乳液を付ける必要はないかもしれません。

逆に乾燥肌の方は、クリームをしっかり付けて保湿してあげたほうがいいでしょう。

特に現代社会は、情報にあふれていて多くの美容法が伝えられています。

例えば、「ワセリンだけ塗るといい」・「肌断食がおすすめ」といわれることもあります。

ただどんな美容法にしても、どなたにでも合うわけではありません。

いちばんは、ご自分の肌質に合わせた方法でお手入れしていただくことです。

肌質に合った化粧品を選ぶ

それは、スキンケア化粧品選びにもいえることです。

化粧品は、夏は「美白」・冬は「保湿」といったように季節ごとに特徴の違うものがお店に並びます。

ただ、冬でも紫外線を多く浴びる方もいますし、夏でも乾燥を感じる方もいます。

化粧品も季節で選ぶのではなく、ご自分の肌質からお選びになるのがおすすめです。

それもあって当サロンでは、お客様にご自身の肌質をお伝えして、まずはご自分のお肌のことを知っていただくようにしています。

自分の肌質がわかるようになると、化粧品もご自分で選べるようになりますよ。

スキンケア効果を高めるポイント

スキンケアのポイント

では最後に、スキンケア方法のポイントをお話します。

これらは、朝と夜の両方のスキンケアに当てはまることです。

洗顔は洗いすぎずに短時間で行う

現在は、「ダブル洗顔(クレンジングの後に洗顔を行うこと)」が主流です。

中には、洗顔料でたっぷりの泡を作って、「気持ちがいい」からと長時間洗顔を行っている方も見受けられます。

洗顔料は基本的に、弱アルカリ性です。

それに対して、お肌は弱酸性です。

長時間洗顔を行うと、お肌がアルカリ性に傾いていってしまいます

それによって、お肌への刺激も大きくなります。

ですので洗顔は、お顔に泡を乗せて30秒くらい洗ったらお顔をすすぐようにして短時間で行うことをおすすめします。

化粧水は4回くらいに小分けにして重ね付けする

間違いやすいスキンケア

スキンケア化粧品は基本的に、角質層(皮膚のもっともの表面にある約0.02mmの薄い層)までしか入っていかないといわれています。

角質層は、角質がレンガのように積みあがっているような構造になっています。

そこに化粧水をまとめて付けても、ムラになりやすいです。

ですので、化粧水は、4回くらいに小分けして、1円玉大くらいの量を重ね付けしていくことがおすすめです。

そうすることで、化粧水が角質層全体に行き渡りやすくなります。

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こってりしたクリームはできるだけ控える

若いときは皮脂分泌が多いですので、乳液・クリームをお使いにならなくても大丈夫な方もいらっしゃいます。

ただ、年齢にともなってお肌の代謝は低下して、皮脂の分泌量も落ちていきます。

ですので、スキンケアの最後は、乳液やクリームなどで「ふた」をして仕上げることが基本です

ただ、こってりとしたクリームは、乾燥肌の方にはありがたいかもしれませんが、あまりおすすめしません。

お肌は、賢(かしこ)いです。

クリームで肌表面が油分で覆われていると、お肌は「皮脂が足りているな」と勘違いをしてしまいます。

それによって、皮脂を作る力も衰えやすくなります

そうすると、クリームを塗るのをやめても、皮脂が出づらくなる場合もあります。

ですので、お肌の乾燥が激しいときはクリームでもいいですが、普段のスキンケアは乳液やジェルで仕上げて、お肌の皮脂を作る力をきちんと働かせるようにしましょう。

【編集部補足】皮脂について

皮脂は、肌表面で汗などの水分と混ざり合って天然の保護膜「皮脂膜」を作ります。
皮脂膜は、皮膚の水分が蒸発するのを防いだり、外部の刺激から皮膚を保護したりする役割があります。
そのため皮脂の分泌が減少すると、肌の乾燥も進みやすくなります。

肌のべたつきが気になるときも保湿が大事

間違いやすいスキンケア

ご自分の肌質で意外と勘違いされていることが多いのが、「自称オイリー肌」です。

Tゾーンのべたつきが気になって「皮脂が多いから」とさっぱりめのスキンケア化粧品を好まれる方もいらっしゃいます。

ただそのべたつきは、オイリー肌によるものではなく、むしろ、お肌が乾燥して水分が足りていないことから起こっているケースもあります。

お肌の表面は、水分と油分のバランスが大切です。

例えばエアコンなどでお肌の水分が飛ばされると、肌表面は油分だけが残っているような状態になります。

そうすると、お肌はその格差を埋めようとします。

ただお肌には、水分の分泌機能はありません。

毛穴から汗も分泌されていますが、汗は老廃物のため水分の分泌機能とはいえません。

そのため、お肌が乾燥して肌表面の水分と油分のバランスが崩れていると、皮脂の分泌機能だけが働いて、お肌がさらにオイリーな状態に傾いていきやすいです。

ですのでお肌のべたつきにも、化粧水をたくさん付けて保湿してあげることが大切です。

それから、お肌のべたつきが気になると、乳液やクリームを付けない方もいらっしゃいます。

それも、さらに皮脂の分泌を増やしてしまう原因にもなりえますので、そういったときでも、スキンケアの最後は乳液などで仕上げてあげるといいですよ。

【編集部補足】オイリー肌ケアについて

肌の水分が不足していると、乾燥を防ぐために皮脂の分泌が増えやすくなります。
そうすると、肌表面はオイリーで内部は乾燥している状態になります。
実はオイリー肌は、こうした肌の乾燥から起こっているケースも多くあります。
そのためオイリー肌ケアにも、スキンケアでの保湿が大切です。

朝のスキンケアにおすすめの化粧品

「キレイの先生」編集部です、ここまでが野間先生の取材記事です(先生、ありがとうございました!)。

ここからは、朝のスキンケアにおすすめの化粧品をご紹介します。

キレイの先生 ブースターミルク

キレイの先生 ブースターミルク

年齢肌がふわふわ透明肌に!美容家も驚いた洗顔後すぐのミルク!

この『キレイの先生』に登場した美容のスペシャリストの先生方と開発した、洗顔後の最初のミルクです。
みずみずしいミルクがうるおいを肌の奥までグングン引き込んで、肌の水分保持成分の「セラミド」と「天然保湿因子」がそのうるおいを抱き込み、肌がふっくらとして透明感も出て年齢肌ケアにもおすすめです。

●内容量:30mL
●通常価格:税別2,980円

開発協力者の声

サロン結香 矢澤 ともみ 先生

みずみずしいミルクがうるおいを肌の奥でギュッと抱え込んでフワフワの透明肌に!

まずは、ミルクのイメージを裏切るようなみずみずしさにびっくりしました。乾いたスポンジに水分が入っていくみたいにうるおいが肌の奥にギュッと引っ張られて、肌がフワフワになって透明感も出て感謝しています(笑)。肌が水分を抱え込んで活発に動き出して、肌全体がキュッと上がったようにも感じられました!

* 個人の感想で、効果・効能を保証するものではありません。

まとめ

私自身、今回のインタビューまで、朝はクレンジングの必要がないと思っていました。

ただ朝の顔にも、皮脂やクリームなどの油汚れが残っています。

そうした油汚れを落とすには、クレンジングが必要です。

野間先生もおっしゃったように、朝と夜でスキンケア方法を変えるよりも、ご自分の肌の状態に合ったお手入れを行うことが大切といえそうですね。

* 2016年9月20日に公開した『朝のスキンケアは夜と同じが基本!朝もクレンジングをしよう』を再編集しました。