「キレイの先生」編集部です。
今回のテーマは、「クレンジングの方法」です。
銀座隠れ家エステサロンソワン・アンジェリーク の清水 千絵 先生にインタビューさせていただきました。
クレンジングは、スキンケアの中でも、大切な工程です。
間違った方法でクレンジングを行っていると、肌トラブルの原因にもなります。
お肌の状態が悪い方は、クレンジングをいちどに2回行うのも良いそうです。
クレンジングの方法を、清水先生に教えていただきました。
目次
どうしてクレンジングが大切なのか?
・クレンジングの効果
クレンジングで間違えやすいこと
・ゴシゴシとクレンジングを行う
・肌状態が悪ければ正しいクレンジングが難しくなる
クレンジングの方法
・クレンジングは何を選べばいい?
・基本的なクレンジングのやり方
・肌状態が悪いときはクレンジングを2回するのもおすすめ
どうしてクレンジングが大切なのか?
クレンジングは、スキンケアの中でもおろそかにできない大切な工程です。
サロンでも、お客様にカウンセリングをするとき、日頃どのようにクレンジングを行っているかは、必ず確認します。
実際、初めてのお客様で、お肌の状態が悪かったり吹き出物やニキビが出ていたりする方は、ヒアリングでその原因を探っていくと、かなりの確率でクレンジングにぶつかります。
そういった方は、クレンジングの方法を見直すことで、肌悩みが改善されることも多くあります。
美容液やクリームは高価なものをお使いになっていても、クレンジング料は安価なものをお選びになっている方もいらっしゃると思います。
そこには、「クレンジングは、最後は落とすものだから」いうとお考えがあるのでしょう。
ただ、それは、正しい考え方とはいえません。
むしろ、クレンジング料こそ、いいものをお使いになることをおすすめします。
クレンジングに間違った解釈をされているのであれば、その大切さを見直していただきたいです。
クレンジングの効果
クレンジングのいちばんの役割は、メイクを落とすことです。
メイク汚れをきれいに落とせすことで、その後のスキンケア化粧品の浸透も良くなります。
そうして、お肌に必要な有効成分が入っていくことで、アンチエイジングにもつながります。
それに、クレンジングを正しく行うことで、均一でなめらかなお肌を作ることにもつながります。
それによって、お肌のツヤ感も変わってきます。
ツヤ感は、肌表面のキメによって生まれます。
キメが整っていれば、光がきれいに反射されて、その加減でお肌にツヤも出ます。
ただ、キメが乱れていると、光は乱反射して流れてしまい、そうすると、ツヤも出ません。
クレンジングは、その肌表面のキメを整える役割もあります。
クレンジングで間違えやすいこと
ゴシゴシとクレンジングを行う
きれいなお肌を作るには、クレンジングの加減が大切です。
クレンジングで、メイク汚れをきちんと落とし切れていないことは良くありませんが、逆に洗いすぎにも気を付けていただきたいです。
サロンでは、お客様にクレンジングを行うとき、日頃のご自分のクレンジングと、圧の強さを比べていただいています。
そこで、普段のクレンジングをどれだけ強い圧で行っていたかということにお気付きになる方も多いです。
クレンジングは、摩擦が起きないように優しく行います。
それから、クレンジングの方法で、お肌の状態が均一になっていない方もいらっしゃいます。
そういう方に話をお聞きすると、クレンジングで、鼻の周りを「毛穴が気になるから」と勢いよく洗っているケースが多いです。
たしかに、Tゾーン(おでこ、鼻、など)はオイリーな場所です。
ただ、だからこといって、鼻をゴシゴシと強く洗うと、摩擦も起きますし、逆に洗いすぎにもなってトラブルにつながる場合もあります。
例えば、お顔の中心部分に赤みが出るのは、そのようなクレンジングから起こっていることが考えられます。
特に、乾燥肌の方がクレンジングを強く行うと、皮脂(ひし・毛穴から分泌されている油分)を取り過ぎてしまい、それによって、お肌を守ろうとして皮脂の分泌量が増えて、オイリーに傾いていくこともあります。
オイリー肌の原因
「キレイの先生」編集部です。皮脂は、皮膚の表面で汗などの水分と混ざり合って天然の保護膜「皮脂膜(ひしまく)」を作ります。皮脂膜は、皮膚の水分の蒸発を防いだり、外部の刺激から皮膚を保護したりする働きがあります。クレンジングで皮脂を取りすぎてしまうと、肌が皮脂膜をきちんと作るために、皮脂の分泌が増える場合があります。
(参考:美容専門家に聞くオイリー肌について)
間違ったクレンジング
(クレンジングの方法)
・圧が強くて摩擦を起こしている
・鼻をゴシゴシと勢いよく洗う
など
合わせて読みたい!
肌状態が悪ければ正しいクレンジングが難しくなる
クレンジングは、クレンジング料の量が同じでも、お肌の状態によってメイクの落ち方が違います。
クレンジングをしてコットンで拭き取ったとき、コットンにファンデーションがしっかり付いていると、お肌は良い状態といえます。
それは、お肌の表面に、ファンデーションが維持されていたということです。
ただ、お肌に水分や栄養が不足していると、お肌はファンデーションすら「食べて」…吸収してしまいます。
そうすると、クレンジングをしても、コットンにファンデーションはあまり付きません。
ファンデーションが、お肌の奥のほうまで浸透してしまっているのです。
しかも、夕方になると、お肌は疲労がたまり硬くなってきますので、余計にメイク汚れを取りづらくなります。
そうして、そのままでクレンジングを終えてしまえば、お肌にはメイクが残っている状態ですから、その後のスキンケア化粧品は本来の実力を発揮しづらくまりますし、肌トラブルの原因にもなります。
ちなみに、さらにお肌の水分・栄養不足が進むと、クレンジング料にも有効成分が含まれていますので、クレンジングで、お肌はそれすらも吸収しようとします。
そうすると、手が滑(すべ)らなくなって、摩擦も起こりそこから肌トラブルにつながる可能性もあります。
ですので、そもそもお肌の状態が良くなければ、正しいクレンジングを行いづらくなります。
間違ったクレンジング
(肌のコンディションについて)
・肌の水分・栄養が不足している:メイクが肌の奥まで浸透していき落としづらくなる
・さらに水分・栄養不足が進む:肌がクレンジング料も吸収しようとして、手が滑らなくなり摩擦が起こりやすくなる
クレンジングの方法
クレンジングは何を選べばいい?
クレンジング料は、その方のお肌の状態やメイクに合わせてお選びいただくのが基本です。
例えば、一般的な日常メイクでしたら、ミルクタイプがおすすめです。
ミルククレンジングは、テクスチャーがゆるいので、お顔に乗せたときに手を動かしやすくて、保湿力もあります。
後は、クリームクレンジングも、保湿力はありますが、ミルクよりもテクスチャーが固いので、上手にクレンジングをしなければ、お肌を引っ張って摩擦が起きてしまいます。
クレンジングが上手な方でしたら、クリームもいいですが、そうではない方は、ミルクのほうが使いやすいですよ。
クレンジングのタイプ
・ミルク:保湿力があって、テクスチャーもゆるいので使いやすい
・クリーム:保湿力はあるが、ミルクよりもテクスチャーが固いので、クレンジングが上手な人に向いている
合わせて読みたい!
基本的なクレンジングのやり方
クレンジングは、クレンジング料をお顔に乗せて、手でスルスルと円を描くようにして行います。
そうすると、メイクが浮かんできますので、それでメイクを落とすことができます。
円を描くときは、手の力を抜いた状態で行い、皮膚は動かさず、クレンジング料を動かすようにしましょう。
勘違いされている方もいらっしゃいますが、クレンジングはマッサージではありません。
皮膚を動かさないようにすることは、大切ですよ。
クレンジングの方法
(クレンジング料をなじませてスルスルと円を描く)
・手の力を抜いて行う
・皮膚は動かさない
・クレンジング料を動かす
肌状態が悪いときはクレンジングを2回するのもおすすめ
クレンジングの方法は、お肌の状態によっても変わってきます。
例えば、お肌の状態が良くないときは、クレンジング料をなじませていると、手が滑(すべ)らなくなってきます。
それは、お肌に水分や栄養が不足していると、お肌がクレンジング料すらも吸収しようとするためです。
ですので、お肌が整っていない最初の内は、クレンジングを2回行うこともおすすめです。
まず、最初のクレンジングでは、規定の量よりも多めのクレンジング料を使手に取ります。
それも、お肌の状態が良くないと、お肌がクレンジング料を吸収しようとして、途中で滑りが悪くなってしまうためです。
ちなみに、クレンジング料の量は、お肌が整ってくれば、減らしていっても大丈夫です。
それで、いちどコットンで汚れを軽く拭き取ります。
そこで、コットンにメイク汚れがどのくらい付いているかを確認しましょう。
汚れがきちんと付いていれば、お肌の状態は整っているといえます。
逆に付きが悪ければ、お肌に水分や栄養が不足しているということです。
最初のクレンジングを終えたら、念のため、2回目のクレンジングを行います。
2回目のクレンジングは、最初のクレンジングで落とし切れなかったメイク汚れを落とすことが目的です。
ですので、クレンジング料の量も、最初の半分くらいで大丈夫ですよ。
こうして、お肌の状態が良くないときは、クレンジングを2回行うのもいいですが、クレンジングは時間をかけて行うものではありません。
クレンジングは、クレンジング料の量を惜しまずに使って、短時間で行っていただきたいです。
クレンジングの方法
(肌の状態が悪いとき)
1. 規定量よりも多めのクレンジング料を手に取って、クレンジングを行う br>
2. コットンで汚れを軽く拭き取って、汚れの付き具合を確認する(汚れがあまり付いていなければ、肌の状態が悪いことが考えられる) br>
3. 念のため、2回目のクレンジングを行う(クレンジング料は、最初の半分くらいの量で良い)
まとめ
「キレイの先生」編集部です。
クレンジングは、スキンケアの中でも、きれいなお肌を作るのに大切な工程です。
間違えた方法でクレンジングを行っていると、肌トラブルの原因にもなります。
クレンジングは、たっぷりのクレンジング料を使って、肌摩擦を起こさないように丁寧に行うことがポイントといえそうです。
その上で、お肌の状態が悪いときは、クレンジングをいちどに2回行うようにしてはいかがでしょうか?
(取材:「キレイの先生」編集部 文:銀座隠れ家エステサロンソワン・アンジェリーク 清水 千絵 先生、「キレイの先生」編集部)
* 2016年8月5日に公開した『2回に分けるメイクの落とし方!よく落ちるクレンジング方法』を再編集しました。