日本で導入されているサロン様はあまり見かけませんが、海外のオーガニック系スパでは、食材を使用したスキンケアが、メニューとして提供されています。フードスキンケアは、昔ながらの伝統的な美容法で、普段皆さまがお口にされている食材を使用いたします。日本の女性の皆さまにも、どんな食材が、どんな目的で、スキンケアに使用できるのか、ご紹介したいと思います。
How to フードスキンケア
フードスキンケアとは
フードスキンケアでは、普段化粧品でお肌に美容成分を補給するのと同じように、食材の栄養をお肌に与えていきます。
食材には、保存料・化学化合物が入っていないため、オールオーガニックケアを行う事ができます。口に入れられる(食べられる)ものなので、お肌にも安全・安心です。
※成分のみを抽出した方が安全と唱えるアンチオーガニック理論の方もいらっしゃいます。
簡単手順! 洗顔のあとにフードスキンケア
スキンケアに食材を使用するときは、基本的にフェイシャルパックとして使用します。その方法も、食材を刻んだり、絞ったり、泡立てたりと、料理と同じです。
洗顔後に、食材を使用したパックをおこない、そのあとに普段のスキンケア(化粧水、美容液、乳液、クリーム)をおこなってください。
では早速、どんな食材が、どんなときにスキンケアで使用できるのか、みていきましょう。
潤い補給! 「保湿」フード
1. 牛乳
[主な栄養素]
タンパク質、カルシウム、カリウム、ビタミンA
[使用方法]
コットンに牛乳を浸して、パックとしてお顔にのせてください。また、牛乳に小麦粉を足して、ペースト状にして、パックでお使いいただいても良いです。
2. ヨーグルト
[主な栄養素]
タンパク質
[使用方法]
乳清(ヨーグルトの上にたまった水分)には、美容成分が豊富に含まれています。お勧めの使用方法は、「ヨーグルトを大さじ1、はちみつを小さじ1/2、小麦粉を小さじ1」を混ぜて、パックでお使いいただくことです。
3. はちみつ
[主な栄養素]
ビタミンB群
[使用方法]
そのままか、もしくは、少しお湯で薄めて、パックでお使いいただけます。
4. バナナ
[主な栄養素]
ビタミンC、ビタミンA
[使用方法]
すりつぶしてペースト状にして、パックでお使いください。20分ほど、お顔にのせるのが良いと思います。
5. アボカド
[主な栄養素]
ビタミンE
[使用方法]
すりつぶしてペースト状にして、パックでお使いください。
6. オリーブオイル
[主な栄養素]
ビタミンE
[使用方法]
単独で使用するというより、ほかの食材と混ぜて使用します。
くすみ撃退! 「シミケア」フード
7. 米ぬか
[主な栄養素]
酵素
[使用方法]
お米をといで、2回目のとぎ汁の沈殿物をお顔にぬってください。そして、3分ほどで洗い落としてください。
8. キャベツ
[主な栄養素]
ビタミンA、ビタミンC
[使用方法]
フードプロセッサーで細かくして、お顔にのせてください。15分ほど経ったら、洗い落としてください。
9. リンゴ
[主な栄養素]
フルーツ酸
[使用方法]
すりつぶしてペースト状にして、パックとしてお使いください。
10. キウイ
[主な栄養素]
ビタミンC、酵素
[使用方法]
フォークでつぶしてペースト状にして、お顔にのせます。パック時間は10分くらいです。
11. いちご
[主な栄養素]
ビタミンC
[使用方法]
すりつぶして小麦粉と混ぜ合わせ、ペースト状にします。それをお顔にのせ、10分ほどで洗い落としてください。
テカリ・ニキビとお別れ! 「オイリースキンケア」フード
12. 卵白
[主な栄養素]酵素
[使用方法]卵白を泡立ててメレンゲにして、パックとしてご使用ください。
13. にんじん
[主な栄養素]
カロテン
[使用方法]
すりおろして、パックとして20分ほど、お顔にのせてください。
14. レモン
[主な栄養素]
ビタミンC、クエン酸
[使用方法]
薄くスライスして、お顔にのせてください。海外では、はちみつと混ぜて使う場合もあります。ただ、光毒性(紫外線に当たるとお肌にダメージを与えてしまう)の成分を含んでいるため、パックをしたあとは、外出を控えてください。
15. きゅうり
[主な栄養素]
ビタミンC、クエン酸
[使用方法]
薄くスライスして、お顔にのせてください。ただ、レモン同様、光毒性の成分を含んでいるため、パック後は、外出を控えてください。
フードスキンケアの注意点
食べられるものをスキンケアに使用するのですから、基本的にはお肌にも安全・安心です。
ただ、その一方で、まったく加工していないナチュラルなものを使用するということで、注意点もあります。スキンケアに食材を使用するときは、必ず下記のことを守った上で、行うようにしてください。
・食物アレルギー(小麦アレルギーなど)をお持ちの方は、アレルゲン(アレルギーを誘発する物質)をお肌に使用しないでください。
・内肘などに少量をつけてみて、反応がないことを確認してから、行ってください。
・有機栽培など、農薬や化学合成物などを使用しておらず、新鮮な食材を使用するようにしてください。
・皮膚にかゆみや赤みが出た場合は、ただちに洗い流すようにしてください。
・光毒性の成分を含む食材は、日中の使用、及び、使用後の外出は避けてください。きゅうりやレモンのほか、ライム、にんじん、オレンジ、いちじく、セロリ、パセリなどの食材です。
(取材:「キレイの先生」編集部、文:Holistic Health & Beauty Spa Y’s Room 櫻井 佑佳 先生 / 「キレイの先生」編集部)